帰り道のアウディ。
いまは夜。札幌市内の見知らぬ住宅街。仕事で訪れた企業との商談は思いのほか盛り上がり、予定時間を大幅にオーバー。その帰りの夜道を歩いている。いままさに。いや、さっき。
住宅街だ。一戸建てや大きなマンションはなく、古めのアパートばかりが並んでいる。街灯は少なく道はほんのり暗い。
その中でもひときわ古いアパートがあった。外壁は白く、ところどころ塗装がはげており、錆びた鉄の階段がある2階建てのアパート。アパートの前には駐車場があり、4台の車が停まっていた。左から、
軽、軽、SUV、そしてアウディ。
アウディ。
アウディ? ここに?
白のスポーツタイプのアウディが停まっていた。古めかしいアパートにアウディ。駐車場に置いてあるわけだから、きっとこのアパートの住人のアウディだろうと思われる。
はて、不思議だな。
アウディって、タワマンとかちょっとグレードの高いところにあるイメージなのにな。およそ似つかわしくないシチュエーションの中にアウディが白く輝いている。
ところでいま何時だ?
夜道。古いアパート。その前にアウディ。おそらく車にお金を使いたいタイプの人がここに住んでいると類推できる。
アウディはいいと思う。かっこいいもん。
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