『水葬マーメイド』

20120426

もしも
愛と呼んでもよいのなら
そうしたら楽になる
測りきれない慕情に
せき立てられる
純情クレッシェンド

逢いたいと
その魚と引き換えに
叫ぶ声を失った
無力な僕を掻きむしる
この手がほのめかす
絶命リアリズム

涙を
閃いた綺麗な殺意と一緒に
どうか海に
僕と一緒に
水葬マーメイド

タイトル bamsen 様

一瞬のこと

20120428

一瞬の事だった
ように見えた

一瞬
夢なんて
こんなに簡単に
終わるんだ

醒めるように
僕が今まで
生きてきたような
速度で

星が流れるより
余程早いよ

僕の地面が
全方向に続いていて
それに気づいた時
足が竦んだ

動けなかった

膨大な未来が
怖くて
それでも
重力には
縛られているのが
本当に
怖くて

誰か
お願いだから
一緒に消えようって
言ってよ

地球球体説

20120428

遥か昔の
外国の
偉い学者が言いました
"世界は球形である"

僕はとても驚いた
ねぇつまり
君も僕も
一つの丸の上にいるんだぜ

僕はとてもほっとした
だってつまり
水平線とあの空は
決して離れなくていいんだって

つまり
どんなにお互い背を向けて
歩いていってしまったって
いつか世界の果てで
また会えるんだ

逆説接触

20120428

例えば一つ
空と海が
離れてしまうことは
決してないけれど

空と海が
触れ合うことも決してない
よね


水に降る雪
そういうものを
愛してた

囁いて
突き放しては
眺め
また 求めて

ねぇ
もう一度 僕を呼んで
そうしたら
泡になったっていい

こころ でも
ちがっても 僕
なんでもいいから
もう一度
撫でてみてよ

触れてみせて

そしたら 僕

例えば一つ

  

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茫漠パラドックス

20120428
茫漠パラドックス

例えば
一欠の氷
なんて名前だったか
あの一番小さい花火

つまりすぐ消えてくってこと

中途半端な狂気を
持て余す僕

ねぇ
思い出したくなんかなかったよ
髪と一緒に捨てたんだ
涙と一緒に閉じ込めた
君と一緒に
棄てたんだよ

綺麗な言葉を
紡いでいたかった
もしくは狂気に
飲み込まれてしまいたい

感情が
爆発して
愛が暴発して
行き着く茫漠なんて

気付

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終焉で以って贖罪を

20120428

呵責の雨
降りしきる面影
今 切に願うのは
どうか僕を

優しくなんかない
諦めただけ
なりたくなんかない

そうして誰より
向かう孤独
その向こう

間違っていた
その出会い

正夢がフラッシュバック
どうか僕を
忘れてほしい

天使の大罪
ならば
早くとどめを
とどめを刺して

そうして解放を
君と僕に

その手で

触れてしまったその罪に
終焉で以って贖罪を
決別で以って

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涙で月が溺れたら

20120428

涙で月が溺れる夜
どうかこのまま死んじゃいたい

破壊されてく倫理観
誰の追想かわからない
僕にはなんにもわかんない

厭だとか 好きだとか
そんなことも
わかんないんだよ

放してよ
だけど
離さないでよ
悲しくないのに
涙が出るんだ

月が
 とぷり
だんだん沈んで
ゆくの

欲情と拒絶
いつでも絶対的に
表裏一体だった

人を愛して憎んでは
傷つけたことに傷ついて
大切な

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『どうか汚れるのは僕だけで』

20120428

それなのに
僕は彼女を抱きしめた

だって彼女は泣いていた
悲しくないって思うのに
やっぱり彼女は涙ぐみ
だから僕は悲しくなって
そうして彼女を抱きしめた

ごめんね、ごめんね

飲み込んだ言葉の分だけ
僕は心に嘘をついて
あの子の面影に目かくしして

いつの日か思い出す今日が
決して悲しくないように

どうか、汚れるのは僕だけで
僕がどんなに傷つけたって
決して君は汚れないで

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『僕のそばで不幸になれ』

20120428

僕の傍で不幸になれ
そう言われる準備は
出来ていたのに

僕を忘れて幸せになれ
そう言われた私は
なんでかとても不幸になった

タイトル 濁声 様

『淡いキスがいかに難しいか』

20120428
『淡いキスがいかに難しいか』

淡いキスがいかに難しいか
君も僕もよく知ってるだろう

そう言ったら君は少し笑った
僕の好きなあの、困ったようなごまかすような
ふわふわした笑い方

何枚も何枚も
セロファンとかシルクとか
いろんな色の綿とか
それよりもっと
綺麗じゃないものとか
重ねたみたいな僕の心の

ほんのどこかの部分から
君が好きだと聞こえたけど

僕はそれをすり替えて

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