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私の日常-About My Days

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私が書いてきた記事のうち「私の日常」にまつわる記事をまとめています。
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#1日1エッセイ

ガラス張りの居酒屋。

ガラス張りの居酒屋。

札幌市内の中心部を歩いていると、ときたまガラス張りの居酒屋がある。店内で食事と会話を楽しむ人たちが、外からでも見えるような、そんな店。

そんなお店はどこにだって、おそらくある。
地方都市札幌にだって、何店舗もある。

1人でテクテク歩いていて、ガラス張りの居酒屋を見つけると「お? お店にはお客さんは入ってるかな? みんなどんな会話を繰り広げてるのかな?」なんて思ったりするのは、私だけではないでし

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絶対トラブった人。

絶対トラブった人。

先日、札幌の大通近辺の居酒屋で、歳上のお友だちと2人でご飯を食べていた。宴もたけなわ、お会計が終わって、もう一軒行くのかな? と思ったら「それじゃ私はこちらで」と頭を下げてこられたので「えぇ、それでは」と別れることになった。

その帰り道の話である。

家に向かって1人で夜の札幌を歩いていた。繁華街にいたので、雑踏の中をくぐって家路を急ぐ。妻にも「もう帰るよ!」とLINEして「気をつけて!」と返信

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夢で流れていた美しいクラシックが誰の何の曲なのか調べる。

夢で流れていた美しいクラシックが誰の何の曲なのか調べる。

名曲は歳を取らない。

それはいつ、誰が聴いても新しく聴こえ、時空を超えて新たな人を魅了していく…らしい。

いつだったか忘れたけど、夢の中でクラシックの曲がかかっていた日があった。ゆったりしたピアノの美しい旋律。どこかで聴いたことがあるんだけど、誰の何という曲なのか判然としない。目が覚めてから「あれは何て曲なんだろう?」と思うと同時に、

「夢の中で、名前もわからないクラシックがかかってるなんて

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三冠王に似てる人。

三冠王に似てる人。

先日、札幌の三越で、地下2階に降りていくエレベーターに乗っていた時だった。1階でチンと音が鳴ってエレベーターの扉がゆっくり開く。私はまだ降りないから正面を向いて立っている。エレベーターの扉がスーッと開いて目の前の、椅子に座るお客様が目に入った。

恰幅(かっぷく)のいい、
スキンヘッドのおじさん。

薄い茶色のサングラスをして私を見ている。

もう一回書く。

恰幅(かっぷく)のいい、
スキンヘッ

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男女の視野の違い。

男女の視野の違い。

結婚してからの実体験として、男女の視野の違いを感じることが増えた。たとえばみなさん、こういう光景を見ませんか。

女性が男性の腕をグイと引っ張って、
道をあける光景。

妻と道を歩いていると、会話に熱中するあまり視野が狭くなることがある。するとどうなるかというと、後ろから追い越してくる人に気づかない(厳密に言うと気づいているが)。なので道を歩く人の邪魔になる。そんな私を見て、妻がどうするかというと

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子どもがいない私だが、子育てが少し楽になる心構えをシミュレーションしてみる。

子どもがいない私だが、子育てが少し楽になる心構えをシミュレーションしてみる。

我が家には子どもがいない。

妻は絶賛不妊治療の真っ最中で、先日は先進医療である「二段階胚移植」をおこなった。が、着床することはなかった。今回が5回目の移植だったが、ここまで来るともはや夫婦ともども晴れやかな気持ちになってくる。晴れやかを通り越して健やかですらある。

私と妻と不妊治療については、
以前こちらの記事でご紹介した。

我が家には子どもがいないのだが、あらかじめ子育ての心構えを考えてみ

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占い師への相談の8割は、不倫相談ですってよ。

占い師への相談の8割は、不倫相談ですってよ。

先日、喫茶店で作業していたところ、40代の女性2人の軽妙なトークが耳に飛び込んできた。前にもこんなことがあった。喫茶店で誰かの興味深い会話が聞こえてきて、作業を中断する経験。

▶ファミレスで聞こえてきた女子大生の会話

「またまた申し訳ない」と思いつつも、私の耳のパラボラは「ウィーン」と音を立てながら完全にそっちをむいちゃっているので話を聞いていると、どうやらその女性2人は職場が一緒のようだ。

