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更新されぬデジタル教科書「紙と同じ」縛るニッポン / 日本の未来は…

至極真っ当なことが書かれている記事。
会員向けオンライン記事だったが、先週朝刊にも載った。

日本のとても遅れている教育環境と、進んでいる国の対比を引用紹介したい。

日本のデジタル教科書は法律で内容からレイアウトまで「紙と同じ」と決められている。内容に影響する学習指導要領の改訂はほぼ10年ごと、国による教科書検定はほぼ4年に1度しか行われず、社会の最新情勢を取り込むのが難しい。小学校で生成AI(人工知能)に関する記述が登場するのは最速で28年度に使用が始まる教科書となる見通しだ。

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUE1597G0V10C24A3000000/

昨年来、Chat- GTP(生成AI)の登場で世の中が変わりつつあるが、日本の小学校で触れられることはない。
4年後に授業で出て来る頃には「昔話」になっている。

高学力で知られるフィンランドは10年以上前に教科書をデジタル化し、学校や教員が責任をもって最新のものを選べるようにした。自由な環境は企業の競争を促し、デジタル教科書のみを発行する新興企業の誕生につながった。
変革には挑戦を称揚し、失敗を批判しすぎない学校文化の醸成も必要になる。

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUE1597G0V10C24A3000000/

フィンランドと正反対の事をしているのが、日本の教育現場だと思う。

意欲のある学校や教員でも文科省の指導に従わざるを得ず、教科書採択(選定)には、汚いお金も絡んでいる。

大阪府藤井寺市立中学校の教科書選定を巡り、教科書会社に便宜を図った見返りに現金を受け取ったとして、加重収賄罪などに問われた同市立中の元校長、西留俊春被告(61)の判決公判が25日、大阪地裁であった。裁判長は懲役1年6月、執行猶予3年、追徴金約6万4千円(求刑懲役1年6月、追徴金約6万4千円)を言い渡した。

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO67901340W3A120C2CE0000/




この日経記事は連載の一部。
どの記事も教育の今後を考えさせられる。


 
昭和から続く教育体制を改めなければ、数十年後も日本の「デジタル小作人」状態は変わらない。

デジタルで支払いが増えても、それを生かして別の分野で日本が世界に売り込めるモノやサービスがあれば、デジタル赤字は価値を生む投資となる。日本においてデジタル赤字が深刻になる裏側には、世界市場で稼げる産業が多くないという、産業競争力の低下がある。

誰もが作れる穀物しか育てられないなら、小作人は厳しい競争にさらされ、地主の意向に翻弄される。人と違うモノを生み出せるなら重用され、いずれ立場も逆転できる。「円安にもほどがある」のは事実だが、やれることもたくさんある。

(酒井恒平)

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA023BZ0S4A500C2000000/


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