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#私のお店

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「終わり」が来ることを、わかっておく。

とあるカフェの、閉店のお知らせが飛び込んできた。 自分にとって目指すべき指針のような、存在自体が救いのようなカフェの、閉店のお知らせ。「まさか」という気持ちと「そうだよね」が両方湧き出る不思議な感覚。 あの湖のほとりにある、静かなカフェ。おしゃべりも、写真を撮ることも歓迎されない、ただ「今ここ」を味わうための場所。 まさか、無くなってしまうなんて。一度訪れて、またいつか行きたいと思いつつ、遠方なのでなかなか難しいこともわかっていたから、オンラインショップで珈琲豆を購入し

『左ききの道具店 ときどきストア』は、こんなお店です

こんにちは、店長 かとうです。 2018年のオープン以来、ずっとオンラインショップのみでやってきた左ききの道具店ですが、昨年8月に事務所の半分を改装して実店舗をオープンしました。 その名も『左ききの道具店 ときどきストア』 今日はこの実店舗について、あらためてご紹介したいと思います。 さまざまな業務の合間に営業しているため、名前のとおり「ときどき開いているお店」です。 現在は、月に4日程度オープン日を設けています。(なかなかご都合の合わない方、ごめんなさい!) →最

自信についてと、「そんなの無理だよ」への抵抗

「カフェをつくろうと思っていて」 と言うと、わりとよく「コーヒーだけでは難しいよ」「お菓子もつくったら?」「ご飯も出さないとお客さん来ないんじゃない」と心配される。 そのたび苦笑いで「やりながら、お菓子やご飯も考えてみます」と返す。ここで反論しても良いことがないってことは、三十数年間生きて、さすがにわかっている。 誰しも親切心でアドバイスをくれているのはわかる。けれどわたしは偏屈なので、「わたしの人生なのだから好き勝手やらせてほしい」と思ってしまう。仮に失敗したとしても

どうしてこの作品を欲しいと思うのか?

こんにちは金曜お昼になりました。手芸作家兼若手イラストレーターの展示をメインとしたギャラリーを運営している大図まことです。イラストレーターと手芸作家に向けた「仕事とお金の授業」祝!30回目となる本日のタイトルは「どうしてこの作品を欲しいと思うのか?」です。 私が運営しているギャラリー「TOKYO PiXEL. shop & gallery」は東京の下町蔵前にあります。都心部ではなく観光地でも無いのでギャラリーの前は人通りが少なく立地としては決して良いとは言えない場所にありま

生産性とかタイパとか

お友達のパン屋さんが、手間暇かけて仕込みをした新作を発表された時、「ピスタチオの手剥きに比べたらマシだな」と書いていて。 同業者ほど、僕の手剥きに感銘を受けるのです。 いや、違うな。 呆れるのです。 手間暇かければ美味しくなるか。 それは分かりません。 そういった商品もあるでしょうし、パフォーマンスだと思う事もあります。 僕が時間をかけて剥いているのは、時間があるからで。 剥いてあるピスタチオを仕入れるぐらいなら、自分の時間を使ったほうが安くすむからです。

一生解決されない問題

『「カフェでお仕事」コーヒー1杯で“長居”問題に店が悲鳴 「8割がカフェワーカー」の切ない現実。』 ちょっと話題になっていましたね。 年に一回ぐらい話題になり、お店側の意見と、お客さん側の意見が集い、交わる事は無く、平行線を辿ります。 僕がカフェで働きだした頃から、この問題はあって。 18年間、何も進展していないのです。 なぜか? 解決策が無いんです。 もしあれば、大手が参入し、チェーン展開してるはずなので。 TSUTAYAがシェアラウンジを増やしてはいますが

なんか来る気がした

今朝、ふと今日はお客さんが来るな。 そんな気がした。 気がしただけでそんな確証はない。がそれでもいつもの平日よりもたくさんお客さんが来る気がした。 そうしたらいつもの常連さんも来てくれたし、新しく来てくれた方もいた。やっぱりいつもの平日のようにはいかなかった。ありがたい。ありがとう。何が原因なのか。そんなことは僕には分からない。お店の中も何も変えていないし、看板もそのまま立てかけてある。でもなんでだろうか。 多分それは店よりも僕自身の今日来るかもしれないセンサーがちゃ

