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#私のお店

人気の記事一覧

当たり前は、ひとつじゃない。

伊豆高原の朝。お店となる物件の掃除中、一息つくためにウッドデッキに出てコーヒーを飲んでいると、たまたまお隣の戸建てから出てきたおじいさんと目が合った。 正式に引っ越してきてから挨拶に行こうと思っていたので、急に顔を合わせたことに戸惑い、焦る。「おはようございます、隣に越してくることになりました」と簡単な挨拶を交わしたあと、突然のことに慌てているわたし達とは裏腹に、上品な白髪のその男性は、ゆったりと微笑みながらこう問いかけた。 「ええっと、永住ですか?」 わたしは「永住」

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「とりあえずやってみる精神」をインストール

「とりあえずやってみる」をとても大事にしているのだけど、そうやって意識しているということは、もともとの自分は「とりあえずやってみる」ができない人間だということでもある。 10年前のわたしは、めちゃくちゃ保守的で、腰が重くて、失敗を恐れて挑戦ができない若者だった。 友達の「あんなのあり得ないよね〜」を間に受け、親の顔色を伺い、なんとかして道を外れないよう、"ふつう" を装うことに必死。 そんな自分が嫌いで人生をリセットし、新しい自分を構築しようと思ったときに、まっさらな自

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阿呆。

いつも 幾つ作るとか、 考えないで始めるから。 とても大事なお使い物に 私のお菓子を使ってもらえるとか、 あのクッキーが好きなんです なんて言われると。 嬉しくて 気が付くとこんな感じ。 いつもそう。 焼き菓子を焼いていると、 あれも作りたい。 食べてもらいたい。 ってなって、 自分で作っているのだけど、 出来上がったものを見ると いつの間にこんなに作ったんだろうってなる。 不思議だわって他人事のようで。 笑ってしまう。 阿呆。

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【本】私の名店/三浦しをん、西加奈子ほか

私も一度伺ったことのあるお店が、 作家さんの思い出としてエッセイになり 紹介されていているということで、 早速購入致しました。 そのお店はもう無いのだけれど、 歴史の一部を見させてもらった様で とても嬉しくて。 私は、 自分が客としての視点と 店側からの視点で読む面白さもあり、 何よりも28名の食に関する おいしいエッセイが詰まっているとても贅沢な。 心が満たされる 満腹、満足な一冊でした。 その中でも、 中江有里さんのエッセイに出てきた言葉に 店をやっている側から

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面倒くさいは宝物。

一昨日の朝、 ふと… 今日、 あの方がいらしたら アレを始めようと思ってしまった。 わあ ヤダヤダ。 面倒くさいし、 分からないし、 誰も興味ないわ。 お洒落な人たちがやるのでしょうと、 ずっと思って 手をつけられなかった事。 やだな〜と思っていたら、 「今日お店に伺います。」と その方から連絡があり。 ご来店して下さいました。 ということは。 朝、 ふと思ったアレをやらなくてはいけない。 1年と少し前。 お店をカフェから菓子店の持ち帰りの店へと変えまし

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素振り

寒くなったり、 暑くなったり、 お天気安定しませんね。 この季節は、毎年のデータを見ても、やっぱりお客さんの入り、 思わしくありません。 (この時期に限ったことではないのですが・・・。) よく、 「暇なら暇で、やる事あるだろう。掃除とか、新規メニューの開発とか。」 なんて仰られる方もいますが、 確かに、ごく真っ当なご意見ではありますが、 人間そんなに立派に作られてはおりません(笑。 特に僕の場合は(笑。 掃除といっても、やることに限りはあるし、新規メニュ

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新しい目的地に旗を立てる

「自分で仕事をつくりたい」というのが、この10年間のわたしの願いだった。 会社員もフリーランスもやってみたけれど、どうにもしっくりこない。その理由を考えて行き着いたのが「最初から最後まで自分で責任を持って、納得できる仕事だけやりたい」だった。 そんなわがままな働き方を叶えられるのが、「自分で仕事をつくること」のメリットだ。ただ、誰に頼まれるわけでもなく始める仕事は、なかなか生業として芽を出すのが難しいし、ちいさな芽が出てたとしても、ちゃんと育てるのにはたくさんの壁がある。

