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#言葉
だからライバルなんだって
「まつり縫い大丈夫かな?ってちょっと心配」
いつも通りの屈託のない顔で笑いかける。
分かっていることや、もっと出来たことばかりを
そうやって純度100%の親切心で伝えてくる度に、
心の奥底が、張り裂けそうになる。
だって、私にとって、あなたは永遠のライバルなのだから。
❄︎ ❄︎ ❄︎
ものづくりへの憧れは、母の背中からだった。
ピアノの発表会は、毎年母の作るドレスを着て、
図工や自由
君のお守りになれるなら
強い私になれる服、優しい気持ちになる服、
特別な日のための服、毎日生活するための服。
私はやっぱり「お守りになる服」を作りたい。
服を通して、大好きな人達をそっと包み込む。
大丈夫。離れていても、ちゃんとそばにいるよって伝えられるような。
好きな服を着ているという悦びを、いつまでも、感じ続けられるような。
透ける生地、揺れるリボン、ふわふわの肌触り。
世界中の人が、柔らかい素材を纏えば
どんなヴィランだって
「ほんとうに無理、気持ち悪い、やりたくない」
あぁ、胸を突き刺すこの暴力達もいつかきっと。
だって、そう信じるしか、無いじゃないか。
【来年のプレタ展は芳賀さんの案でいきます】
プレゼンで勝ち抜いた私は、6月に行う展示会の
リーダーを務めることになった。
“人類学の理論を詰め込んだファッションショー”
人類学の持つ「他者への温かい想像力」を醸成
させる服を作っていきたい。
けれど、多数
手のひらサイズの夢を広げて
君となら、いつだって、どんな夢も。
どんなに遠く離れていても、私達は同じ夢へ
向かって、真っ直ぐに突き進む。
「ねぇ、やっぱり一緒に雑貨屋さんしたいよね」
毎月一回、遥々やってきてくれる君へ、前々から
温めていた提案をする。
あたかも、昔から決まっていた様に、自然に。
「え!来月ネパール行くよ!やろうやろう!」
私が出会った人の中で一番行動力のある君。
遠い孤島にも、1人でスイスイ飛
絶対内定2025???
初めて、就活の本を買った。
なんか強そうな『絶対内定2025』ってやつ。
“就活”という未知のイベントに対する焦りと、
「いっちょやったりますか」なんて挑発的な女。
は〜私、どうなっちゃうんですかね、ほんと。
専門に入学してして、服を作り始めて半年。
まだ一年生だし〜就活なんて来年からやろう〜
とか、すごい舐めた態度で毎日暮らしていた。
「もう後期なのか。大学に換算したら、1/4終わった