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ドイツ暮らし

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ドイツ生活をまとめた日記とエッセイの真ん中を取ったようなマガジンになる予定。
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#エッセイ

「自分のものさし」がない私は、「自転車乗り」をめざすことにした。

「自分のものさし」がない私は、「自転車乗り」をめざすことにした。

ドイツ生活を始めて、1年が過ぎた。

「 海外生活 」というものにずっと憧れがあった私にとって、ドイツで生活できるというのはとても貴重な機会だと思っていたし、今でも思っている。
自分の努力で得た機会でもないから「『棚ぼた』だった!」という感覚も変わらない。苦労を相殺しても、まだまだラッキーが勝っている。

でも、こちらで1年暮らして思うのは「海外生活って思ったより普通……」ということだったりする。

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今こそドイツのレシピブックを開こうではないか!

今こそドイツのレシピブックを開こうではないか!

私はドイツに来るまで、ドイツ料理と言うと「ビール」「ソーセージ」「ザワークラウト」「アイスバイン」のイメージしかほぼなかった。

けれど実際にはいろいろな料理がある。
日本やその他の国と同じように、その地方ならではの料理もあれば、その季節によく食べるメニューや食材もある。

たとえば、ドイツの春と言えば「アスパラ」。
白アスパラが特に人気で、町のスーパーに「自動アスパラ剥き機」が登場するところもあ

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"ときどきおじいさん"と再会できた日。

"ときどきおじいさん"と再会できた日。

先日、同じアパートに住むおじいさんに話しかけられた。
そのおじいさんは英語が堪能な方で、英語で色々と話しかけてくれた。けれど、その時は私のアパートのドアの鍵が開かずパニックの真っ只中で、全く英語が聞き取れず。
おじいさんに「手伝ってほしい」と言われたけれど、何を手伝えばいいのかわからないまま会話が終わり、その後会うこともないまま時が流れていた。
(詳細は「非力な私とドアの鍵、ときどきおじいさん。」

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非力な私とドアの鍵、ときどきおじいさん。

非力な私とドアの鍵、ときどきおじいさん。

今朝は色々なことが起きた。
普段は朝、散歩かジョギングへ行って帰ってきて家事、そして仕事や作業に移る……というのがルーティーンになっている。

だから今日も軽いジョギングを終えてアパートに戻り、居住者のみが使える干すスペースだけが広がる洗濯室から前日に干した洗濯物を取り込んで、自分の家のドアを開けようとした。

けれど、開かない。

ここ最近、ドアの施錠・解錠に手こずっていた。
鍵をあけるのもやや

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スクリーンに映るキャラが日本語を話すだけで感激した日のこと。

スクリーンに映るキャラが日本語を話すだけで感激した日のこと。

先日、ドイツに来てからお世話になっている方と食事をした。
その方が最近、近所で日本人の友人と日本語で映画を観てきたという。

ヨーロッパの都市とUNIQLOとMUJI
我が家の最寄りの都市はドレスデンだ。
ドレスデンはそこそこの都市で、生活に困らないほどには大抵のものは揃っているし、史跡や美術館、クリスマスマーケットなども有名で、生活に不便は感じていない。
強いて言うなら、ドイツ国内外の飛行機移動

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久々に自己分析をしたら、エゴエゴしい自分に出逢った。

久々に自己分析をしたら、エゴエゴしい自分に出逢った。

 先週は時間をかけて「 自己分析 」をしていた。
 自己分析といえば、就職前にするイメージが強いのではないだろうか?
かくいう私も大学生の頃にやったきり。
 それから今まで、なんとなく自分を振り返ったことはあったけれど、改めて時間を割いてやったのは10年ぶりかそれ以上だった。

 どうしてそんなことをし始めたかといえば、
このところ「 反省 」という言葉がやたらと頭の中に出てくるわりに、「……で?

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私は今年、”気持ちのいい人”になろうと思う。

私は今年、”気持ちのいい人”になろうと思う。

 今朝、今年2度目の散歩へ行った。
昨日は雨が降ってほとんど歩くことができなかった。だから、お気に入りである近所の公園を散歩するのは今年初めてだ。

 今朝方まで雨が降っていたのか、まだ公園の土はところどころ水たまりがあってぬかるんでいる。足のおける場所を勘で選びながら、いつもよりも早足で歩いていた。

 今年のドイツはかなり暖冬のようで、今のところ氷点下になる日のほうが少ない。今日も朝から気温が

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ほんっとうに厄年だな!!