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お客に店は選べないよ

こんなことを書けば書くほど、お客さんは減るのか。減るかもしれないけど、僕ら店側がやりやすくなるのは確かだ。今日はそんなお話。 1年前にこんなことを言われたことがある。「店側はお客を選べんのじゃけえ。お客が店を選ぶんよ」そう言われた時に真逆だよなと思った。なんじゃこいつって笑  僕は珈琲屋をやるけど、 お客が求める珈琲屋にはなりたくない。 少し言語化が難しいけれど、僕の珈琲屋は深煎りしかない。なのに浅煎りが好きなんだよねという常連さんがいたとして、その人のために浅煎りを焼

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3月の当店

3月が始まりました。 お客さんが増える時期です。 気温上昇、桜の開花、春休み。 色々と重なる事により、特に週末は普段は並びが出ない当店でも、時間帯によってはお待たせしてしまうかもしれません。 悪しからず。 「絶対に並びたくない!」 そんな強い意志をお持ちのかたは、午前中がお勧めです。 実はあまり勧めたくはないんですが、仕方がない。 週末は10時オープンの当店ですが、僕は9時に起きるのです。 ちなみに前日は23時に寝てるので、10時間睡眠。 寝すぎやろ!

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商売をしてみると

インドに行くよりも自分探しには向いてると思う。 この間、こんな事を書いて。 すると、DMMの亀山さんがこんな事を仰っていて。 お店を始めて何年か経った時、すっかり仕事には飽きていて。 カフェは出来る。やり方は分かった。 こんな心境でした。 前の職場を辞めた時もそうでしたが、僕は出来るとなると、もういいかとなるみたいで。 人のマネジメントは出来る。環境づくりは出来る。 出来る事は分かったから、もういいやと。 この能力は無くなるものではないから、その立場を気軽に

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奥手であるがゆえに

「出会いたい人って出会いませんか?」 昨日、仲良くさせていただいているパン屋さんの主人とご飯に行きまして。 その会話の中で出てきたのが、この言葉で。 たしか、お店の話をしていて、僕がお店の魅力を話したんです。 「お店があるから出会える人っていますよね」と。 すると、返ってきたのが冒頭の言葉で。 「でも、お店が無くても出会いたい人とは出会いませんか?」と。 分かる。 でも、僕にはお店がないと駄目だと説明しました。 極端に奥手な性格なのです。 今までに、男性女

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特別な日に

この時代、しんどくない人なんていないと思うからさ。 昨日、こんな終わり方をしまして。 まあ僕のネガティブな性格を反映した終わり方だと思います。 お店をやってる人でこんな事を書く人は他にいるのだろうか。 でも、これがリアルな声だったりするんです。 しんどさには幾つかのフェーズがありまして。 開業、認知拡大、借金返済期。 安定、一定認知、借金完済期。 成長、認知再拡大、店舗拡大期。 漢字だけでどうにか繋げようとした結果、読みづらいな。 まあいいか。 それぞれ

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株式投資歴20年超の個人投資家が「ちゃんとした投資」を考えるために厳選した本だけを並べた書店を神保町 PASSAGE SOLIDA でも始めます

投資家 renny と書いた名刺をつくりました。名刺交換の際、受け取った方から「投資だけで生活しているんですか」「専業なのですか」と質問を投げられる、その前にすかさず「普通に会社員です」と説明するようにしています。 兼業の個人投資家という表現が正確なところです。でも、兼業とはいえ、胸を張って言いたいのです。 僕は投資家です と。 投資信託を中心としたポートフォリオで20年超、株式投資に取り組んできました。過去の成果をざっくり示すとこんな感じです。 おかげさまでこの2

