百会町町内会の消滅(全37話) 第11話『【イア】の疑惑、巨人再襲来』⑥/⑦

百会町町内会の消滅(全37話) 第1話「亀と呼ばれる少年」①/⑨|森てく #note https://note.com/morimoriaruqu/n/nc5cd546f3005

「町内会からメールが来た」

 それによると、羊の集団睡眠と狸の連続能力交換というものが同時に起こったらしい。
 狸の方は未だ継続中ということだ。

 倒れた者は能力が入れ替わっている可能性がある。
 疑いのある者は白

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アイスクリームと脱走者/19

19.構ってほしいから
 ザアッと雨が吹きつける音がした。見慣れない天井。ぼんやりとくぐもった音は遠雷のようだ。

 あまり眠れなかった。瞼が重く、体は鉛のようで立ち上がる気力がない。布団の中で丸まると、廊下からガチャとドアの開く音がした。足音が近づいて来る。

「千尋ちゃん、起きてる?」

 なんとか体を起こし、襖を開けた。

「おはようございます、美月さん」

「おはよ。思いっきり寝起きね」

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254話 思い出の場所

1人夢に取り残されている黒の女王・シャム。彼女を助ける為に墓守のドムは走り回っている。一方黒の城でコリーとサンディは、黒の女王の体で目覚めた夢歩きのドナの話から「夢の入り口」へのヒントを見つけようとしていた。

※ ※ ※

黒の王・シーカが画家になりたい夢を密かに抱いていた子供時代、毎日が舞踏会だった。
しかし、そこに華やかさはなく誰もが黒い服を身にまとい列をなす。それが黒の国の正装なのだ。皆、

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【第2部19章】終わりの始まり (7/8)【失落】

【目次】

【張手】←

「貴様……我々の姉妹を、よくも……ッ!」

 別の女の悲痛な叫び声を聞きとめたライゴウは、悠然と振りかえる。地面に叩きつけられたヴァルキュリアが、折れた四肢や双翼を奮い立たせ、よろめきながら起きあがる。

 ひとりだけではない。全体の3割り前後は、まだ戦意を喪失していない。スモウレスラーは、ほう、と感心したように白い吐息をこぼす。

「武人の一族、という前評判は伊達ではな

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第三章 木と花と賢者の石と  Ⅰ 木の錬金術師ダフネ・ローリエ

「おばあちゃん?」
「えぇ。厳密にはそういう続柄でもないのだけど。でもあなたにとってはそうね」
「どんな人かな。やさしいひとだといいな」
「ふふ。私のお師様だから、優しいわよ」
「そっかー!」
「いっしょに行く?」
「うん!」
 そろそろ外も暖かくなってきて。ほわほわと花の香りが舞うころ。『光挿す部屋』で私は花冠を編んでいた。シロツメクサでできたこれは、お友だちにあげようと思っていたんだけど。せっ

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回想 第一章 36

第36回
 それはある大雨の降り続いた日だった。普段日中の強い日差しで硬くかためられた地面が、執拗な雨のせいで溶けてしまうくらい降り続いた暗い日だった。駅長は大きな葉を重ねた下に横たわり、白いもやのように地面にはじける雨粒を眺めながら雨をしのいでいた。少年はずぶ濡れになりながらいつものように前を通り過ぎようとしたが、その日は無言で立ち止まり、横たわる駅長を見つけた。そしてまだかごにたくさん残ってい

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ウロボロスの遺伝子(34) 第6章 国立ワクチン研究所⑦

 ワクチン研究所での聞き取り調査を終えて、赤城と黒田は駐車場に止めてあった危機管理局の公用車に乗って、国立ワクチン研究所を後にした。二人は、ひとまず危機管理局に戻って鬼塚に報告するため、最寄りの高速道路への入り口を目指して進んでいた。

「福山所長の態度は、少し横柄でしたね」と黒田が言った。
「確かに、ちょっと権威主義的なところは鼻につくかもしれないわね。でも霞が関の国会議員たちと比べれば、たいし

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「月光に溺れる」第二十六話

     二十六

 作文の宿題をどうにかやり遂げた実丸は、珍しく背凭れに身を預けて長い息を吐き出した。泉にお腹空いたかと聞かれたので、素直にうんと頷くと、口は物凄く乱暴な癖に吃驚する程美味しいオムライスを出してくれた、実は有名なレストランのシェフらしいあの人が、又ご飯を作ってくれるという。これで何度目だろう。口の中に夢中で頬張った熱々のオムライスが蘇って来た。実丸は思わず生唾を呑み込んだ。あの人

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Ghost Account

【はじめに】
本記事は、出版している長編ミステリ小説「Ghost Account」の紹介ページです。

カップ麺の値段で長く深く楽しめる事をコンセプトに、ミステリ小説を書きました。通勤通学時間の充実に貢献出来れば幸いです。

・読了時間目安:3~4時間
・価格:250円
※本作は、amazonの電子書籍のみでの販売です。

【あらすじ】
持ち主を亡くしたSNSのアカウントは、墓標の如く、SNSの中

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月の砂漠のかぐや姫 第178話

「おいおい、何を始める気だ。冗談じゃねぇ、付き合っちゃいられねえぜっ」
 母を待つ少女の奇岩が何を行おうとしているのか、冒頓にわかるはずがありません。しかし、「アレを放っておいてはいけない」という警報が、彼の体内で鳴り響いていました。
 それに、母を待つ少女の奇岩が、煽り言葉に反応して後退するをやめて冒頓に注意を向けてくれたのは、この上もない好機です。この機会を絶対に逃すわけにはいきません。
「い

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貴方に美しい夜があらんことを!
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