はがの森

人類学を学んだミレニアムベイビーは服飾学生になりました🪡 大好きなみんなの服を縫うこと…

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人類学を学んだミレニアムベイビーは服飾学生になりました🪡 大好きなみんなの服を縫うことが夢です 💫💫💫

マガジン

  • たおやか日記

    恋人との健やかな日々を紡いでいきます。SNSをやっていない人なので、記念日にまとめてお披露目するのが、今から楽しみです。

  • 魔法使いの弟子日記

    服の魔法を使えるようになるために、洋裁学校のことや、その時の気持ちをツラツラ紡ぎます。

  • はがの思想

    普段考えたこと・感じたことを自由に綴っています。

  • 添削エッセイ

    文化・社会特殊講義という大学の講義では、毎回エッセイを提出し、教授に添削してもらいます。 先生からのアドバイスを元に、書き直したエッセイをまとめました。

  • 国内交換留学日記

    国内交換留学での思い出や出来事を書いています。忘れないように、尊い半年間にするために。

最近の記事

君が代替可能でも

私にとって、何よりのご褒美は君だって知ってるくせに。 君が全然同じモチベじゃなかったことについて、 易々とデートをお預けにする件について、私は、 どうやって絶望したら良いのかな。 今日は、ファッションショーに向けての審査会。 偉い先生達が、仮の布で組んだドレスを見ながら色んなアドバイスをくれる。 初めてのことで、右と左も分からないけれど、 試行錯誤しながら理想の形を模索した。 私はリーダーだから、絶対に失敗出来ないし、 適当な作品を大勢の前に晒すわけにはいかない。

    • 踊り場

      結婚に大きな願望を抱いたことは無かった。 好きな人と末永く一緒にいられたら、それだけでもう十分じゃないか。 けれど、周りの子達は、最近急に具体的な話をするようになって。 今の彼氏と2年後に結婚する約束をしているとか、 もうすぐ同棲を始める予定だとか。 ついこの間まで制服を着ていた女の子たちが、次々に結婚へ向かっているという現実に、すごく焦りを感じてしまう。 そこまで興味もなかったはずの”結婚”だけど、 君と出会ってから、ちょっとずつ変わり始めた。 君が他の人と家族

      • てまひまてまひま

        私の悪い癖。 すぐに簡単な方法を模索しようとするところ。 授業時間内に終わらせるために、課題の〆切を守るために、クラスメイトから遅れを取らないために。 「どっちのやり方なら私でも出来ますか…?」 1年生の頃、複数の選択肢が迫った時に、私はこの言葉を何度も使っていた。 リボンの通し方、ポケットの作り方、裾の始末。 その度に、先生は簡単なやり方を教えてくれた。 けれど、どれだけカタチになったとしても、心のどこかで納得がいかなかった。 だから2年生は「てまひま」を標語にす

        • 君が初恋じゃなくて死ぬほど良かった

          もっと昔の君と出会えていたら… お揃いの制服で2人乗りする高校生を見て、ふいにパラレルワールドの私達へ思いを馳せる。 バド部の君と、吹部の私。 朝は一緒に登校して、廊下で手を振って、帰りは公園でお喋りした後、家まで送ってくれる。 みたいな。 君は優しいから、演奏会は毎回必ず顔を出してくれるはず。 「泣いてないもん」 なんて言いながら、きっとボロボロ泣いて定期演奏会の感想を教えてくれるんだろうな。 良いな。羨ましすぎる。 だけど、同時にこうも思う。 “君が初恋じ

        君が代替可能でも

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        • たおやか日記
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        記事

          だからライバルなんだって

          「まつり縫い大丈夫かな?ってちょっと心配」 いつも通りの屈託のない顔で笑いかける。 分かっていることや、もっと出来たことばかりを そうやって純度100%の親切心で伝えてくる度に、 心の奥底が、張り裂けそうになる。 だって、私にとって、あなたは永遠のライバルなのだから。 ❄︎ ❄︎ ❄︎ ものづくりへの憧れは、母の背中からだった。 ピアノの発表会は、毎年母の作るドレスを着て、 図工や自由研究は、必ず手伝ってもらった。 高校最後の体育祭の横断幕を、徹夜で一緒に縫って

          だからライバルなんだって

          溢れんばかりの春を揺らそう

          「あれ、なんでいるの!え!どうしよ!」 今日に限ってJRではなく、御堂筋だった私。 自転車を置いた君にばったり会った。 予定よりも早く会えてラッキー!なんて思っていたのに、なんだか君はオロオロ落ち着かない… 大丈夫??なんかあった?? 「実は、会った時にお花渡したくて…買いに行く途中で…間に合わなくてごめんね」 なんてこった!!! 私が1番好きだと言ったお花を覚えていてくれて、バレンタインを渡したその日から、計画を立ててくれて。 遅くまでやっているお花屋さんの動

          溢れんばかりの春を揺らそう

          不確定な未来の内側で

          その微笑ましい君の横顔を見るたびに、あぁ、 いつかちゃんと言わないとって思ってしまう。 悪いことをした訳じゃないのに、騙しているみたいでモヤモヤする。 最寄りのバス停の前には、小さな保育園がある。 バスが来るまでの間、ガラス越しに見える小さな生き物達を眺めては、勝手にアフレコをするのが私達の日課だ。 上手に靴が履けなくて泣いている子や、それを 手伝ってあげる優しい子。 そして、彼らを愛おしそうに見つめる君の横顔。 本当は子供好きなこと、見ていれば分かる。 昔から

