テツガクの小部屋19 プラトン③
・想起説
・プラトンの知識論・想起説
プラトンは知識(エピステーメ)はイデアに関してのみ可能であり、現象の可視的世界に関しては臆見(ドクサ)があるにすぎないとした。
それゆえ知識は感覚によっては獲得されないとプラトンは主張する。感覚が提示するものは常にこの人間、この三角形、この机といった個物であり、人間一般、三角形一般、机一般といった普遍ではないからである。
知識はしかし、概念的、普遍的性格を有している。例えば三角形の知識は全ての三角形にかかわる普遍でなければならず、この三