マガジンのカバー画像

私の日常-About My Days

234
私が書いてきた記事のうち「私の日常」にまつわる記事をまとめています。
運営しているクリエイター

記事一覧

腕時計にこだわりがちな人。

腕時計にこだわりがちな人。

時計の読み方って特殊だよなぁ。

長針、短針があって秒針がある。むかしどこかでみたナゾナゾで「24時間ずっとおいかけっこをしているチビとノッポはだれでしょう?」というものがあって、答えはもちろん「時計」なのだけど、子ども心をすっきりさせるには十分なナゾナゾだった。

時計の見方・読み方って、たしか小学校のなにかの授業で習ったような気がするのだけど、当時の私は「なんて理不尽なものだろう」と考えたこと

もっとみる
書くことないんですけど。

書くことないんですけど。

最近思ってるんだけど、書くことがない。とにかく書くことがない。毎日だれかに会ってるし、だれかのエピソードトークを聞いてるはず。

だけど、わざわざ書くまででもない。

もしもこの文章が書かれている場所が、私しか見ない紙の日記帳だとしたら、きっと、もっと、正直に、たくさん書ける気がする。

仕事のこと、家族のこと、子どものこと。

でもここは不特定多数の人様がいる場所だから、ちょっと気をつかって、自

もっとみる
信号待ち。

信号待ち。

朝、お気に入りの自転車に乗って信号待ちをしていた。道路をはさんだ向かいにも信号を待っている人がいる。人数を思い出してみると、1、2、3、あれは3人だったと思うのだけど、3人の中でも、私は1人の男性に視線が釘付けになった。

釘付け。どれくらい釘付けになったかというと『もののけ姫』のアシタカが、シシガミの森の中ではじめてシシガミ様を目撃したときのような、そう、あのシーン。あの、目を「クワッ!」と見開

もっとみる
美しい2人、カーストの頂点。

美しい2人、カーストの頂点。

帰り道に車を運転していた。札幌市内の国道12号線。18時過ぎという時間帯と、まもなく札幌市内中心部に入るからか交通量が多い。

歩道を歩く高校生カップルが目に入った。2人とも白いシャツ。制服。彼らは手を繋いでいて、まるで映画のワンシーンのようだった。

気になったので車から2人の顔をのぞいてみた。33歳のおっさんが。すると2人とも美男美女で、その輝かしい姿に一瞬心を奪われた。

しかし、ふと我に返

もっとみる
恋人みたいな電子レンジ。

恋人みたいな電子レンジ。

世界は変わらなかった。

恋人みたいな電子レンジと先週別れた。
10年以上一緒にいた電子レンジと。

1歳下の妹のほうが私よりも先に一人暮らしを始めた。遅れること数年、24歳のときに私も一人暮らしを始めたのだが、なにせお金がなかった。

一人暮らしをするわけだから、冷蔵庫や洗濯機、テレビなどの家電用品をそろえる必要があり、私はそれらすべてを新品で購入する余裕もなかった。だから中古用品店で買ったり、

もっとみる
雨の日を嘘で切り取ってみよう。

雨の日を嘘で切り取ってみよう。

雨の札幌は、街全体が一枚の静かな絵画のようになる。しとしとふり続ける雨がアスファルトをやさしく叩く。雨音は道行く人々の傘を濡らしていく。私はそんな雨の中を歩くのが好きだ。うそ。大っ嫌いだ。雨なんてふらないでほしい。神様。

傘をさし、ゆっくりと歩みを進める。通り沿いのカフェの窓からもれるオレンジの光や、濡れた路面に反射する信号機の赤や緑。雨がふるといつも以上に鮮やかに映る。歩くたびに水たまりがはね

もっとみる
帰り道のアウディ。

帰り道のアウディ。

いまは夜。札幌市内の見知らぬ住宅街。仕事で訪れた企業との商談は思いのほか盛り上がり、予定時間を大幅にオーバー。その帰りの夜道を歩いている。いままさに。いや、さっき。