やはり、問い

話が深まり、発見をくれて、楽しませてくれる。 こんな人は、奇跡なのです。 昨日、こんな事を書きまして。 「当たり前にそんな人がいると思ったら大間違いだぞ!」という、謎の警告をしました。 最近、僕は贅沢な時間に気づきまして。 お世話になっている先輩に、ご飯に連れて行ってもらったんです。 その人と話したい人は沢山いて、あの話を聞きたい、相談をしたいという人は、列をなしていて。 御本人は否定しますけど、僕には確信があるのです。 そんな貴重な機会を作ってもらっといてな

開業するまで④ 再投稿とあとがき

昨日の続き。 無事に借入する事が出来たので、お店造りが進みます。 内装は職人さんがやってくれるので、この時にしていたのがレシピ作り。 カフェラテスタンドにする事は決まっていて、味の方向性も決まっていたので、素材を探していました。 まずは牛乳。 以前も書きましたが、僕が牛乳に求めた特徴は以下の4つです。 ・甘みが強い ・ミルク臭さがない ・後味がスッキリしている ・現実的な価格である これらの特徴を持つ牛乳を探しに、色々なスーパーを回り、数々の牛乳の飲み比べ

何で時給を書かないの?

『Threads』を時折眺めるようになりました。 投稿はしません。 短く何かを呟くのは苦手なのです。 インスタとアカウントが連携してるからなのか、やたらとコーヒー関連の呟きや、飲食店経営者の呟きが目に入ります。 その中の一つによくあるのが、人材募集で。 どこも人手不足なんだなと思いつつも、もやっとする事があり。 時給は書きましょう。 インスタの投稿でもよく見ますが、なぜ時給を伏せるんですか? 疑問形にしましたが、まあ分かります。 ・時給で仕事を選ぶような人に

自動化してまでやる必要とは

人手不足を機械とか自動化で補うってどうなんだろうとは、今でも思ってます。 昨日、こんな事を書いてしまったので、詳しく書こうと思います。 特定のコーヒー屋さんを頭に浮かべて書いてないですし、どこかを貶めようという気持ちも一切無く、あくまでも老害としての一意見なので、悪しからず。 しっかりと予防線を張った所で、本題に。 まず、コーヒー屋が多すぎると思っていて。 完全なるオーバーストアで、規制してくれとすら思ってます。 イタリアみたいに、営業権のシステムとか導入されない

「じゃあいいです」

「じゃあいいです」 黒ごまときな粉のやつを。 うちにありもしない商品を言ってきて。 豆乳にして、無糖の豆乳。 うちが用意してない素材を所望し。 フラッペ、甘さ抜きで。 商品として成り立たない提案をし。 それらが叶えられないと、冒頭の言葉を吐いて出ていきました。 こんな人が来てしまうのが、カフェで。 こんな人に削れられてしまうのが、カフェ店主です。 「じゃあ」 この言葉は、こちらが提案した場合にのみ使うべきで。 「こちらのほうが好みに合いますよ」 「じ

開業するまで① 再投稿とあとがき

本日から、会社を辞めて独立するまでの事を書こうと思います。 というのも、個人的な事ではございますが、先日31歳になりました。 (これは過去に書いた文章の再投稿です) (僕は1月生まれで、現在は35歳) 過去を振り返るきっかけとしてはちょうどよく、記憶が薄れる前にと思い、これから何回かに分けて書いていこうと思います。 2015年9月11日、勤めていたコーヒーチェーンを辞めました。 2007年からアルバイトとして働き、色々な事が起こって社員になり、約8年の間に様々な経

神とのやり取り

今朝、家を出ると雨が降っていて。 昨晩の天気予報では、不安定とは言いつつも、朝から雨なんて言ってなかったのにな。 押していた自転車を置きに戻り、ヘッドホンを代わりに取って、歩いて行くことに。 歩き始めて5分ぐらいは涼しいと思ったけど、10分経った頃には嫌になっていて。 8月も終わりだというのに、まだこんなにも暑いのか。 げんなり、ぐったり、エブリデイやな。 お店まであと10分ぐらいの所で、遠くの空が晴れてきて。 お店に着く頃には、すっかり雨はやんでいて。 鍵を