ほんっとうに厄年だな!!

というわけで、急遽一時帰国することになりました。
忌引です。

物理的な距離もあって私のメンタルは今のところ問題ないのですが、出国して7ヶ月で一時帰国することになるとは……と。
そういう意味でも、驚きを隠せません。

我が家は3年ほど前のコロナ禍に祖父を亡くし、高齢の祖母をできるだけ安全に参列させるため、孫世代は葬儀に参列させないという出来事がありました。
当時はコロナに対する恐怖がピークの頃で、

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冷静さと論理的議論のその先に。

冷静さと論理的議論のその先に。

語学学校とのトラブルが、やっと、やっと片付いた。

10月末、通っていた語学学校で質問すると先生に笑われるという、不思議なトラブル発生によって挫折し、語学学校にクラス替えを依頼したところ、謝罪のメールやらが届いて一件落着と思いきや、受講再開には未消化分を受けるだけでも追加料金が必要と言われ……海外生活でフサフサをしっかりとまとった心臓を駆使してさらなる議論を重ねること約3週間、今度こそ、今度こそ解

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ひと足お先にシュトーレン。

ひと足お先にシュトーレン。

先日、ドイツのクリスマスといえば……ということで、シュトーレンを買った。

そのときはまだ10月の終わりだったのだけれど、近所のお気に入りのパン屋さんで売っているのを知り、これは買わねば!!と思い買ったのだ。

今回は、このシュトーレンの話を書いていこうと思う。

ドイツでは10月の後半、ハロウィンとほとんど変わらない時期から本格的にシュトーレンの販売が始まる。
逆にハロウィンはアメリカや日本のよ

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フサフサの心臓。

フサフサの心臓。

私は最近、心臓がちょっとフサフサしてきたようだ。
もちろん毛が生えているという意味でのフサフサである。

というのも、少しトラブルが発生して語学学校と穏便にスケジュールの再調整をしていたときのこと。
学校からの手続き完了のメールにさらっとある文章が添えられていた。

「足りていない1週間分の学費の振込をお願いします。
現地払いでも銀行振込でもかまいません」

んんんんんんん!?!?!?

私は3週

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「地に足をつけて夢を追う人」をめざして。

「地に足をつけて夢を追う人」をめざして。

30歳を迎える少し前からずっと、「地に足をつける」って結局どういうことなのだろうとよく考えている。
その時々で「きっとこんなんじゃないか?」と、その時の自分にしっくりくる答えを見つけるのだけれど、1年くらいするとまたふと同じように考え出す。ずっとどこかしっくり来ていない言葉の一つだ。

辞書には大抵「落ち着いた考えや行動をしていること。堅実であること」みたいなことが書かれている。まあ、言葉の意味と

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カルチャーショックと挫折。

カルチャーショックと挫折。

2回目のドイツ語の語学学校が始まった。

今月はずっと行きたかったレベルが開講したので、これから習う文法などを少し予習をして、3週間のクラスに挑んだ。

クラスは1/3がウクライナ出身という、あいかわらず世界情勢を感じるメンバーだ。他はアメリカやカナダの人たちと中国出身の人たちが占め、あとはインドとポーランド、そして日本人(私)がそれぞれ各国1人いる十数人のクラスだった。
ウクライナ・ポーランドを

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「彼女」の故障とコインランドリー。

「彼女」の故障とコインランドリー。

「彼女」が壊れた。

この「彼女」というのは、以前記事にもしたことがある我が家の洗濯機だ。彼女と出会ってからというもの、稼働させる日はほとんど振り回されっぱなしだった。

洗濯物が少量でも大量でも悲鳴をあげる。
洗剤についてもかなり繊細で、エラーで停まったときは排水溝についたプラスチックのネットを見ると、大抵泡だらけ。
これは洗濯槽がアワアワというより、洗濯槽の下にある水を溜めるエリアがアワアワと

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