吟遊詩人K.
自作の俳句と短歌です。自由律俳句や古風な和歌も交えて。
自作の写真と絵。
吟遊詩人K.が自由にしゃべるラジオ。本や音楽、生活の話。
長く職人的な仕事をされている方が、「一生をかけて、さらには子供の世代にも受け継いで、自分の仕事を続けたい」とおっしゃるのを聞きました。その時、「僕もそういう風に…
神保町で「こどもの本 専門店」を見つける。家族で入れるカフェ付き。 旭川にあるこども富貴堂を思い出した。子どものための本屋さん。 「こんな本屋が、うちの街にもあ…
ミーティング前、早めに着いてしまった神保町を歩く。 ブックハウス。本の家。 ブックホテル。ホテルのリノベ物件で、今は泊まれません。12階くらいまで全フロア本屋さん…
水はどこからやってくるのか── 私は南の谷に生まれ育った。子どもの頃から川が好きで、「この川はどこから来るのだろう?」と思っていた。そこである日、上流に向かって…
僕がおじさんになって変わったこと。 おなら げっぷ くしゃみ の音が大きくなった。家に一人でいる時は良いけれど、外では気をつけよう。 体調や感情の浮き沈みは、若い…
夜明け前に鳥たちが繁く鳴く 風は涼やかで 頭上を覆う雲もまた祝福されている 東の空は青とオレンジに染まり 光が歌い出す グレートソング すべてが落ち着いている * 日…
小手毬のみどりの風に揺れている ひとひらずつの君のやさしさ 小さな花がたくさん集まって咲くコデマリ。ふわりとして枝ごと揺れる様子に、花びら一枚一枚の優しさを数え…
お昼を食べに大戸屋に入る。満席に近いが、座れた。スーツ姿の人たち、スーツでなくてもお昼休憩かなというお客さん。外国人と思われる方も。 自分を労働者だと考える時、…
中世の騎士物語に心惹かれる なかでも、心惹かれるのは湖の騎士 ランスロット 森の奥、湖のほとりに住み アーサー王に呼ばれれば、円卓につく 昂ることなく驕ることなく …
ある日、自由は言った。 「私は力の源だ 自由からいろいろなものが生まれて来る 私はなににでもなれる なんでもできる」 「だが、私はやがてルールを覚えた ルールや型を…
とにかくも茹でて炒めてレンジして 食事にありつくありがたさかも 今日も夕飯を無事に食べられました。地域の農家さん、惣菜屋さん、お米屋さんに感謝です。
夏の夜に独り吟む詩 私は吟遊詩人として生まれた だから、旅をして詩をうたう この道をただ歩んでいこう もし、この仕事の実りを見ることなく ほとんどなにも持たずに 死…
網野善彦(あみの よしひこ)さんの『無縁・公界・楽』(むえん・くがい・らく)という名著がある。網野さんは20世紀の素晴らしい学者・日本史家だ。 この本を貫くテーマ…
長く職人的な仕事をされている方が、「一生をかけて、さらには子供の世代にも受け継いで、自分の仕事を続けたい」とおっしゃるのを聞きました。その時、「僕もそういう風にして日本語を守りたいです」と思わず言いました。 口をついて出た言葉で、言ってから自分でも驚きました。 しかし、執筆や編集の仕事を通して、日本語の豊かさを後の世代に伝える営みに参加したいのは本心でした。 日本文学は世界に通じる 春頃、『日本語が亡(ほろ)びるとき』という本を読みました。2008年に出版された当時、
神保町で「こどもの本 専門店」を見つける。家族で入れるカフェ付き。 旭川にあるこども富貴堂を思い出した。子どものための本屋さん。 「こんな本屋が、うちの街にもあったらいいな。私が作りたいな」などと思う。どの街にだってこどもの居場所や自分のペースで学べる場所が…etc. 理想とか、べき論はすぐに思いつく。それなら行動しよう。でも、行動して心を保つのはかんたんではない。少しずつ、積み重ねて。
ミーティング前、早めに着いてしまった神保町を歩く。 ブックハウス。本の家。 ブックホテル。ホテルのリノベ物件で、今は泊まれません。12階くらいまで全フロア本屋さん。 こだわりの棚を作るブックカフェで一息。 まだまだ知らない場所がたくさんありそう。そもそもあまりくわしくないのですが… 鹿島茂さん(フランス文学者)のプロデュースする、みんなで棚を作る本屋さんも素敵です。 パサージュ。3店舗もあるんですね。