住宅街だ。一戸建てや大きなマンションはなく、古めのアパートばかりが並んでいる。街灯は少なく道はほんのり暗い。

その中でもひときわ古いアパートがあった。外壁は白く、ところどころ塗装がはげており、錆びた鉄の階段がある2階建てのアパート

もっとみる
エアコン業者の薬指に正十二角形。

エアコン業者の薬指に正十二角形。

我が家はマンションなのだが室内にエアコンがない。最近は北海道でも部屋にエアコンが設置されているマンションが増えたと聞いているが、それでもまだ北海道、エアコンがある家庭は少ない。

こう書くと他の北海道民から「お前ごときが北海道を代表してエアコンを語るなボケコラチョビヒゲ」と罵られそうで怖いんだけど、とりあえずそういうことにしておきたい。だって我が家にはエアコンがないんだもん。

ここ数年の真夏の札

もっとみる
商店街ですれちがう他人に上を向かせたい。

商店街ですれちがう他人に上を向かせたい。

太陽が天中を少しすぎた平日、家の近くの狸小路商店街を歩いていた。商店街だから道は東西にまっすぐ伸び、左右には赤や黄色のお店。ここは札幌市街のど真ん中に位置するから観光客もいるし、私のような地元民もいる。

要はたくさんの人とすれちがう。

50代とおぼしき夫婦とすれちがった。平日に似つかわしくない黄色と青のカラフルな洋服を着ていて手には紙袋。きっと観光客だ。

この2人と私がすれちがう直前、50代

もっとみる
1クールに1回体調不良になる男。

1クールに1回体調不良になる男。

この記事が公開されるのは明日だけど、これを書いているのは前日の月曜日の夜23時。

北朝鮮からミサイルが飛んだらしくて、テレビではずっと北朝鮮、北朝鮮、北朝鮮。何回ミサイル飛ばせば気が済むねん、と思うんだけど、北朝鮮が世界で生き残っていくためにはこれも必要なんだろうと同情する。いや、しない。

どこで間違ったんだろう北朝鮮。
最初からなのかな。

私は私の世界で生きているからはっきり言うけど、のど

もっとみる
土曜日っぽい海鮮エッセイ。

土曜日っぽい海鮮エッセイ。

北海道ローカルの地上波番組を見ていた。

テレビ画面では札幌市民にはおなじみの狸小路商店街のグルメスポットが特集されていて、カヌレとかパンケーキとかのスイーツから、もりもりのラーメンなどが特集されていたのだけど、その中でもとりわけ目を引いたのは「海鮮丼」であった。

番組内で特集された海鮮丼は北海道で生まれ育った私から見てもなかなかのもので、6種の海の幸がどんぶりに「これでもか」というほどに盛り付

もっとみる
朝起きられない話。

朝起きられない話。

朝早く起きたほうがいいと頭では理解している。

でも、どうしても布団から抜け出せない日々が続いている。もう33年続いている。目覚まし時計が鳴っても、スヌーズボタンを押してしまい、結局いつも通りの時間に起きることになる。あと、スヌーズボタンの「スヌーズ」の意味がよくわからない。

運動のために早起きしようと何度も決意したが、実行には至らない。

私の友人のジョギ山(仮名)は、毎朝5時に起きてジョギン

もっとみる
猫になったエジソン。

猫になったエジソン。

私がnoteを始めてからもうすぐ2年になる。

毎日書いてきたこの2年でさまざまな変化があったが、できるだけその変化をnoteに書いてきたつもりだし、その時々の心の機微みたいなものも書いてきたつもりである。

たとえば、勤めていた会社を辞めて友人と会社を作ったであるとか、妻との生活、妹との関係性だとか、まぁそんなこと。

もちろん「これは書けないな」と思うことも多々あった。noteにいる私以外の方

もっとみる
昆布だらけの家。

昆布だらけの家。

信じてもらえないかもしれないんだけど、今朝起きたら部屋の壁一面に昆布が張りついていた。

異常なことだからもう1回書くけど、朝起きたら、昆布が私の部屋の壁に張りついていた。この世のものとは思えない量の昆布が。

壁一面ぜんぶ濃いめの緑で昆布。こんな光景は初めて見た。たとえば襟裳岬の昆布漁師に「室内でこの量の昆布見たことあります?」って聞いても「いやいや、この量の昆布なんて見たことないべ〜」と苦笑い

もっとみる