はがの森

人類学を学んだミレニアムベイビーは服飾学生になりました🪡 大好きなみんなの服を縫うこと…

はがの森

人類学を学んだミレニアムベイビーは服飾学生になりました🪡 大好きなみんなの服を縫うことが夢です 💫💫💫

マガジン

  • たおやか日記

    恋人との健やかな日々を紡いでいきます。 SNSをやっていない人なので、記念日にまとめてお披露目しています。 「彼氏・彼女」ではなく「恋人」という言葉にこだわっていると話したら、「俺も友達に恋人って言うようにしている!」って教えてくれました。

  • 魔法使いの弟子日記

    服の魔法を使えるようになるために、洋裁学校のことや、その時の気持ちをツラツラ紡ぎます。

  • はがの思想

    普段考えたこと・感じたことを自由に綴っています。

  • 添削エッセイ

    文化・社会特殊講義という大学の講義では、毎回エッセイを提出し、教授に添削してもらいます。 先生からのアドバイスを元に、書き直したエッセイをまとめました。

  • 国内交換留学日記

    国内交換留学での思い出や出来事を書いています。忘れないように、尊い半年間にするために。

最近の記事

ふぃ!

ただ少しおすすめに出てきたから。 ちょっと見てみよう。 それくらいの軽い気持ちだった。 ふーん、新曲ね。どれどれ。 ふーん、番組やるんだ。ちょっと見てみるか。 ふーん、メイキングね。なるほど。かわいい。 あれ、なんか、めちゃくちゃ好きになってる?? ガチャン。新しい扉の鍵を開けた音がした。 「わたしのいちばんかわいいところ」 こんなキャッチーな歌詞を、誰もが一度は聴いたことがあるんじゃないだろうか。 聞いたことはあるけれど、誰が歌っているかまでは知らない。なんか

    • ちゃんと、自分の脚で

      am 4:50 梅雨入りに相応しい激しい雨。 雨の匂いを嗅ぎたくて、ほんの少し窓を開ける。 夜と朝の狭間で、雨の音だけが、部屋に響く。 蒼い光越しに見る君の横顔があまりにも綺麗で。 いつまでも、この静かな隙間が続けば良いのに。 ずっと、君だけを見ていられたら良いのに。 なんてね。 ❄︎ ❄︎ ❄︎ 最近、ほんとうにバッド続きな気がする。 天気の悪さに比例して、腰もギュッと痛くなるし 毎日なにかしらの〆切に追われて、自転車操業。 インスタを開けば「6月中に内定欲

      • 「じゃあ、君の雑貨屋は辞めるってことですね」 そんなの続けたいに決まっているじゃないか。 でも、まずはちゃんと働きたいと思ったから、 御社を受けたのですよ。 あなたならって、そう思ったから。なのに。 ❄︎ ❄︎ ❄︎ 最近、気になっていた会社の2次面接を受けた。 「世界で作って世界で売る」なんて壮大な会社。 憧れのテキスタイルデザイナーになれるなら、 温かな衣服を、より多くの人に届けられるなら。 「おまもりのような衣服」で君を包みたい私は、 どうしても生活の根

        • 君を知るための衣服

          君を、知るため。君の世界を教えてほしいの。 君と生きる温かな未来を、共に創るための衣服。 ❄︎ ❄︎ ❄︎ 多様性が認められつつある現代社会。 けれど、その実態は? 多様性という言葉が一人歩きして、私たちの意識は何も変わっていない。 相変わらず戦争や搾取は起こり続けているし、 毎日どこかで争いが起こっている。 自分の中の善悪を押し付け合った諍いは、一向になくなる気配が無いじゃないか。 他者理解を追い求める学問。人類学。 こんな現代社会だからこそ、人類学のよう

        マガジン

        • たおやか日記
          37本
        • 魔法使いの弟子日記
          31本
        • はがの思想
          33本
        • 添削エッセイ
          7本
        • 国内交換留学日記
          30本

