吟遊詩人K.

詩や物語、旅。ぎんゆうしじん けー

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  • 俳句、短歌

    自作の俳句と短歌です。自由律俳句や古風な和歌も交えて。

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    自作の写真と絵。

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    詩でつづられる、新しい文明に向かう物語。全6回で完結の予定。

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    本や音楽、生活のこと。

最近の記事

創作活動の休止に関するお知らせ

皆様 日頃より、私の創作活動に対し多くのご支援をいただき、誠にありがとうございます。 この度、これまでの作品や活動についていくつかのご意見やご感想をいただき、皆様の期待に十分に応えられていない部分があることを深く反省しました。具体的な事案があったわけではございませんが、私自身、改善すべき点があると感じております。 このため、今後の活動をより良いものにするために、一時的に創作活動を休止することを決めました。この期間に自分を見直し、再開する時にはできるかぎり公的な活動の形を

    • 【詩】安定

      トンネルを抜けて海へ出ると まぶしい光と青色で ここがどこだかわからなかった── そんな風に やっと安定しても それと気づかなかったのか もう大丈夫 トンネルを抜けて ここから先は 停車すればはっきりわかる 安定してやっていけると 心配ない * 車か電車で、長いトンネルを抜けて明るくなった心地の詩です。

      • 【詩】栗の実

        近所でとれた 栗の実が売ってた 小さな朝顔が 咲いていた はたらくことはせわしなく はぐくむのには時間がかかる まだまだ みつばちが飛んでいる * 夏から秋へ…

        • 【俳句】秋の夜

          虫の音をいついつまでも聞いている #俳句

        創作活動の休止に関するお知らせ

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        記事

          【俳句】秋の朝

          ゆったりと秋津飛ぶ飛ぶ丘の上 * 秋津…トンボ。 朝露と緑の森を風渡る 秋晴れや笑う門には福来る 朝、早めに出かけて散歩。おじいさんおばあさんたちとラジオ体操をした後、朝食をいただきました。 トマトのジャムがおいしく、トーストを一枚追加してしまいました。

          【俳句】秋の朝

          【日記】Legendary - ボン・ジョヴィ

          ここのところ、ボン・ジョヴィの「Legendary(レジェンダリー)」をよく聴いてる。 MVもとてもよかった。ボン・ジョヴィは10代の頃から好きで、よくベストアルバムなんかを聴いていた。 タイトルは「伝説的な」という意味だけど、歌われているのは日常だと思った。 なんとなくのイメージだけどね。 それより40年前にハードロックで成功したボン・ジョヴィが、多様性を大事にしたMVで穏やかに笑い、元気に歌い続けていることにびっくりする。よい歳の取り方がレジェンダリー。 平凡な

          【日記】Legendary - ボン・ジョヴィ

          菊の花ただ本物に届きたい #俳句 9月9日 菊の節句に。

          菊の花ただ本物に届きたい #俳句 9月9日 菊の節句に。

          【詩物語】 A

          新しいことに挑戦したが、あえなく失敗した。ポーカーで大きな役を狙ったが、仕事の成果は役なしの手札といったところ。 しばらく休養しよう。時間があれば好きな本屋に行き、カフェでぼーっとし、初夏のマルシェを楽しんで……ある時、君に出逢った。 あの人は誰だ? いのちの鼓動 言葉をかき消して 見たことのない 踊り 涙がこぼれた 苦しみを抜けて 扉を開く 生命 希望を灯す 光を見た、と思った はじまりのダンス あれから時間が経ち、気力、体力を戻した。人とのつながりを作り直し

          【詩物語】 A

          【詩】今日もいい日

          会いたいな おとぎ話に出てくる 白馬の王子様にはほど遠い そばかすメガネ カボチャのプリンをおみやげに GUのTシャツで 鈍行列車に乗って 会いに行きたい おおらかな心と とびきりの笑顔で 通じ合えたら… お仕事がんばって でも無理しないで 今日もいい日 うまくいくよぜんぶ * 土曜日の応援歌。

