コンビニ

コンビニ

誰でもいいなんて言わないで 24時間営業の君は僕に言う。誰でも受け入れる癖に潔癖症で汚れを嫌う、要らなくなったらすぐに棄ててしまうのに。愛だって同じだろう。満たされたら飽きてしまうのだろう?いつだって求めて欲しくて堪らなくて情けない顔をして会いにいくのは決まって…。いつかは、なんてきっとこなくて。君が君で在り続ける限り、その輪郭はあとを残して佇んでいるのだろう。

【詩のようなもの6編】アイスクリーム
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【詩のようなもの6編】アイスクリーム

【アイスクリーム】24インチのテレビに唆されて向かったスポット 行列ができている場所へ アイスクリームを食べるために君と並ぶ 静かな君が珍しく騒がしくなるような魅力が このアイスクリームにはあるんだね だから僕も珍しく張り切っているんだな だけど少しだけ溶けてしまいそうなんだ アイスクリームじゃなくて 口につけたアイスクリームはとても 不細工な形に変わりながらも味を与えていく 冷たいのに温かい気持ちになれた 君の笑顔と一緒だ 何を言っているんだ僕は 心の中にまた

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果てない

果てない

自分の心に常にいる人 その人は笑顔だろうか 表情は闇に紛れてよく見えなくて 悲しんでいる様にも見える 私が光を当てなければと 焦りもするけれど 光の在処が分からない もう少しだけ時間を下さい 私があなたを照らせる様になるまで 果てのない時間があなたを遠くへ流さない様に 私はあなたの手を離さないから どうか 私の心の中で待っていて下さい

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『いつもの散歩道』
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『いつもの散歩道』

戯れ合う犬たち 微笑む飼い主 和やかな空気感を漂わせ すぐ側を通り過ぎる いつもなら 柑橘系の匂いする通り 香らずに 物足りずに通り過ぎる 笑顔というお土産を 置いていってくれた そんな散歩道 月がきれいな夜だから お土産をそっと 月に供えたくなった

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散文36

散文36

三人がけのソファーの柔らかさに埋められていくようにして 金払いの良い、刈り込まれた短髪の男の額を撫でた 脂が手に滲み、指を擦り込むと、男の脂が手の脂に馴染み ココナッツオイルを塗りたくった後のような光り方をしている アメリカの午後が所在なさげに往来を繰り返すので、 簡単な器具でコーヒーを挽き、湯を注いだ 中産階級的なやり方に安堵感さえ覚えるが、貧しいままの若者は 血に塗れた株券をポケットに入れている ポスト・パンクとガレージ・ロックの違いがわからずに困っていたら どちらも

夜になって。声。

夜になって。声。

すごく遠くにいる、それを見てみたかっただけなのに、胸が苦しめられる。どうせ、届かないんでしょ。どうせ、ばかりの人生をどう表現したらいいの。どうしようもないね、あの子は。自分の夢さえも、見つけられない。ねぇ、きっともう無駄だったんだよ、生まれてきたことさえ。何もかも、生きるための手段だったんだよ。それだけの、ため。生きることだけを考えて、自分の感情は抑え続けた。だから、これでいいの。泣いていても、笑っていても、それが本当の私だった。嫌いも好きもなく、ずっと生きていた。ぼんやり眺

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詩)何度も
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詩)何度も

昨日と打って変わって、今朝はかなり冷え込みました。 起き抜けにひと口のウイスキーで、身体に温もりを取り戻してから起床。 いきなり冬が来たかのような朝に、早くも今年の終わりを感じたりして、憂鬱な朝を漂っているところに、朝一番の訪問看護師さんの元気な声が。 『何度も』 幾度同じことを繰り返し 幾度、同じことを繰り返し 「もう、いいかな」って 白い空が滲んで、脱力の極み 何をそんなにかたくなに.... 自分でも分からなくなって しばらく呼吸を止めてみた 苦しく

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酔いどれの涅槃

酔いどれの涅槃

 今、僕と言う一人のホモサピエンスはキリンの秋味を飲んでいる。一口飲むと麦芽の濃い味が口の中いっぱいに広がりまるで麦畑の中に身を置いているかのような錯覚に見舞われる。喉の中を通っていくこの黄金の液体はアルコールによる高揚を与えてくれると共に一日の終わりを告げる鐘にもなる。  以上キリン秋だけの限定醸造秋味の感想でした。この文章を飲みながらタイピングしているのですが、やはりアルコールは末恐ろしいですね。こんな稚拙な感想文を投稿しようと思い立ってしまうのですから。さらにタイトル

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詩"秋桜が乱れる。

詩"秋桜が乱れる。

貴方は秋と冬が好きだって言った。   だから私は貴方が好きな季節を好きになる。  『冬になるにつれてTVが面白くなるから好きなんだよ』   私はなんちゃってソクラテスでして、 なぜならナチュラルに生活を楽しむことはなく、 例えば、健康のための水泳。 だったり、 合理的なのです。  でも魔法をでたらめで解かして フリしてマネしてで 笑えたらいいな。   真夜中に眠れずに都会をイヤホンして歩くと、 信号機の点滅がイルミネーションだった。  それだけで富を

10月の帰り道

10月の帰り道

金木犀が香らなくなった頃、私には3度目の秋が来た。あの頃はまだ子供だったね、傷つかなくていい事に傷ついて蓋を無理やり閉めたから溢れちゃったね。涙に流され過ごした日々で、遠回りして後悔もした。それでも秋は訪れる。落ちた花に映って思い出させるから、少し息が詰まるけど。これからもきっと思い出すからまた暖めてあげよう。前を向いて歩いて行こう。