(不定期更新)猫たちは陽だまりの紅葉の夢を見るか【仮題】

22世紀になり、人類は太陽系の星やその衛星や系外惑星にまで移民していた。火星や海王星コロニーなど宇宙に住む人口は増え続ける一方で、逆に地球総人口は減り続けている。と、アタシ吉根冴(よしねさえ)は現代社会でそう教わった。

その地球のマイナー国、日本では二十年前に、町田市が文字通り宙に浮かんだ。町田は日本第二の大型都市、新生浮遊都市町田県となり東京都と神奈川県の領土争いを意外な形で終着に導いたのだ。

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あざます!モフモフのご加護があらんことを
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街風 episode.7 〜帰ってきた男〜

「”あの日”から、もう2年か。」

久しぶりに地元に帰ってくると、街は以前と変わらない様子だった。俺は、駅前の花屋に立ち寄ることにした。店内に入ると美人な子が出迎えた。

「いらっしゃいませ。」

目一杯の笑顔を俺に向けてくれるこの子は、俺が以前に帰ってきた時には、この店にいなかったはずだ。

「はじめまして。店主はいるかな?」

俺は彼女に尋ねた。

「はい!少々お待ちください!」

そう元気良

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ありがとうございます!今後も頑張ります!
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聞こえる想い

『夜の向こう側』というお話に出てくる、先生同士(幼馴染)のお話です。
過去のトラウマがきっかけで失声症になってしまうお話です。

過去にサイト開設3周年記念で書いた短編『聞こえる想い』のリメイクとその続きになります。

※『夜の向こう側』が未読でも大丈夫ですが、既読の方が設定等はわかりやすいかと思います。

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ハッシュタグ #一駅ぶんのおどろき 企画に参加すべく、以前UPしたお話を一部修正して投稿したいと思います。ギリギリのギリギリになりましたが、企画は楽しいし良い力試しなので頑張ります✳︎

スキありがとうございます!感想もいただけると嬉しいです(^ ^)
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イルミネーション。

路地裏に放置された冷蔵庫の中に、人間のバラバラ死体が入っていた。
「……どうして」
「この街だからだよ」
 振り返ると、顔中傷だからけの男が立っていた。
「この街の夜にとって、バラバラ死体なんて、イルミネーションと一緒だよ」
 爽やかに微笑む男は、サンタクロースとは真逆の人間に見えた。

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ありがとうございます。
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情熱冷めるまで #7

第1話/第6話 

 夜、寮の玄関まで来て電話をかけた。部屋でかけても構わないと同室の先輩は言ってくれたけどなんだか遠慮をしてしまうのでいつも誰もいない場所で電話をしている。
「お友達が泊まりに来るの?」
 今度の土曜日に家へ帰ることを伝えた後に深川君の話をすると電話越しの母の声が高くなった。
「いつ来るかもう決まってるの?夏休みが終わるまでいるの?」
「ううん、八月の四日から何日か泊ってもいい?

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30Minutes to Mars機体解説3「ポルタノヴァ アドニス機」

ポルタノヴァ アドニス機

バイロン火星方面軍、星遺物回収大隊に所属するアドニス・ドライブ少佐の駆るポルタノヴァ改修機。

指揮官特権としてパーソナルカラーに改められた他、一般的なポルタノヴァとの主な相違点は指揮能力向上の為に備えられた頭部のブレード型アンテナ、両肩のバインダーシールド、推進力を大幅に強化した専用バックパック等。

これら兵装はアドニスの主戦場である、空での戦闘を想定したものだ。

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【短編】月面に根は張れるか(後編)

あなたの恋人はどんな人ですか?

五分程度で読める短編小説です。
前編をお見逃しの方はこちら。

以下後半の本編です。

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掃除の済んだ家を出たのは、朝七時をちょうど回ったところだった。玄関から寝室、台所に至るまで完璧にピカピカなのは、次に住む綾子の知人へ向けたプレゼントのつもりだと彼女は言った。僕は綾子のそういう心意気が男らしくて好きだと思う。あと行動力

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スキありがとうございます!次の更新も頑張ります(^ ^)
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