          【詩】今日もいい日

          【詩】まじない

          誰かを祝福することや なにかを褒めることが ときには縛りつける 呪いになることもある だけど 同じように 誰かに決めつけられたことや ネガティブな評価を受けたことが のりこえた時には 祝福に変わることもある まじないと自由と 心のままに… * ひとの言葉に一喜一憂しながらも。

          【詩】まじない

          【詩】雲

          灰色の重く垂れ込めた雲が 空を覆っていた その雲の名は二十世紀 その時、神威の力を駆る刀が鞘走り 暗雲を薙いだ 黒雲ははらわれ 青い空と海が戻った やがて世界の白い雲が動き出し すべての雲は一点に集まる その名は * 新しい時代が切り開かれるところをイメージしました。

          【物語】少年と叔母

          一日中遊んだ後で少年と叔母のレイチェルは 海辺で空を眺めていました 海藻と漂着物が足元で 黒くなずんでいきます 少年はボストン行きの汽車を思い、流木に腰を下ろしました レイチェルは双眼鏡を片手に夜空を見上げました 夏休みが明けて少年は明日、家に帰ります 学者のレイチェルも講演会のための出張を控えています 秋に向かって季節も人も準備を始めていました * レイチェル・カーソンのエッセイ『センス・オブ・ワンダー』をもとに創作しました。

          【物語】少年と叔母

          【詩】九月の詩

          新しい日々が始まる 小さなことでいいから、 始めてみれば そこから道が開けていく ゆっくり進んでいく 肩を寄せ合って… 新しい旅でも良く ここに居てもいいのだから 真っ白な木槿の花とつんつんした緑の葉 激しい雨の中でたどり着いたお店 焦らずにゆっくり歩む人の目標。 耳を澄ませている幸福 知らないままで 仲間を呼び 声をかけ合う九月 * あせらずに比べずにマイペースな九月が来て、どなたにもゆるやかな祝福がありますように…。

          【詩】九月の詩

          【詩】ザ・ブルー・プラネット(青い地球)

          この地球は預かりもの 君たちに託していく 環境と人権を守ろうと 「サステナビリティ」をかかげるエリートたちでさえ 森や水、鳥や魚、風に吹かれる葉と土地を 「生態系サービス」の名の下に お金に換算しようとしている なぜなら、風景であれば観光収入が入り 地下水であれば飲むことができる 森林は二酸化炭素を減らし、カーボンニュートラルを達成するかもしれないからだ 値段がつけば、投資家が味方して、自然を守ることができる── グランドキャニオンは何ドルだろう くじらの歌は何ユーロだろ

          【詩】ザ・ブルー・プラネット(青い地球)

          【詩】くつろぎ

          くつろぎ──札幌の思い出に くつろいでゆっくりする 雪の中にもお茶屋があった 深い珈琲のむもよし 腹が減ったら鮭茶漬 春も夏も秋も冬も 喫茶店がありました いつも忘れないように くつろぎ * 札幌に住んでいた時期を思い出します。今、僕が行った喫茶店がどのくらい残っているのかわかりません。

          【詩】くつろぎ

          【詩物語】灯台守 / 【Story】The Lighthouse Keeper

          灯台守は灯台の明かりを調整した 遠い沖合を行く船が 雨霧を通しても見えるように しばらくしてノックの音が聞こえた 螺旋階段を降りて戸を開ける 工場主の息子だった 「これ、缶詰30個です」 代金を渡す 「今年はどうだね」 「サンマがいまひとつ… ホタテはおまけです」 少年は立ち去った 灯台の2階に戻ってまちの方を見ると 森のはずれに灯が見える 灯台守は手土産を持ってそこを訪ねた 「こんばんは」 「あら、いらっしゃい」 店主はブランケットをのけて立ち上がった。 「誰も来ませ

          【詩物語】灯台守 / 【Story】The Lighthouse Keeper