          不確定な未来の内側で

          君のお守りになれるなら

          強い私になれる服、優しい気持ちになる服、 特別な日のための服、毎日生活するための服。 私はやっぱり「お守りになる服」を作りたい。 服を通して、大好きな人達をそっと包み込む。 大丈夫。離れていても、ちゃんとそばにいるよって伝えられるような。 好きな服を着ているという悦びを、いつまでも、感じ続けられるような。 透ける生地、揺れるリボン、ふわふわの肌触り。 世界中の人が、柔らかい素材を纏えば、きっと、争いなんて、すぐに無くなると思う。 触っているだけで、身に纏うだけで

          君のお守りになれるなら

          かみさま、もうそれくらいにしてあげてください

          かみさま、お願い。 これ以上彼をいじめないであげてください。 だって、十分じゃないか。 夜勤も、連勤シフトも、ダブルワークも。 こんなに頑張っているのに。なのに社員が飛んで、負担がまた増えた。 頑張っている人が、きちんと報われる世界にするって約束じゃないの? 「ごめん。ほんとうにごめん。すぐいくね。」 約束の時刻を1時間過ぎても、既読にならないので 電話をかけたら、ものすごい勢いで懺悔された。 君が事故に遭ってなくて、ほっとしたよ。 音楽スタジオで働く恋人は、昼

          かみさま、もうそれくらいにしてあげてください

          もう二度とよそ見なんてしない

          今後一生、服と本気で向き合えなくなるなんて、やっぱり嫌すぎる!二度と、諦めるもんか。 そう思わせてくれたことだけは、君に感謝して おこうかな。 服やものづくりに携わる仕事がしたいと思って、服飾の専門に再進学してから、一年が経った。 アパレル業界のジレンマや、悪循環を知って、 外側の業界からアプローチしていくのもアリかもなんて思い始めていた矢先に出会ったのが君だった。 大学時代に研究していた理論を体現したような 会社で、心の底から運命だってビビッときた。 だって、働き

          もう二度とよそ見なんてしない

          未来永劫君は本命

          こんなの、ただの儀式だと思ってた。 “私達ちゃんと友達だよね?” そんな確認をするために、チョコやクッキーを、夜中に小さくラッピングしてたっけ。 50個作って、似たような物体を50個貰う儀式。 溶かして、固めて、キラキラまぶしたお菓子達。 私は、どこの誰が作ったのか分からないモノを 食べれない人間だったので、名前の書いていない チョコ達は、全部結局ゴミ箱に捨てていた。 こんな等価交換なんかしなくても、私達はずっと 友達であり続けるはずなのに。 誰かの作った塊が腐っ

          未来永劫君は本命

          指輪なんかよりも

          「鍵、もうそれは婚約と同義だよね」 おふとんの中で、恋人がむにゃむにゃ呟く。 良かった。君が私と同じ思考回路で。 そもそも、婚約指輪って何なのよ?って思う。 男の人が、女の人にパカってあけるアレ。 韓ドラで観たら胸キュン案件なのに、現実だと、一気に違和感が溢れ出してくるのは私だけ? 私だって、等しく君を愛してるんだかから、 パカってやる権利、あるはずだよね? パカした後日、女の人は何か渡したりするの? そして結婚指輪も用意するの?多すぎない? 指輪ばっかり要らな

          指輪なんかよりも

          いっぽんしょうぶ!

          【就活と恋愛は同じ】 巷でよく聞くこの標語。あの先生も言ってた。 結局のところ、全てはマッチングなのだから、 たとえ落ちても、たまたま縁がなかっただけで、 私の全てが否定された訳ではないのだ。 という意味なんだろうか。 最近、つくづく就活は、恋愛みたいだと感じる。 同時並行で関係を発展させていくのが、苦手。 本当に好きな会社と一途に向き合いたいのに、 マッチングアプリを使い会社を左右にスワイプ。 これって、どこからが浮気? みんなに御社が1番!なんて、私は言えない

          いっぽんしょうぶ!

          脳みそのシワの先の先の先

          「1番好きな所は雪の思想だよ〜」 ほっぺをぴったりくっつけて、満面の笑みを浮かべた君は、微睡みながら私の好きな所を教えてくれる。 もう何百回も聞いているし、君が私のことを、 ちゃんと大好きって、もう十分知ってるくせに、 この言い回しが好き過ぎて、つい何度も聞いてしまう。 いつだって「思想が好きだ」と迷わず答える君の 純粋さと、誠実さと、心の広さが、本当に本当に 愛おしくてたまらないのです。 ねぇ知ってる? 私だって君のこと、脳みそのシワの先の先の先 まで、ほんとうに

          脳みそのシワの先の先の先

          電話越しの君の顔

          私たちは、声から恋に落ちた。 心地よく響き渡るチェロのような低音ボイスと、 きらりと光るワードセンス、優しさ溢れる語尾に あの日からずっと虜で。 今日も電話できるかな?? 付き合う前は、そんなことばかり考えてたっけ。 君も同じだったなんてね。 北海道由来のゆるゆるの喋り方と、ちょっと高め のふわふわ声を聞いた時、本物のお嬢様だなんて 思ってくれたらしい。照れちゃうなぁ。 画面いっぱいに耳を近づけて、少しでも近くで、 その愛おしい声を聴いていたいと思ってしまう。 こ

          電話越しの君の顔

          おかえりの森

          「芳賀乃森、売り払ったって」 父があまりにもサラッと告げるものだから、 事の重大さに気づくのに1週間もかかった。 曽祖父が村人達から寄贈されて、祖父が管理 していた芳賀乃森を、ついに売却したという。 いつも家族並んで記念撮影していたあの森が、 とうとう無くなってしまった。 ❄︎ ❄︎ ❄︎ 芳賀乃森。北海道の奥深くに眠る私達の森。 ぴょんぴょん飛び跳ねるうさぎを眺めながら、 その奥にはトトロが住んでいるんだって、 小さい頃は本気で信じていたっけ。 noteを始め

          おかえりの森