後谷戸

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後谷戸

小説を書きます 返信が苦手なのであまり返信はできませんが、いただいた感想はとてもうれしいです https://lit.link/ushiroyato

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    夏休み最後の一週間を繰り返し、そこから出ようともがく女の子の話です

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小説 人魚泥棒

 大金持ちの家でこっそり飼われていた人魚を盗んで高額で転売してやろうと目論んだのはいいものの、なかなかお客が見つからないために結局自宅の水槽に入れっぱなし。 「こんなでかい水槽を維持しておくだけでも水道代がばかになんないんだよね」と人魚にグチを言うと、人魚は「盗んできたんだからしっかりしなさい」としごく当たり前のことを言ってくるので反論ができない。 「しごく当たり前のことを言われることぐらい腹が立つことはないぜ」 「じゃあ元いたところに返してきたら?」と人魚。 「せっかく盗ん

    • 小説 戻ってきたヨウム

       二十年ぐらい前に行方不明になったヨウムがひょっこり戻ってきて 「元気?」と聞いてくる。わたしはまあまあ元気だよ。最近は背中が痛くてしんどいけど。 「どこで油を売ってたんだい」 「いろいろさ、野良犬に追いかけられたし、ヨウムハンターにも追いかけられたよ」 「ヨウムハンターなんかいるのかい」 「いるともさ。ヨウムハンターは望遠鏡を持っていて、ついでに月も見ているよ」   ヨウムの言っていることはたまによくわからなかった。でもなにを言っているのかわからないときを除けば、ヨウムの言

      • 小説 月が落ちてきて

         今日は満月。一年でも一番でかい満月の日であるというような前評判を聞いていたせいか、たしかにしみじみと月がでかいぜというような気分になってきて、ぼけーっと突っ立ってでかいでかいと心のなかで連呼していたところ、どういうわけか月が落っこちてきたのでたまったものではない。  しかも我が家の裏庭にだ。どうしてよりにもよってこんなところに落っこちてくるのだろう。 「失敬、観光にきましてね」と月。もうもうと立ちこめる土埃に眉をしかめながら、 「観光は結構ですけれども、もうちょっとおだやか

        • 小説 ハンドクリーム出しすぎ

           「ハンドクリームを出しすぎてしまったのでもらってもらえないか」という「ハンドクリーム殺法」で意中の相手の手を握り、あまつさえ揺すったりさすったりすることで何人もの恋人を射止めてきたわたしだったが、最近、同じハンドクリーム殺法の使い手が現れたのでたまったものではない。 「あなたはなんのハンドクリームを使っているのかしら。あら、安いやつなのね」とせせら笑うライバル。  「ヒアルロン酸が入ってるって書いてあるからいいでしょうが」と歯噛みするも、ライバルの使っているハンドクリームは

        小説 人魚泥棒

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          小説 上京したい妹

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          小説 縁日で買ってきた金魚

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          日記 トークイベントの前日

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          小説 デスゲームの生き残り

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        記事

          小説 豆腐に言われて湯豆腐

           10月2日は豆腐の日ということだからかなんなのか、冷蔵庫に入れておいた豆腐が自我を持ち始めたのでたまったものではない。 「わたくしをなにで召し上がるおつもり?」と豆腐。 「冷ややっこかな」と答えると豆腐は「ふっ」と鼻で笑って、 「およしなさい! わたくしほどの豆腐ともなれば、もっと上等な料理に使うのがよろしいですわ」という。   豆腐料理に上等も下等もないもんだと思ったけれどもいちおう、 「たとえばなんだい」と尋ねると、 「湯豆腐に決まっていますわ」と豆腐。  それで湯豆腐

          小説 豆腐に言われて湯豆腐

          小説 上京したい妹

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          小説 縁日で買ってきた金魚

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          日記 トークイベントの前日

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          小説 デスゲームの生き残り

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          小説 それじゃあ悪霊じゃないですか

          「実はわたしもう死んでいるんだ」と先輩。 「知ってます」 「あ、そうなんだ。もうちっと驚かしたかったのに」 「流れてきましたもん、ニュースで」 「そっかそっか、ちっ」  舌打ちかよと思う。でもそういうところも含めてこの人のことが好きだったんだなと思い出す。結局ふられてしまったけれども。  「わたしがいなくても世界がちゃんと回っているかどうかを知りたくて見に来たんだけどさ」 「はい」 「別にちゃんと回ってたからがっくりだよ」 「がっくりなんですか」 「そらそうよ。わたしがいなか

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          小説 近所の人食いワニと仲良くなって

           近所の人食いワニと仲良くなって、いなくなっても誰も気にしない人物なんかを餌として連れてやっていた。 「あなたは良心の呵責というものを感じないのかい?」とワニ。 「難しい問題だな」  僕は硬いグミを食べながら言った。 「たまに感じるときもあるけれども、でもきみが餓えて苦しんでいるところを想像するとそんな良心は消し飛んでしまうな」 「ふうん」 「だってきみは人間しか食えないんだからな」  ワニは笑えない。けれども笑ったように見える表情を浮かべるときがあって、それが好きだった。

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          小説 肝試しとお化け

           廃病院に肝試しに行った。ここは色々出るという噂のある病院なので、どんなお化けがでてくるのだろうとひやひやしていると、さっそくお化けがしゃしゃりでてきて、 「ここは不動産会社が管理している物件ですから、勝手に入ると不法侵入ですよ」とまっとうな注意をしてくる。  「すみません」 「近隣にお住まいの方にも迷惑が掛かっているんです。即刻肝試しは止めて、でていってください」とすごんでくるお化け。  わたしはしゅんとしてしまったけれどもふと気がついて、 「でも、ここはあなたの家なんです

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          小説 知らない知り合い

           部屋の片付けをしていると昔の知り合いがきてちょっと話が出来ないかという。 「宗教かマルチの勧誘か選挙の話だったらお断りだぜ」 「そうじゃないけど、まあお土産だってあるしさ」  と知り合いはお酒を取り出した。お酒だったら悪いことはないな、と家に入れる。  もうほとんど部屋の中は片付けてしまったのでコップの類が全然なかった。仕方がないからタッパーをよく洗ってそれをコップ代わりにして飲むことにする。知り合いは部屋の中をぐるっと見つめて、 「なんにもないね」と言った。 「引っ越すの

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          小説 天井裏の忍者 強盗編

           天井裏に忍んでおれの命を狙っている忍者がバイトに行ってくるという。 「今度はなに始めたの」 「コンビニバイトを始めたのでござる」 「えらいね」  「もっと褒めるでござる。拙者はコンビニのマスターとなり、おでんの達人となるのでござるよ!」  とか言いながら出ていった。冷やかしにでも行ってやるかと追いかけると、忍者は一生懸命おでん種の形が崩れたやつを容器から取り出している。おれが来ていることに気づくとじとっとした目で見つめてきて、 「なに来てるでござる。お主は父兄参観の父兄かで

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          日記 トークイベント用の石を拾いに行く

           トークイベントに来ていただいた方に石をプレゼントしたらこの作品っぽいお土産になるのではないか? というアイデアを頂いたので海に行くことに。  石なんかそのへんの川で拾ってきたらいいじゃないの、という意見もあるのですが、やはりプレゼントするにはいい石をあげたい、ということで、「都内 石拾い」とかで検索、出てきたHPが以下のページ このページを参考に二宮駅に行こうということで電車を乗り継いで二宮駅に。 https://x.com/ushiroyato/status/1819

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          小説 書きかけのやつ

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