水はどこからやってくるのか── 私は南の谷に生まれ育った。子どもの頃から川が好きで、「この川はどこから来るのだろう?」と思っていた。そこである日、上流に向かって歩いた。川は少しだけ細くなり、あるところで看板が立っていた。その板には「起点」と書いてあった。 「ここが川の始まりなのか」 だが、「起点」の看板の先にもずっと川は続いていた。変だな、と思ったが、その時は家に帰った。 やがて、成人してからまた川を遡った。その時はホメロスの本を一冊、脇に抱えて歩いた。叙事詩「イーリ
僕がおじさんになって変わったこと。 おなら げっぷ くしゃみ の音が大きくなった。家に一人でいる時は良いけれど、外では気をつけよう。 体調や感情の浮き沈みは、若い頃より安定してきた。いい仕事ができるといいね。 がんばろう、おじさんライフ。 * あとで消すかも。(笑)
とくべつに洒落(しゃれ)てなくても ジーパンに白Tシャツで待ち合わせよう #現代短歌
夜明け前に鳥たちが繁く鳴く 風は涼やかで 頭上を覆う雲もまた祝福されている 東の空は青とオレンジに染まり 光が歌い出す グレートソング すべてが落ち着いている * 日の出の荘厳を歌いました。
小手毬のみどりの風に揺れている ひとひらずつの君のやさしさ 小さな花がたくさん集まって咲くコデマリ。ふわりとして枝ごと揺れる様子に、花びら一枚一枚の優しさを数えます。
20年くらい逆境だったけれど、そろそろ順境に変わるかな。 気のもちよう。
お昼を食べに大戸屋に入る。満席に近いが、座れた。スーツ姿の人たち、スーツでなくてもお昼休憩かなというお客さん。外国人と思われる方も。 自分を労働者だと考える時、労働者は10人いたら取り替えのきく10人分という気がして、落ち込むこともあるけれど、こうして定食屋に入ってみると、姿かたちは十人十色だと感じられて安心する。 実は、今日はめずらしく頭痛がしていて、周りを見渡す余裕はなかった。なんとなく人がいっぱいいる気配を感じながら、自分の内側に集中する。 今年はよく働いてもう少
中世の騎士物語に心惹かれる なかでも、心惹かれるのは湖の騎士 ランスロット 森の奥、湖のほとりに住み アーサー王に呼ばれれば、円卓につく 昂ることなく驕ることなく 忠誠の心は厚い 心を静めて されど、この世から逃げることはない * ブルフィンチ『中世騎士物語』を読んで、一番印象的だったのがランスロットでした。
自分のさだめに従うこと、世の中の求めに応じることが自由の意味であるように思うのです。 とても矛盾している言い方ですが…
ある日、自由は言った。 「私は力の源だ 自由からいろいろなものが生まれて来る 私はなににでもなれる なんでもできる」 「だが、私はやがてルールを覚えた ルールや型を覚え 自分を形作るようになった すると友達が増えた」 「それから、ひとつのことに心を傾けるようになった 私はひとつのことにつとめ もうほかのものであろうとは思わなくなった その時、変化が起こった」 「大きな力が、私の中に入り込むのがわかった それは私自身のものではなかった 大自然の、人々の、神々のもつ力だっ
夏の夜に独り吟む詩 私は吟遊詩人として生まれた だから、旅をして詩をうたう この道をただ歩んでいこう もし、この仕事の実りを見ることなく ほとんどなにも持たずに 死ぬのだとしても よろこんでそこへ向かおう 悠たる心で大道を行こう 新しい文明の礎を築き この世界が再創造されるのを見届けるまで 旅と詩は止むことがない 行こう 明るく 陽気な足取りで この道を進もう 楽しく うたいながら * ビールか珈琲に酔ったように歌う、夏の夜の詩です。
網野善彦(あみの よしひこ)さんの『無縁・公界・楽』(むえん・くがい・らく)という名著がある。網野さんは20世紀の素晴らしい学者・日本史家だ。 この本を貫くテーマは「無縁」と「自由」。主に日本の中世を眺めながら、そこに社会の中心的な組織とは別の「場所」を見つけていく。そこは社会のルールが適用されない「外」になる。 社会の中心というのは、荘園主、地主などに所有された土地と、法律と、税を取るシステムだ。人は土地に縛られて貢物を納めたり、法律で離婚をはばまれたり、関所の通行や売