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コノハナサクヤ(連続note小説)

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毎年、初夢でふしぎなメッセージを受けとる主人公、恋野 音(こいのおと)。始まりは「みなもとのよりとも けがわ」という夢岸に見た文字。謎を解き明かす為に神社巡りを開始。色んな試練を…
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コノハナサクヤ 十四

コノハナサクヤ 十四

前回のおはなし。妹弟の魂のルーツ。

今日はあの方。未だに見つけられていない人物の一人、王翦さんのおはなしになります。

この真実をいちばん信じられないのは正直、わたし自身です。いや、未だに仮説といたしましょう。

国を勝たせてくれた張本人で

老後は田舎で野菜を作っていたとか。

代々国に仕えていた名家。

裏を返せば

間違い無く戦犯対象者。

建前では国の王などと幾ら言えども

現場で血を浴

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コノハナサクヤ 十三

コノハナサクヤ 十三

「わたし、知ってます、聞いたことあるんです。運命と宿命。運命は変えられるけど宿命は変わらない。だから、貴方と私が生身の姿で出会っても何度も同じことを繰り返す。きっと何千年と繰り返して、それが宿命だそうです。

でも、いいじゃないですか。もう、これが最後なら、ただ信じてるひとが居たっていいじゃないですか。」

「いいんですよ。貴方は居ない存在の方なのですから。全て独り言です。」

ーはじまりのりゅう

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コノハナサクヤ 十二

コノハナサクヤ 十二

ご近所の町中華を巡る。

「この辺りは意外と多いんだよね〜」

都内の様な人の群れもなく道の一本一本が広くて長い。お空が広い。

地元のひとは「何もないよ。」というけれど、お空と海があれば十分。ぜんぜん飽きない。どんどん好きになるばかり。

買い出しの帰り道。夕方の十七時すぎ。今日の目標地は半には店仕舞いらしくあきらめる。

どうしよう。お家でごはん作ろうかな。

来た道を戻る。

十七時半。来々

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コノハナサクヤ 十一

コノハナサクヤ 十一

その日はいつもの定位置で何かiPhoneを見ていたと思います。

氏子(うしこ)に海潮(うしお)に海宇(みう)に三子(みこ)

愛すべき愛猫たち。

神社っぽい名前を付けたら

本当に神社に修行に行くことになった四名の猫

人(猫)生、何があるかわかりません。(そのお話はまたのちほど)

ご近所の日立企画さんで飼われているよるとはちこ

あの子たちも元気だろうか。

そんなことを考えていたら

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205

205

今年の初夢のメッセージ。

今年は番号でした。

去年は「ガオガオ」。中国語で「高い高い」です。

大々的に書いてることもあって、これは思い出すだけで誰にも言ってませんでしたが、

この「ガオガオ」とは別に

意味深な映像も見たのです。

それは、入ったこともない歌舞伎町のキャバクラの入り口でした。

実際、入ったこともなくほんとうにその作りかすらわかりませんが、私でも知ってるくらいに有名店で二階

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コノハナサクヤ 十

コノハナサクヤ 十

もう。思い出せないよ。

九州ラーメンの上の何階かも。本当は名前も。

君は、仕事中でスマホを気にしている様なしてない様な素振りで、いつもの様にジャージに穴の空いたスニーカーで、ところどころで陸上選手の様なフォームを取りながらも、話をして花園神社へと向かう。

今となっては分かる様な知識も全てが新鮮で、もっと聞きたくなって。

コノハナサクヤ姫って?
知ってるけど知らない。

スサノオやキクリヒメ

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コノハナサクヤ 九

コノハナサクヤ 九

「地元(東京)なんだから私より詳しいでしょ、浅草」

「地元は世田谷だよ」

「三社祭って入れ墨のひと多いらしいけどなんで?」

「そういうひとのお祭りだからじゃない?」

「神様のお祭りでしょ」

「確かに」

いつもの黒の上下ジャージに穴の空いたランニングシューズを履きながら、今にも走り出しそうな相変わらずの人と新宿のサブウェイ前で話していた。

一人だと一生行かなそうなので、一緒に新しい靴を

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コノハナサクヤ 八

コノハナサクヤ 八

歪みと言ったら直様ギターのエフェクターが思い浮ぶ。

思考回路に直結してる。

一時期ボードが歪み系エフェクターで埋め尽くされてジャンクフードボードみたいになっていた。

結局はボード自体無くしてMaxon ROD880一つでしばらく弾いていたっけ。

バンドとは他の音との調和が大切で

Maxon ROD880は広がる様なぬけ感と真空管ならではのじゃじゃ馬感を持ち合わせていて、垢抜けない当時のバ

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かみさまの捨てた靴

かみさまの捨てた靴

かみさまは気が長い。

おそろしく長い。

千年でも二千年でもえがおで

「靴がもどるまでまつ」

そう言いました。

巷では「かみさまの捨てた靴」

そう呼ばれるその靴は

実はかみさまが天のお祭りの日に落としてしまった靴でした。

だれかが「かみさまの捨てた靴」と言い

そのままそう呼ばれるようになっていき

かみさまもそのことは知っていました。

その時落ちた場所は砂漠の果てでした。

ほん

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金比羅神社 〇二

金比羅神社 〇二

ことしの父と母と金比羅神社初詣でのお写真。

めずらしいところを見たので

何かのメッセージなのかと考えていました。

ようやくわかりました。

「吸い取られる」「盗まれる」から気をつけなさい。という意味と受け取りました。

おみくじの内容はのせませんでしたが

ぶれるな。そんなふうなことが書いてありました。

じぶん以外あてにならない。とも。

一度限りの人生そんなときもありますよね。

今、嵐

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地図

地図

人は生まれたときにそれぞれの地図(ホロスコープ )をもって生まれてくるらしいです。

パールの首飾り

山羊を三匹飼いながら

星のふるお家に住んで

誠実な友と

賢く勇敢な御守りに助けられてさいごは

魚になって海に帰る

鏡のなかのじぶんと一緒に

2019/07/17

東京タワー

東京タワー

憂いある 澄み渡る青空は 涙で海色?

東京タワーみたいに円錐形に鋭く細くある一部のものだけがひかる

それはあなたの集めているもの

そこだけ突出して光を放ってる

地のすれに夜よりも少しくらい印象のもやが見えるよ

上に上がることはなく横のほうに広がっていこうとしてる

森みたいな緑は離れた一角にあって

そこには本を読んでるひとやお茶を蒸らしているひとがいる

横断歩道で信号待ちしているひと

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第八八番

第八八番

夜盗むから朝は違うことを書くといい。

まえに話していた長い小説のあとのほうに書くといい。

 

ちょうどあとのほうになるから。

時間がすこしだけ速く進んでる。

きみにいちばんあやまりたい。

御岩神社

御岩神社

葵の御紋が飛び込む

「この紋所が目に入らぬか…」あの有名なセリフがあたまのなかを駆け巡ります。

水戸藩初代のころより水戸藩の国峰とし、徳川光圀公(水戸黄門さま)など代々参拝をするところであったそうです。

「浄らかな山かびれの高峰(御岩山の古称)に天つ神鎮まる」常陸國風土記

創建の時期は不明のようですが縄文時代の遺跡が発掘されているよう。

御祭神は

国之常立神 クニノトコタチノカミ

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