書いたはいいもののオチが弱いなとか途中まで書いて飽きちゃったなとか書きかけの日記とかを載せます。 あんまり更新がなくても怒らない人向け。
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後谷戸
短編ぐらいの小説です
小説じゃない文章
夏休み最後の一週間を繰り返し、そこから出ようともがく女の子の話です
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年パスを使って水族館にちょくちょく行っていて、そのうち水族館でしょっちゅう見かけるおじさんと話すようになった。 「おじさんはイルカショーのイルカになりたいんだ…
隣に越してきた時限爆弾が挨拶に来てくれて、 「そろそろ爆発するんじゃないかと思うんですけど、仲良くしてくださいね」とタオルをくれた。 ありがとう。でもできれば…
家に帰ると巨大な肉まんがいた。大きめのお皿ぐらいのサイズで、今まさにセイロからでてきたばっかりのようにほかほかの湯気がでていて、香ばしい香りがふくふくと鼻につ…
ペンギンがひどい目に遭う漫画を書いてたらペンギンがやってきて、 「ペンギンをひどい目に遭わせすぎじゃありませんか」と文句を言われてしまう。 「仕方ないじゃありま…
ヌーの群れが道路を通っていたので反対側へ渡れない。ヌーのやつらは道路交通法なんかてんで関係ないものだから我が物顔で道路を通っていってしまうのだ。仕方ないので待…
ゴジラ的な怪獣がやってくるという警報が流れたので早速高いところに登って熱線を見物しにいくことにする。ずいぶん不謹慎なことを言っているようだが実際にはそういうマ…
「私のポケットに入ってもらえないでしょうか?」と近所のカンガルーのお母さん。 「順を追って話してもらっていいですか?」 「実は最近子供が独り立ちしまして。それか…
隣に越してきた人喰い鮫が引っ越しの挨拶でタオルをくれたのだけれども、 「あのう、大変不躾なことを申し上げるのですが、もしよろしければかじってもいいでしょうか?…
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卒論の提出日を一日間違えて卒業できなくなってしまったのだけれども、いまはそのことを考えたって仕方がないのでわたしたちはなんにも考えないで過ごすことにしていた。…
宇宙人に誘拐されてしまった。 「わたしたちは地球について調べています、アンケートにお答えいただけると助かります」 とタコみたいな姿の宇宙人が言う。 「いいぜ…
うちで飼っている犬は自分のことを犬型宇宙人だと思っているので、散歩とかに行くときも、 「まがりなりにも宇宙人に首輪をつけようとするのは宇宙人権の侵害だワン」と…
天井裏に忍んでおれの命を狙っている忍者が、 「つみたてNISAを始めようと思うのでござる」とほくほくしながら言ってきた。 「忍者でもつみたてNISAに興味を持…
神様がやってきて、 「きみの人生はひどいもんだったから、もうちょっとましにしてあげるよ」と言って、わたしにいい靴を買ってくれた。 「ありがとうございます」 「…
2024年6月30日 21:19
2024年6月30日 21:08
年パスを使って水族館にちょくちょく行っていて、そのうち水族館でしょっちゅう見かけるおじさんと話すようになった。「おじさんはイルカショーのイルカになりたいんだ」とおじさん。「暑さにやられてしまったんですか」「違うよ。イルカショーのイルカになればみんなから歓声を浴びることができるからさ。おじさんは窓際族で誰からも相手にされないし、今日も仕事をさぼって水族館にきちゃったんだ」 「自由ですね」
2024年6月24日 21:32
隣に越してきた時限爆弾が挨拶に来てくれて、「そろそろ爆発するんじゃないかと思うんですけど、仲良くしてくださいね」とタオルをくれた。 ありがとう。でもできればどっかへ行ってほしいなあ、と思ったのだけれども、せっかく挨拶に来てくれた方を無碍にするのもなんなので、部屋に招待してお茶をあげることにする。「いいお部屋ですねえ」 爆弾はお世辞を言ってくれた。人品卑しからぬ爆弾だった。 それで世間
2024年6月23日 21:42
2024年6月19日 21:18
家に帰ると巨大な肉まんがいた。大きめのお皿ぐらいのサイズで、今まさにセイロからでてきたばっかりのようにほかほかの湯気がでていて、香ばしい香りがふくふくと鼻につくではないか。「どうぞわたしをお召し上がりください」と肉まん。 弱った。ぼくはもうご飯は食べてきてしまったのだ。「実はお腹いっぱいなんで、食べるのはむりなんだよね」 肉まんはがっかりしたようだった。「肉まんなんて別腹ではないです
2024年6月16日 21:11