自分のための場所、誰かのための場所

「 "自分のため" だけだったら、もう挫けていたかもしれない」 と、お店づくりの過程で何度も思う。 考えることの多さ、やることの多さ。加えて、見知らぬ土地であること。300平米もある敷地の管理。初めてのことだらけ。 自分が心地よく過ごす場所というだけであれば、もっと小さな場所で良いだろうし、こんなに自然豊かでなくても良いかもしれない。つまりは、この地である必要性も、この建物である必要性もないと思う。 でもここは「わたしだけの場所」ではなくて、自分と向き合う時間を大切に

何度目かの期待しない

お店にいると色々な人から様々な話を聞きます。 昔から人の話を聞く事が多く、働いていた職場はスタッフの数が多く、今では常連さんが多く。 色々と様々と書きましたが、悩みと不満を抱く時、その対象は人の場合が殆どです。 同僚とか恋人とか家族とか。 そんな話を聞けば聞くほど、僕は人に期待しなくなりました。 そう、今日は僕が昔からよく書いている、期待しないというお話です。 「あの人が仕事をしてくれない」「あの人が浮気をしている」「あの人が理解してくれない」 まあ何でもいいん

カフェの良さ、この仕事の楽しみ

『スポーツとジェンダーを考える』 News Picksの番組にこんなのがあって。 パリオリンピックの女子ボクシングで起きた事をきっかけに作られたと思うんですが、この中で、こんな話が出てきました。 「中学校のスポーツの大会だと男女が別になる。その時にトランスジェンダーの生徒の話が出た時に、顧問が対応の仕方に悩んでいる」 結婚もしてなければ、子どももいない僕にとって、この動画を見なければ考える事が無かった話題で。 もし自分が顧問だったら、同級生だったら、対戦相手だったら

世代とか時代とか当時とか

「BUMP OF CHICKENです、『友達の唄』」 出棺の時に何をかけるか。 そんな問いに、ダウ90000の蓮見さんがこの曲を挙げていて。 「最初に好きになった曲ぐらいで、本当に好きな曲」とも仰っていて。 35歳の僕は、紛れもなくバンプ世代で。 高校1年生の時に『ユグドラシル』が発売され、クラスでCDの貸し借りが行われていたのを今でも覚えています。 そんな僕からしたら「その曲か」と、思ったのは事実で。 「他にもあるだろ」と、思ったのは大きなお世話で。 やはり

開業するまで② 再投稿とあとがき

昨日の続き。 3.7坪の物件を始めて見た時は衝撃でした。 まず、1階と聞いていたのですが、行ってみると半地下で。 想像を超える狭さと圧迫感。 窓はあるけど入らない光。 低い天井に凸凹の床。 この状態で店舗物件としてよく貸し出してるな。 そりゃ不動産会社の人もオススメしてこないわ。 こんなネガティブな印象しかありませんでした。 でも、ここしか物件がないので、腹をくくるしかありません。 この悪条件でどうするかを話し合い、出来上がったのが今のお店で、以下がコンセ

お店が残るか残らないかはお客様次第 再投稿とあとがき

昨日書いた、「お店が残るか残らないかはお客様次第」について書こうかと。 お客様は意識してない人が多いので。 お店は、どれだけメディアやインフルエンサーなどが持ち上げた所で、お客様が来なければ閉店します。 昨年末にあった有名コーヒー屋の倒産、最近もちょっと知っているお店が1年で倒産と、やっぱり飲食店は難しいなと感じています。 「いつか行こうと思ってたのに」 「1年前に飲んだ味は忘れられない」 「昔はよく通ってたのに」 これらの言葉は、閉店のニュースが出る度に交わさ

夢のつづきの話 その2

「いつか暮らしの道具を扱う ささやかなお店をもちたい」 という夢が現実になるまでの歩みをここに記録していくことにしている。 今のところ、いつから始めるといった具体的な目安は決めていない。 こう書くと、現実味なくただの空想だと思われそうだけれど、こういうスタートってタイミングが合ってこそだと思っていて。 始めるに適した時が来れば待っていましたと扉は開く、のかもしれない。 何となくだけれど、自分から扉をこじ開けてまで無理やりスタートさせるというより、準備が整うのを今は待