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58歳の父と31歳の息子を繋ぐもの。

58歳の父と31歳の息子を繋ぐもの。

先日、友人とご飯を食べた。
彼は1年前にゴルフを始め、いまやその魅力に取り憑かれてゴルフ三昧の日々らしい。

「ゴルフはいいぞ〜」

ゴルフを始めた人がみんな言う台詞。
私はゴルフをやらないから、その魅力についてプレゼンして欲しい、と頼み、酒席でゴルフの良さについてプレゼンをしてもらった。

その中で私が「お、いいな」と思ったのは、彼が「この前、お父さんとゴルフに行った」と言った点だった。彼曰く、

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私はいつか死ぬがそれは今日ではない。

私はいつか死ぬがそれは今日ではない。

先日、手術を受けた。
皮下腫瘍摘出手術を。

経緯は以下の2つの記事にまとめている。

▶︎謎の腫瘍に気づくまでの話

▶︎謎の腫瘍の摘出手術を受けた時の話

本日、私はまた病院に行った。先日の手術で摘出した腫瘍を病理検査に出し、その検査結果をお医者さんに聞くために行った。ついでに手術後の抜糸をするために。

▶︎病理検査の結果

「良性」であった。
コメント等くださった方々、ありがとうございまし

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手術を受けてきました。

手術を受けてきました。

以前から右の脇腹にしこりがあって、それが少し大きくなってきたのが気になり病院を受診すると「これは手術だね」と言われて「はい」と即答。

手術を受けることになった。
そして今日受けてきた。

手術の経緯は下記の記事に書いた。
今日はその続き。

手術は13:00からということで、12:50に受付を済ませ名前を呼ばれるのを待つ。手術は局所麻酔でおこなうことになっていて、脇腹のしこりを取ってそれがなんな

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蝿が死んでいる。

蝿が死んでいる。

ベンチに座った時だった。
札幌の大通公園のベンチでよく休憩をする。
仕事の合間に。

詰めれば4人は座れるベンチに
1人で座って、視線を落とす。

蝿が死んでいた。1匹。
裏返って。ポツネンと。

「蝿が死んでいる」

頭の中でそう唱えた。するとなんだか面白くて、これは「自由律俳句」っぽいなと。種田山頭火的であり尾崎放哉的だなと。

「蝿が死んでいる」

なんか情景が浮かぶ。
蝿が死んでるんだろう

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やさしすぎる男はなぜモテないのか?

やさしすぎる男はなぜモテないのか?

やさしい友だちがいる。

男女の分け隔てがなく、さわやかでマスコットのような男の人。ミッキーマウスのように愛されるキャラの男の人。見た目はスラッとしていて、きちんと大卒で、きちんと働いていて、きちんと独立して一人暮らしをしている。とにかくやさしい。

ところが彼は結婚をしていないし、恋人がいるわけでもない。「パートナーがいる」ということを「善」として正当化するわけではないが、30歳を超えて周りも結

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承認欲求と自己顕示欲とSEIKOの腕時計と。

承認欲求と自己顕示欲とSEIKOの腕時計と。

みなさん、腕時計はつけていますか?
私はつけてます。晴れの日も雨の日も、北海道の雪の日も、それこそ槍が降っても腕時計をつけてます。

私にとって「腕時計」には
2つの役割があって、

1つは単純に「時を確認する」役割。

2つめには「アイデンティティ」としての役割であります。

自分が身につけるものについては、その背景や手に入れた経緯、物への想いなどを語りたいもの。ちなみに私は腕時計を複数本持って

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NO 先祖、NO LIFE?

NO 先祖、NO LIFE?

今から1年前の夏、仕事でたまたま私の地元の町に行くことがあって。久しぶりに訪れたもんだから、つい懐かしくなっちゃって、仕事の合間に当時通っていた小学校まで足を運んだときのこと。

校舎は今はもう取り壊されているっぽいが、1年前の当時はまだあった。あれを郷愁とかノスタルジーとか言うんだろう。

小学校の隣には昔からお寺があって、小さな頃の私はそこへ除夜の鐘も鳴らしに行ったことがあった。大人になってそ

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