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三谷幸喜「スオミの話をしよう」
三谷幸喜の笑いはいつだって甘い優しさに包まれた毒を持っているけれど、これはきっと優しい笑いの衣を内側から食い破るほど辛口の毒を持った致死量の劇物だ。
おそらくは、ちゃんとした「男」を生きてきた人たちにとってそうだし、ちゃんとした「女」を生きようとしてきた人たちにとってそうだ。
見方によっては、いや見方によらなくても、若くて活発で理解不能な少し頭の弱い家庭的な女を求めてきた男たちにとって(逆説的に成
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太田達成「石がある」
まるでセラピーだ。ただひたすらに受け入れてくれる。
ジャン・ルノワールとタルコフスキーが出会ったようなありえなさは、ともに過ごす内にいつの間にか心を許してしまうような穏やかな眠気を寄越す静謐な多幸感に満ちている。
得体の知れない安心感に少しだけ不安な時が訪れるのは、見知らぬ闇の中で本当の孤独を知るときなのかも知れない。そのときばかりは自由の高揚感は薄れ、独りの虚無感に呆然としてしまう。
「ピクニッ
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山中瑶子「ナミビアの砂漠」
死んだ微笑みで場を取り繕う河合優実がすったもんだの末、彼にだけ最後に見せる生きた笑顔を見逃してはいけない。きっとあらゆる姿をさらけ出してぶつかり合ってそれでも一緒にいられる誰かとのなんでもない時間に感謝する。
圧巻だ。まさしく現代的である。圧倒的な現代の生命感に溢れている。それは死んだように生きている名もなきライブ感。生の躍動のなか常に匂い立つ死の気配は冒頭ファーストシーンの会話から蠢いている。
山田尚子「きみの色」(吉田玲子脚本・サイエンスSARU制作)
みんな子供の頃は誰の目も気にせずに踊れていたんだよ。少しずつ成長して、背丈が伸びて、身体が大きくなって、関わる人が増えて、環境が変わって、いろんな気持ちが芽生えて、ちょっとずつちょっとずつ、自分の思ってる自分と、あるいは大切な人たちの想いと、ズレていってしまったと感じてるような人たちに、そんなあなたもあなたの「色」で輝いているんだよって、そっと手を差し伸べるような温もりが作品に溢れている。
いま、
途中からひたすら泣いてた気がする…悲しいんじゃなくて、傷つきながら生きてる人たちの慰みや強がり、絆に。あらゆる人のための良作にはなれないのかもしれないけど、優しさや誠実さゆえに人生をかけ違えてしまったような、少しだけねじれてしまった人たちには、心を解きほぐしてくれるような時間だ。
宮崎駿「君たちはどう生きるか」(スタジオジブリ制作)
空想はもうひとつの現実。現実の意識は常に物語へと導かれていて、空想の扉は開かれるべき者に開かれている。
誘われるもの、挑むもの、逃げ込むもの、迷い込むもの、居座るもの、抗うもの、住まうもの、司るもの。世界から離れた先にも世界はあり、現実を越えた場所にも現実はある。そこに生きる人々がいる。生まれてしまったものたちがいる。
ある世界で人々は誰が始めたかもわからぬ戦禍に包まれ、簡単に命が、そこにある生活
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クリストファー・ノーラン「オッペンハイマー」
人類は神の奇跡を起こせるが、人間は神になることはできない。ノーランはその常なる自明を証明し続けるのかもしれない。
苦しみ、悩み、出会い、人との繋がりが自らを新たなステージへと導き、地道に修練し、偶然が結果をもたらし、人々が集まり、目的に向かって走り、多くの仲間たちの意識の重なりが一人では生み出せない結果へと至る。
全ての符号が揃えば誰もが神になりえるはずだったのだ。その時その場のその位置にいるもの
黒沢清「蛇の道(2024)」(高橋洋原案)
大きく開かれた澄んだ黒い瞳の柴咲コウ。深淵を覗く目差し。虚無を称える眼。悲しみも憎しみもとうに過ぎた無情の相貌。パリの街中、アパルトマンの狭間の通りに漠然と立つ彼女から始まる物語。
行くでもなく、来るでもない。感情も人生もどこかなげうたれ途絶えた、そのどこにも行けない幽霊のような佇まいが、パソコンの画面越しに終わらない悪夢の終わりを見つけた彼女の放つ鋭い蛇の瞳に繋がる。
悲哀。憤怒。憎悪。絶望。そ
クレール・ドゥニ「美しき仕事」(ハーマン・メルヴィル原案)
舞う女たち。口説く男たち。彼らを尻目に憂いを帯びるドニ・ラヴァン。
計略の末に横たわる男。片手には銃。脈打つ血管。それは死の暗喩。
まるでそれまでの荒涼とした風景と打って変わり、誰もいないフロアで孤独な男が踊り出すとき、それは解放のリズム。そして死の舞踏だ。ありのまま一人で踊るダンスは報われない魂の悲痛なる叫びである。
叶わぬ現実に抑圧された心はピンポン玉のように悪意を弾き出す。その悪意は無垢なる
ルカ・グァダニーノ「チャレンジャーズ」(ジャスティン・クリツケス脚本)
人生はゲーム。まるでテニス。大事なのはリレーションシップ。
相手がいるから自分がいる。自分がいるから相手もいる。手に入れるべきものがあるから闘える。闘えるから生きられる。生きることは闘いだ。適者生存。
ラストセット、タイブレーク。その一球にこれまでとこれからの全てが宿る。叫びと微笑み。ほとばしる汗と交わされる視線。躍動する肉体。解放される人間性。目まぐるしいラリー。剥き出しになった魂と魂の呼応。そ
アルベルト・バスケス「ユニコーン・ウォーズ」
洗脳、狂気、暴虐、殺戮、殲滅の末に我々は何を目撃するのか?
あるいは神の誕生なのかもしれない。野蛮な猿たちが崇めるあらゆるものを食い散らかす底無しの黒き化け物。流れた血の数だけ、叫ばれた悲鳴の数だけ、全てを取り込んでそのものは人のかたちを成し、猿を引き連れ血の川を上っていく。
狂った作品だが本当に狂っているのはこんなアニメーションを作ったものたちであり、見ている自分たち人間である。
神は自らに似せ
濱口竜介「悪は存在しない」
父親の起こすラストの行為の唐突さや少女がさ迷った末の突然の邂逅の意味や理由の所在。
なぜ?どうして?などというのは無意味だ。我々は映画を見ているつもりなのかもしれないが、映画に写る人たちの人生を、過去を、心の動きを、見ているわけではない。そんなものを(想像することはできても)見ることはできない。
濱口竜介は土地と人、社会と時代のありのままをキャメラを通して提示しているように見せて、その実、何の前触