開業するまで③ 再投稿とあとがき

精神的にダメージを受け、憂鬱になる所で終わった昨日の続き。 物件の契約、内装の見積もり、機材の発注など、諸々の費用が全部でだいたい500万ぐらい。 26歳の時に500万の支払いってした事がありますでしょうか? 僕はここで初めて怖さを感じました。 450円の商品を売るのに500万か。 多分、これまでの人生で一番不安を感じたのはこの時です。 ただ、止まってもいられないので、当然お金を借りに行きます。 向かった先は日本金融政策公庫。 いわゆる公庫と呼ばれる所です。

グルメサイトについて 再投稿とあとがき

*2020年に書いた文章です。 今日はこの記事から。 『深刻な「グルメサイト離れ」のウラでグーグルマップに食通が集うワケ』 これは先日の「マネー現代」の記事タイトルです。 グルメサイトとは『食べログ』や『ぐるなび』などの事で。 この記事によると、グルメサイトの評価や表示順位を「信頼していない」と答えたユーザーの割合は、実に3割近くに達する。と、書かれていました。 これを読んで「逆に7割の人はまだ信じてるのか」と、唖然としたのです。 そしてグーグルマップを活用しよ

夢のつづきの話

「いつか暮らしの道具を扱う  ささやかなお店を持ちたい」 言葉にするだけならタダ… いつになるか分からない、 できるかも分からない想い。 でも、 一度それを言葉で表現してみると、 夢物語の形がこれまでとは 少し変わってきたのを感じる。 「お店を持ちたい」 という気持ちに対して 体が徐々にその願いを 素直に受け入れるように なってきたのかもしれない。 言霊、 言葉が引き寄せる力だろうか。 春からスタッフとして働き始めた 食事と喫茶のお店でも 少しそんな話をするタイミン

おーい

毎週来てた人が、ぱったりと来なくなり。 「どうしたんだろうか?」 そんな事を思ってたら、一ヶ月ぶりに来てくれて。 「色々な事が重なり来れませんでした」と。 色々の詳細は聞いたんですが、不幸の重なり方が笑えないのと、でもちょっと笑える後遺症もあって、これは二人の秘密にしとこうと思うのです。 お店をやってると、わりと珍しくない事で。 ずっと来てた人が来なくなり、ふとした瞬間に現れて。 「良かった。生きてたか」 そんな気持ちになるのです。 マジでね。 一年ぶりは

カフェラテについて〜コーヒー豆編〜 再投稿とあとがき

前回はエスプレッソマシンとグラインダーについて書いたので、本日はコーヒー豆の話を。 以前の投稿で簡単に書きましたが、僕の好きなカフェラテは、酸味が少なく、コクが深いものです。 お店をオープンして一年間は、今とは違う豆を使用していたのですが、当店でしか飲めない豆にしたいと思っていた所、知人に焙煎士を紹介していただき、オリジナルのブレンドを作っていただく事になりました。 それが、熊本にある『エンデレアコーヒー』の、宮崎貴雄さん。 良い人と検索したら、『宮崎貴雄』と、でるん

話を聞いてくれ

「これが砂糖の入ってないカフェラテで、ここが甘いカフェラテ、ブラックだとアメリカーノがあり、コーヒーの入ってないメニューはこちら、一番下はコーヒーの入ってないフローズンドリンクです」 初めてのお客さんに、メニューの説明をする事があります。 メニューシートを指さしながら、なるべくゆっくり、分かりやすく。 正直に言うと、「必要か?」と、思わなくもないです。 個人店特有の分かりにくい造語、業界の人しか知らないドリンクは無く。 ああ、うちにはフラッペラテがあるか。 でも、

発見器

「これから3人で行くんですけど」 「うちはテラス席のみで、予約も承っていませんが」 「はい、大丈夫です」 えっ、何の電話なん? 「19時に2名で伺いたいんですが」 「うちは予約を受けていませんし、18時に閉店しますが」 「そうですか」 何を見て電話してきたの? 「サンドイッチの予約をしたいんですが」 「サンドイッチは販売していません」 「そうですか、じゃあいいです」 お前が間違えてるのに、じゃあって言うな! 電話線を引っこ抜こうかと思った昨日。 営業