        記事

          HELLにあ

          こんなことしてる場合じゃないのに。 大事な時に限って私の体は言うことを聞かない。 ヘルニアだと言われて、もうすぐ一週間になる。 毎日、だくだくの汗と、さながらロボット歩きで “ただ普通に歩くこと”が、どれだけ素晴らしく、 尊い行為だったのかを毎秒思い知らされる。 たった少しの階段が、途方もなく高い壁に見えて 数メートル先のコンビニが、果てしなく遠い。 同じ姿勢と大荷物が腰に負担だからと言って、 人生で初めて学校を休んだ。 ごっついコルセットのせいで、大好きだった服

          個性だなんて

          「あんまり個性を出し過ぎないように」 貼り付けたような笑顔と当たり前のような口ぶり が今も脳裏を焼きついて離れない。 第一志望だったブランドのOB訪問。 “ポートフォリオを作成する上で注意すること”を 尋ねると「個性を出し過ぎないこと」だと言われた。 あまりにも普通のことみたいに言うから、この 違和感に気付くまで、1ヶ月もかかってしまった。 これほど大好きなブランドなのだから、きっと、 個性云々に限らず、会社に共感して楽しくやっていけるはずだ。 社長の言葉や、彼ら

          個性だなんて

          これさえあれば

          今、私たちに一番の試練が押し寄せている。 何度も無理だと押しつぶされそうになるけれど、 そのたびに優しく光る薬指がそっと力をくれる。 大丈夫。うちらなら、絶対やれるよって。 ❄︎ ❄︎ ❄︎ ファッションショーまで、残り2週間。 人類学のエッセンスを、最大限ファッションに 落とし込んだブランドをお披露目する。 誰もが、着るだけで他者の存在を意識できる服があれば、この世界はもっと温かくなるのだということを、証明するために。 けれど、このままでは絶対に間に合わない。

          これさえあれば

          言葉の奥行き

          「このエッセイ、ゆきっぽくて非常に良いね」 去年と同じ場所、同じ時間、同じ服装の君に、 1年間かけて綴ったラブレターを本にして渡した。 時間をかけて、丁寧に読み進める君の横顔が、 この世界の何よりも美しいと思う。 初デートに感じた忘れられない胸の高鳴り、 中々会えずに淋しくなってしまったあの夜、 離れていてもそばにいると実感した日のこと。 木漏れ日の中で、共に振り返る思い出達は、 1人で綴った何百倍もキラキラ輝いていて。 ハッとした。 今日まで一度も喧嘩しなかった

          言葉の奥行き

          踊り場

          結婚に大きな願望を抱いたことは無かった。 好きな人と末永く一緒にいられたら、それだけでもう十分じゃないか。 けれど、周りの子達は、最近急に具体的な話をするようになって。 今の彼氏と2年後に結婚する約束をしているとか、 もうすぐ同棲を始める予定だとか。 ついこの間まで制服を着ていた女の子たちが、次々に結婚へ向かっているという現実に、すごく焦りを感じてしまう。 そこまで興味もなかったはずの”結婚”だけど、 君と出会ってから、ちょっとずつ変わり始めた。 君が他の人と家族

          てまひまてまひま

          私の悪い癖。 すぐに簡単な方法を模索しようとするところ。 授業時間内に終わらせるために、課題の〆切を守るために、クラスメイトから遅れを取らないために。 「どっちのやり方なら私でも出来ますか…?」 1年生の頃、複数の選択肢が迫った時に、私はこの言葉を何度も使っていた。 リボンの通し方、ポケットの作り方、裾の始末。 その度に、先生は簡単なやり方を教えてくれた。 けれど、どれだけカタチになったとしても、心のどこかで納得がいかなかった。 だから2年生は「てまひま」を標語にす

