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面倒だけど

お店をやっていると面倒な事が多い。

昨日、仲の良いパン屋さんと話していて、そんな話題になりまして。

特に最近は物価高の影響で面倒が加速しました。

気がつけば値上がりしてる物ばかりなので。

その都度、仕入先を探すのです。

1個あたりの単価は1円とか2円しか変わらないんですが、それを月に数千個、年間では数万個になるんでね。

その分の利益が無くなると思うと、必死になって探すのです。

もういいや。

これが出来れば簡単で、多分そんな店主もいるでしょう。

性格の問題だと思います。

自分の真面目さを呪いつつ、褒めるべきかもしれないと思ってます。

「探してる時間がもったいない」

そんな事を言う人もいるんですが、僕はこの考え方が好きではなく。

それを言い訳にサボりたいのが本音でしょと。

ポケットから落ちた100円は必死に拾うけど、レジから落ちた100円には必死にならない。

そんな人が多いかと。

僕は今でも両手両膝を着き、冷蔵庫の下を覗くもんね。

誇る事ではないか。

さて、面倒な事。

カップ資材の値上がりが留まることを知らず、昔買っていた金額の1.5倍にはなっています。

容量は変えたくないので、素材が違ったり、仕入先を変えたりと、必死になっていて。

プラスチックカップでも、PPとPETで値段が変わるなんて知ってます?

透明度が若干違うんですが、気にならないでしょ、多分。

僕もそれで売上は変わらないと思うんです。

「カップの透明度が残念」なんて声を聞いた事が無いし。

でも、悩むんです。

面倒だと思いつつ。

容赦なく価格転嫁したり、平気で利益を削れる人になれたらな。

・・・・・

いやいや、駄目だ。

それは違う。

楽をするのはまだ早い。

でも、思う。

会社員だった頃がどれほど楽だったか。

決められた発注先があり、決められた資材があって。

現場は使いづらいとかブーブー言ってたけど、それがどれだけ幸せな事だったか。

物価高よ、いい加減にしてくれないかな。

資材屋さん、メーカー名を伏せるのをやめてくれ。

気持ちは分かるけど、規格を一個一個確認するのは面倒なんだ。

簡単に価格を比べられると購買率が下がるからだと思うんだけど。

もう僕は、写真では違いの分からない12オンスカップを、一個一個見るのは辛いんです。

規格は同じでも、薄いカップが届く事もあるんです。

だから、メーカー名は書いといてくれたらと。

同業者の皆さん、同じ気持ちでしょ?

雇われだった頃って、楽でしたね。

でも、こういった事の積み重ねが、長続きするお店づくりの一端を担ってると思うんです。

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