天然に対する疑問と、養殖の価値

雨が続いていて。 暇な日が続いていて。 そんな時に来てくれるのは常連さんが多く。 いつもなら、次のお客さんが来て入れ替わっていくのですが、次のお客さんが来ないとなると、長話になる事もあり。 たまに少し踏み込んだ話をする事があります。 「天然の優しさに憧れる」 こんな話を聞いて。 「そんな人にはなれないし、勝てない」 と。 この話を聞いた時、多分だいぶ前に書いた気もするんですが、養殖の話を思い出したんです。 そう、牡蠣の養殖の話。 違うな。 まだ、ふざけ

独立する年齢について① 再投稿とあとがき

本日は独立する年齢について。 「カフェやりたいんですけど…」と聞かれる事が多いのと、先日31歳になりましたと書いた所、「意外といってるんですね」と言われたので。 (現在は35歳) 僕の見た目年齢については置いといて。 お店を開業した時は、26歳11ヶ月でした。 僕はこの年齢で開業して良かったと思ってます。 20代で独立したいとは考えていて、その理由は、失敗しても巻き返せる年齢だからで。 なんせ、カフェの廃業率は高く。 3年続くお店は、半数以下と言われています。

Uber Eatsをやらない理由 再投稿とあとがき

本日はUber Eatsについて。 というのも、Business Journalにこんな記事があったからです。 Uber Eatsの是非はいつか書くとして、当店がなぜUber Eatsをやらないかを。 よく質問も受けるので。 理由は3つ。 ①時間がたったカフェラテは美味しくないから ②お店に来ていただいたお客様に、迷惑をかける可能性があるから ③手数料を考えると利益がほとんど残らないから これらの理由から、当店はUber Eatsを導入する予定はありません。

入口大事

この2日間、ラテアート嫌いを書いてきましたが、最初が大切なんだと改めて思いました。 第一印象を覆す事は難しい。 僕の心の狭さが原因かもしれませんが、ひどく難しい。 だらしなく、なかなか作ろうとせず、周りとのお喋りに夢中で、待たせている自覚もない。 そんな人が最初のラテアート職人だったもんだから、こんな捻じ曲がった今があるのです。 自分で買った最初の本は『ぼくらの七日間戦争』 自らの意思で最初に借りた映画は『ショーシャンクの空に』 初めて高い服に手を出したのは『r

理屈と感情

自分の仕事を蔑ろにされて、嬉しい人なんていない。 昨日、こんな事を書いて。 なぜ、他人に対しては、この視点を忘れてしまうのか。 それが疑問なんです。 誰もいなくない? 蔑ろにされて嬉しい人って。 それなのに一定数いない? お金を払ってるんだから、好きにさせろという勢力が。 分からないんです。 昨日の話だと、大人しくコワーキングスペースや、作業カフェと銘打ってる所に行けばいいのにと思ってしまう。 でも、高くつくから行かないんでしょ? 売上が欲しい店 VS

一般化されてる事の大切さ、スターバックスありがとう

選んだ商材がカフェラテだったから。 昨日の続きです。 「チュロスなんてどうですかね?」 お世話になっている先輩に聞いてみたんです。 M&Aのサイトを覗いていると、ドーナツ屋さんが売りに出ていまして。 ドーナツかー、面白くないなー、それならチュロスなんかどうだろうか。 ドーナツが作れるなら、チュロスも作れるだろ。 こんな浅すぎる考えを先輩にお披露目した所、言われたのです。 「やめといたほうがいい。それならドーナツがいいよ」と。 「チュロスを食べたいって年に何回

カフェラテが450円の理由 再投稿とあとがき

本日はカフェラテの価格について。 というのも、近所に住んでる常連様から「ここのラテは安い」と言われたからです。 まず、当店のベーシックなカフェラテは450円で提供しています。 (今は500円です) 僕は安いとは思いませんが、他の個人経営のお店と比べると少しだけ安いのかもしれません。 だいたい500〜600円ぐらいが相場ですかね。 まあ当店はテイクアウトのお店なので単純比較は出来ないのですが。 この価格にはちゃんと理由があります。 450円という価格は、大手コー

