【小説】 Take コーヒー牛乳,to 一歩


はあ。

気付いたらため息をついていた。
19:37、大井町駅着予定の電車に乗り込みながら今日の出来事を振り返る。
小さな出来事が積み重なって、なんだか疲れた1日だった。

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大森〜大森です。ご乗車ありがとうございます。

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駅の喧騒を切り裂く駅員さんのアナウンスとともに、
ドア横のポール隣に滑り込む。

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うたを歌う

青空にツバメが飛んでいる。
 親友の訃報を聞いて私は大学から故郷へ帰った。
 遺影が飾られた和室には、彼の母親がいた。
 「よく来てくれました」
 そういいながら母親は私の前で顔を伏せた。
 別れにも色々あるのだな、と何となくそう思った。
 街に出てあの店に寄った。
 中学の頃、一人で通ったその店には今はもうレコードなんて売っていない、置いてあるのは訳の分からないものばかりだ。
 でも、聞こえてき

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ありがとうございます!失礼しました。
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旅立ち【短編小説】

※この小説は3分で読めます。

明日旅立つ君に手紙を描き始めた。
色々思いながら時間を見ると、午前0時。
日が昇る時間にお前は旅立つ。

いつもの駅で、一言
『気をつけてな! 』と言って笑えるように
今の気持ちを全部手紙に描こうと思う。

君は目標に向かって進もうとしている。
それは、後ずさりできない自分だけの
リレーみたいなもの。

泣いて、帰ってきたら許さねー!
まだ僕らが知らない場所で
泣き

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ありがとうございます!😋
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『愛のピラミッド』

『愛のピラミッド』【超短編小説 082】

彼女と初めてキャンプに来た。

バーベキューの後片付けも終わり。半分消えかけた焚き火の前に、僕と彼女は並んで座っていた。

頭上には無数の星たちと天の川。月が出ていない今夜は、とてもたくさんの星が見える。

焚き火に照らされた、僕らの三角形のテントを見て彼女が言った。

「なんだかエジプトのピラミッドみたい」

「確かに」

広い敷地の好きなところにテン

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短編こそ世界を確実に認識出来るんだ。友人はそう言って僕にとある短編小説を教えてくれた。これが究極の短編小説。ヘミングウェイより簡潔で、ダイヤモンドより凝縮された宝石のような言葉で綴られるその短編は他のどんな短編よりも凄かった。
https://note.com/natujikan/n/n410d4be4dc57

愛…いただきました
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【佐賀弁創作】深淵(3,339字)【投げ銭】

【※本編のセリフはすべて佐賀弁で書かれています。読みづらいところや意味のわからないところはできるだけ注釈(※)を付けますので、ぜひコメント等でご指摘ください】

「さぁさ、食びゅう食びゅう(※食べよう食べよう)!」

母はいつもよりもテンション高めで、まるで歌うように言いながらエプロンをほどき、わざとドカッと音を立ててキッチンチェアーに腰かけた。夕飯は、山のように盛られた肉野菜炒めだ。

「オカン

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