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性格の問題

これまで年度で最多だった2019年度(841件)を超えた。 物価高、人手不足、借入金の返済負担などで倒産が増えているという記事です。 特に驚く事はなく。 これから先も同じような理由での倒産は増えるでしょう。 物価は下がらないし、人手は増えないし、コロナ禍で借入をした所の返済期限もまだ先なので。 こんな中、果敢にもお店を増やす所もあって。 いやはや、凄いなと思います。 その勇気はどこから湧いてくるんだろうかと。 そんな事を考えていたら、これは経営のセンスとか、も

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コピペを披露するな

将来カフェを開きたいと思って。 そんな始まり方をしたnoteがくそしょうもなく。 カフェを開業するには。 と、ChatGPTに丸投げして書いてもらった内容のコピペで。 いや、ほんとまんまコピペで。 ははーん、嘘だな。 カフェを開きたいだなんて。 使ってる人からすると分かるんです。 あの独特の文体は。 そんな事をしてまで欲しいイイねって何なんだろう。 ChatGPTを使いこなしてる自分は凄い。 なのか こんな記事にイイねをする人って情弱だな。 なのか

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毎日しんどい

「毎日しんどいです」 先日、足を運んでくれたお客さんは、一人でカフェをやられている方で。 しかも僕と同じワンオペで。 「しんどいでしょ?」と、聞くと「毎日しんどいです」と、笑顔で返されて。 あー、僕もこんな時期があったなと思い出しました。 いや、違うな。 今でもこの気持ちかもしれません。 毎日がしんどいです。 いや、本当に。 前の日の晩、明日も仕事だと思う。 サザエさん症候群が毎日毎日延々と続くのです。 ひえー。 終わりのない日々は、誰もが味わえるもの

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とある女性4人組の会話

お店にいると様々な人と出会う。 昨日こんな事を書いて、今までにも何度かnoteで紹介してきましたが、減る気配が無いのです。 お店を始めた頃は、認知度が上がればと思っていましたが、そういう事でもなさそうで。 世の中に一定数いるのでしょう。 昨日、とある男女の紹介をしましたが、実はとある女性4人組もいらっしゃって。 まず少しだけうちのお店の紹介をすると、テイクアウトのカフェラテのお店なんですが、ドリンクカップに貼られてるステッカーが変わります。 アーティストさんにお願

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ほんのちょっとだけの、背伸びで。

「無理なく楽しく」がモットーなので、負荷がかかりすぎる挑戦は、ほとんどせずに生きている。 と、言っておきながら、たぶん今から書くことを読むと「いやめちゃくちゃ挑戦してるじゃん」と思われるような気がするのだけど、もしよかったら最後まで読んでみてもらえたら嬉しい。 * 実はここ2カ月ほど、初めて "資金調達" というものに奮闘していた。 5年間運営してきた「じぶんジカン」は、これまでずっと、ちいさくちいさく、自分一人の手の届く範囲で、手持ちの資金だけで運営してきたのだけど

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一人とか二人とか

「福永さんてダウナー系じゃないですか」 「カフェの店主をヘロインみたいに言うな」 昨日、こんな会話が生まれました。 ツッコミはしましたが、確かに僕はアッパー系ではなく、うちのお店に通ってくれてる人もアッパー系は少ないと思う。 類は友を呼ぶという諺は、お客さんにも当てはまるみたいです。 常連さんと話してると、共通して出てくるワードが幾つかあって。 「友達がいない」「一人が好きで」「引きこもりで」 どんなカフェやねん。 どうりで一人で来る人が多いわけだ。 なんて

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そこにリスペクトが無いならば

「◯◯がお世話になってます」 ◯◯には人の名前が入ったり、会社名が入ったりするんですが、これを言うなら気をつけなければいけなくて。 稀に勘違いした人がいるんです。 例えば、僕がその◯◯と仲が良かったとして。 その◯◯の紹介で来た人が、◯◯と同じ扱いを望む時があって。 それは違うよと。 これは僕の性格のせいでもあるんですが、関係性はあくまでも個と個で築かれるのです。 だから、初めて会うにも関わらず馴れ馴れしかったり、お店での振る舞いが残念だと、友人の紹介だろうが関

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