台風の日の雑記

お客さんが来るから、お店を開けるのか。 お店が開いてるから、お客さんが来るのか。 そもそもお店というものは、お客さんが来るからお店というものになるのではないか。 お客さんが来ない店、言うなれば空間は、僕の部屋と変わらない。 誰も来なければ、それはお店ではないと言える。 今日、台風が来ていて。 オフィスのお客さんは在宅勤務になり、夏休みで来ようと思ってた人も、電車が止まっていて。 誰が来るんだろうか。 いや、誰が来れるんだろうか。 そんな事を考えつつ、歩いてお

光と影

意味の分からない行動をする人に出会うと、僕はストレスを感じるんです。 昨日、常連さんが、メニューを見ながら何を頼もうかと悩んでいると、後ろから二人組が入ってきて。 「ラテ、二つ」 競り? 言ったもんがち? 思わずこれらの言葉が浮かんだのでした。 僕と常連さんは目を合わせ、苦笑いし、急いでないからという理由で、後ろの人の注文を先に聞く事にしました。 もう少し常連さんと話したかったのと、競りだと思ってる人と話したくなかったので、僕と常連さんの思惑が一致したのです。

少ないパイで幸せだけど

少ないパイでいかに楽しむか。 デフレの申し子こと僕は、そんな考えでいるのです。 仲良しのパン屋さんが来てくれて。 話す事は、お店の事やこれからの事なんですが、非常に楽しい時間なのです。 話していると、性格の違いに気がつき。 それが、冒頭の言葉に繋がるのですが。 僕は、早々と多店舗展開を諦めた人間で。 これは、人気が無いから諦めたのではなく、それをやる事によるストレスを考えた時、全く楽しそうではなかったから諦めたのです。 御存知の通り、飲食店は多店舗展開しなけれ

後発なのに

相手「このクラフトコーラ知ってる?」 僕「知ってますよ。好きではないですね」 先日、こんな話をして。 そもそもクラフトコーラの味があまり好みではなく、これは僕の舌がお子ちゃまだからなので、味云々は置いといて。 好きではないのは背景で。 そのブランドは、クラフトコーラが流行った後に出てきたんです。 後発も後発で。 それ自体は別にいいんだけど、後発なのにレシピを外注してる所にひっかかり。 あの有名シェフが監修みたいなやつ。 これが大手だったら気にならないんですが

休まない理由① 再投稿とあとがき

これからはよっぽど書きたい事が無い時は、過去の投稿を加筆修正して再投稿していこうと思います。 毎日書いていると埋もれていきますし、最近知ってくれた人は過去を遡る事も無いと思うので。 小説を文庫化した時にある「著者のあとがき」のようなものを、最後に書くようにします。 あれ、好きなんです。 デザートとかボーナストラック的な喜びがありますよね。 では。 2015年12月19日にお店をオープンしてから約4年。 その間に催事での出店を除けば、5日しか休みをとっていません。

独立する年齢について② 再投稿とあとがき

昨日の続きみたいなやつ。 20代で独立してよかった事は、他にもあって。 それは、お店の価値を高める時間があるという事です。 こう考えたのは、僕が何者でもないと自覚していたからで。 以前書きましたが、僕はコーヒーチェーンで8年働いていました。 これは強みではありません。 なんなら、ちょっとしたコンプレックスでもあります。 そのお店は、コーヒーの味で評価されてる訳ではないので。 どこどこ出身のバリスタが。 とか、 なんらかのチャンピオンである。 とかが、僕に

期待しない≠無関心

僕は書いた文章を『ChatGPT』と『Claude』にちょっとしたプロンプトを付け足して、読んでもらうようにしていて。 昨日の文章を読んでもらった所、 ”「期待しない」という考え方に賛同する立場だけでなく、期待を持つことの利点や、期待を管理する方法についても触れると、よりバランスの取れた文章になるでしょう。” こんな事を言われたので、「こんにゃろー」とは思いましたが、その辺りを書こうと思います。 期待しない≠無関心 まず、これ。 期待しないと書くと、期待値ゼロ。

カップのサイズ 再投稿とあとがき

本日はドリンクのサイズについて。 というのも、「カップが大きいですね」と言われる事があるからです。 うちのカップはスタバのトールサイズと同じで。 12オンス、約360ml。 スタバみたいにカップの縁ぎりぎりまでドリンクを入れてないので、量は少ないですが。 なぜ、トールサイズという別に大きなサイズじゃないのに、よく「大きいですね」と言われるのかというと、個人のコーヒー屋さんのカップが小さいからです。 ほとんどはショートサイズ、お店によってはそれよりも小さいカップで提