          てまひまてまひま

          君が初恋じゃなくて死ぬほど良かった

          もっと昔の君と出会えていたら… お揃いの制服で2人乗りする高校生を見て、ふいにパラレルワールドの私達へ思いを馳せる。 バド部の君と、吹部の私。 朝は一緒に登校して、廊下で手を振って、帰りは公園でお喋りした後、家まで送ってくれる。 みたいな。 君は優しいから、演奏会は毎回必ず顔を出してくれるはず。 「泣いてないもん」 なんて言いながら、きっとボロボロ泣いて定期演奏会の感想を教えてくれるんだろうな。 良いな。羨ましすぎる。 だけど、同時にこうも思う。 “君が初恋じ

          君が初恋じゃなくて死ぬほど良かった

          だからライバルなんだって

          「まつり縫い大丈夫かな?ってちょっと心配」 いつも通りの屈託のない顔で笑いかける。 分かっていることや、もっと出来たことばかりを そうやって純度100%の親切心で伝えてくる度に、 心の奥底が、張り裂けそうになる。 だって、私にとって、あなたは永遠のライバルなのだから。 ❄︎ ❄︎ ❄︎ ものづくりへの憧れは、母の背中からだった。 ピアノの発表会は、毎年母の作るドレスを着て、 図工や自由研究は、必ず手伝ってもらった。 高校最後の体育祭の横断幕を、徹夜で一緒に縫って

          だからライバルなんだって

          溢れんばかりの春を揺らそう

          「あれ、なんでいるの!え!どうしよ!」 今日に限ってJRではなく、御堂筋だった私。 自転車を置いた君にばったり会った。 予定よりも早く会えてラッキー!なんて思っていたのに、なんだか君はオロオロ落ち着かない… 大丈夫??なんかあった?? 「実は、会った時にお花渡したくて…買いに行く途中で…間に合わなくてごめんね」 なんてこった!!! 私が1番好きだと言ったお花を覚えていてくれて、バレンタインを渡したその日から、計画を立ててくれて。 遅くまでやっているお花屋さんの動

          溢れんばかりの春を揺らそう

          不確定な未来の内側で

          その微笑ましい君の横顔を見るたびに、あぁ、 いつかちゃんと言わないとって思ってしまう。 悪いことをした訳じゃないのに、騙しているみたいでモヤモヤする。 最寄りのバス停の前には、小さな保育園がある。 バスが来るまでの間、ガラス越しに見える小さな生き物達を眺めては、勝手にアフレコをするのが私達の日課だ。 上手に靴が履けなくて泣いている子や、それを 手伝ってあげる優しい子。 そして、彼らを愛おしそうに見つめる君の横顔。 本当は子供好きなこと、見ていれば分かる。 昔から

          不確定な未来の内側で

          君のお守りになれるなら

          強い私になれる服、優しい気持ちになる服、 特別な日のための服、毎日生活するための服。 私はやっぱり「お守りになる服」を作りたい。 服を通して、大好きな人達をそっと包み込む。 大丈夫。離れていても、ちゃんとそばにいるよって伝えられるような。 好きな服を着ているという悦びを、いつまでも、感じ続けられるような。 透ける生地、揺れるリボン、ふわふわの肌触り。 世界中の人が、柔らかい素材を纏えば、きっと、争いなんて、すぐに無くなると思う。 触っているだけで、身に纏うだけで

          君のお守りになれるなら

          かみさま、もうそれくらいにしてあげてください

          かみさま、お願い。 これ以上彼をいじめないであげてください。 だって、十分じゃないか。 夜勤も、連勤シフトも、ダブルワークも。 こんなに頑張っているのに。なのに社員が飛んで、負担がまた増えた。 頑張っている人が、きちんと報われる世界にするって約束じゃないの? 「ごめん。ほんとうにごめん。すぐいくね。」 約束の時刻を1時間過ぎても、既読にならないので 電話をかけたら、ものすごい勢いで懺悔された。 君が事故に遭ってなくて、ほっとしたよ。 音楽スタジオで働く恋人は、昼

          かみさま、もうそれくらいにしてあげてください