ペンギンがひどい目に遭う漫画を書いてたらペンギンがやってきて、「ペンギンをひどい目に遭わせすぎじゃありませんか」と文句を言われてしまう。「仕方ないじゃありませんか。この時代、読者は過激なものを求めていますから……」と抗弁すると、「読者のせいにするのはよくないですよ。最終的にそういうストーリーを書くと決めたのはあなたではありませんか」とぐうの音もでないことを言われる。ペンギンにこんなに詰めら
2024年6月14日 21:39
ヌーの群れが道路を通っていたので反対側へ渡れない。ヌーのやつらは道路交通法なんかてんで関係ないものだから我が物顔で道路を通っていってしまうのだ。仕方ないので待っていると、一匹の若いヌーがのそのそと近づいてきて、「なに待ってるんですか」と聞いてくる。「君たち」 ヌーは困ったような顔をして、 「ぼくたちは通り過ぎませんよ」「?」「ぼくたちはこのずっと行った先で折り返して戻って
2024年6月11日 21:31
ゴジラ的な怪獣がやってくるという警報が流れたので早速高いところに登って熱線を見物しにいくことにする。ずいぶん不謹慎なことを言っているようだが実際にはそういうマニアがたくさんおり、「今日の熱線は青くてきれいだったね」とか「去年の熱線は橙色ですてきだったよ」とか言い合いながらSNSに写真をアップロードして一万いいねとか付いているのだ。 それで今日も高台に登って観察しますかとペンタックスのK
2024年6月9日 23:50
「私のポケットに入ってもらえないでしょうか?」と近所のカンガルーのお母さん。「順を追って話してもらっていいですか?」「実は最近子供が独り立ちしまして。それからというものポケットがさみしくてさみしくて」 カンガルーのお母さんはハンカチでよよよと涙を拭った。「今でもあの子がポッケに入っている感覚で目を覚ますことがあるんです。夜中に一人目を覚まして、あああの子がいたかと思ったけどいなかっ
2024年6月9日 21:28
隣に越してきた人喰い鮫が引っ越しの挨拶でタオルをくれたのだけれども、「あのう、大変不躾なことを申し上げるのですが、もしよろしければかじってもいいでしょうか?」ととんでもないことを聞いてくる。ちょっと考えてから「だめです」と答えた。「だめですよね、そんな、初対面で」 「初対面じゃなかったらいいみたいなこと言わないでください」と言うと、人喰い鮫はしょんぼりした顔になった。その様子があんま
2024年6月6日 21:21
2024年6月6日 21:02
卒論の提出日を一日間違えて卒業できなくなってしまったのだけれども、いまはそのことを考えたって仕方がないのでわたしたちはなんにも考えないで過ごすことにしていた。「こないだぬいぐるみ落としちゃってさ」「ぬいぐるみ落とすことってある?」 「ほら、これだよこれ」「あっ、キーチェーンのやつ」「そうそう、これ落としちゃってさ」「うん」 すると彼は一瞬神妙な顔をして黙りこくって、
2024年6月4日 21:22
宇宙人に誘拐されてしまった。「わたしたちは地球について調べています、アンケートにお答えいただけると助かります」 とタコみたいな姿の宇宙人が言う。「いいぜ。なんでも答えてやるよ。でもロハで答えさせようってんじゃないだろうな?」「アンケートですので、金品をお渡しすることはできないのですが、参加賞的なものを最後にお渡しすることは出来ます」と宇宙人。「いいね。気に入ったよ。参加賞って
2024年6月4日 21:18
うちで飼っている犬は自分のことを犬型宇宙人だと思っているので、散歩とかに行くときも、「まがりなりにも宇宙人に首輪をつけようとするのは宇宙人権の侵害だワン」と文句を言ってくる。そうは言っても散歩のルールなのだから、 「市の条例的なやつで散歩中の犬には首輪を付けましょうっていわれているから、ペロに首輪を付けるのはやむを得ないよ」と説得すると、犬はワオワオウオンとうなりながらしぶしぶ同意してく
2024年6月1日 20:30
天井裏に忍んでおれの命を狙っている忍者が、「つみたてNISAを始めようと思うのでござる」とほくほくしながら言ってきた。「忍者でもつみたてNISAに興味を持つことってあるんだ」と呆れていると、忍者は眉間にしわを寄せて威厳を作りながら、 「人生百年……今日の常識が明日通じなくなってしまう激動の時代、忍者の生活もライフシフトというわけでござる。いざというときに泣きを見ないためにも、拙者もつ
2024年5月28日 22:50
神様がやってきて、「きみの人生はひどいもんだったから、もうちょっとましにしてあげるよ」と言って、わたしにいい靴を買ってくれた。「ありがとうございます」「お礼を言われるほどのことじゃないさ」 神様は帰った。わたしはその靴を履いてしばらく歩いたのだけれども、サイズが合っていなかったのか、指に豆ができてしまった。 仕方がないので靴は捨ててしまった。サイズの合わない靴を持っていても仕