やらない事の理由 再投稿とあとがき

昨日の続き。 何で売上が上がるのに、作りたくないのかというと、2つありまして。 ・美味しいと思わない商品を作りたくない。 ・写真を撮るだけが目的のお客様に来てほしくない。 この2つです。 ホイップクリームは美味しい物が作れるならやってみたいんですが、まだ技術的に難しいのでやりません。 勉強中です、お楽しみに。 少なくとも業務用スーパーで買ってきただけの物を、アホみたいにトッピングはしたくないんです。 美味しくないので。 カップから溢れるような見た目が派手なだ

人生をかけるとか、一生とか

「一度に大人数に届けられないのは制約ではあるけれど、その分より長く、料理人は人生をかけてクリエイティブができる」 先日、人生の先輩から送られてきた、とある本の一節に、こんな言葉がありまして。 食はスケールしづらいという制約があるけれど、その分、長持ちするし、飽きられない。だから、人生をかけてクリエイティブが出来ると。 ははーと思いつつも、うーんとも思ってしまって。 それは、僕が料理人というクリエイティブな仕事をしてないからだと思うんですが、人生をかけるという言葉を重く

ハイライトとウィスキーグラス

ドリンクを作っていると、この曲が流れてきて。 「誰の曲ですか?」 お客さんが聞いてきたので、教えてあげて。 仲の良い人だったので、気になる事を聞いてみました。 「ハイライトって何の事か分かる?」 「分かりません。照明の事ですか?」 まあ意味は繋がらなくもないか。 キッチンで、明るい照明に照らされた、ウィスキーグラス。 でも、僕が思い描いたイメージは。 キッチンに灰皿とハイライト、傍らにはウィスキーグラス。 親父なら夜遅く、母親なら夕方、一人で過ごす静かな時

我が子のように我が店を育てる

初めましての方も いつも読んでくださっている方も こんにちは!セラピストの下田です😊 多くの方の応援とサポートのおかげで 先月自分のリラクゼーションサロンを OPENさせることができました🏠 占い師さんにお店のことを占ってもらったら 開業前に横浜に行く機会があり、 「今後の運勢を知りたいな♪」と思い 横浜中華街で占いをしてもらいました🔮 初めて占いに行ったのですが 楽しいですね☺️ ハマる方が多いのも納得です! 仕事のことを聞いたら その時に占い師さんが 「大丈夫!

あの頃は

昨日、人の歩いていない外を眺め、思う事を書いていたら、かなり暗い内容になっていて。 読み直した今、ぞっとしています。 なんてネガティブなんだと。 お店としてはまあまあのピンチなんですが、僕個人としては時間が出来たので、少し助かっているのです。 上半期を振り返ると前年比120%ぐらいで推移していたので、ちょっとストレスを感じていて。 読みたい記事も、見たい動画も、放置せざるをえなかったので。 だから、今の時間を使って過去を取り返しているのです。 「いや、売上をどう

タピオカを入れない理由 再投稿とあとがき

今日はタピオカについて。 『スタバが「タピオカは入れない」と断言するワケ』 先日、PRESIDENT Onlineの記事タイトルがこんなのだったので。 中身を読むと「流行やおいしさだけを追求したプロモーションは行わず、スターバックスの価値観に合うかどうかで判断している」などなどドリンク開発担当の方が語っていました。 「わらび餅は価値観に合うんかい」とか、「単純にキッチンにスペースがないからだろ」とは思ったのですが、まあこの辺にしておきます。 当店も2019年は沢山の

店主の日常 再投稿とあとがき

2020年に入ってから、想いやこだわりについての投稿を続けてきて、お客様に言われる事が多くなった事があります。 「たまには休んでください」 まさかお客様の為に毎日開けていたのに、そのお客様から休んでくださいと言われるなんて。 インスタやnoteを見てる方にはえらいストイックに、そして真面目に映るみたいですが、全然そんな事はなく、お陰様で楽しく毎日を過ごしております。 お店をやるって過酷だなと思われるのも良くないので、本日は昨日何をしていたかを書いておきます。 この日