久住ハル

詩や短編や小説を真面目に書いていくつもりの発展途上な書き手です。 どうぞよろしくお願い…

久住ハル

詩や短編や小説を真面目に書いていくつもりの発展途上な書き手です。 どうぞよろしくお願いします。

マガジン

  • (仮)お気に入り

    素敵な記事の数々をマガジンにします🎵

  • 感銘を受けた作品

    感銘を受けた作品や勉強になった作品です🎵

  • 作品以外のいろいろ

    作品以外のなにかしらを集めました

  • 自己紹介のようなもの

    作品とは関係ないのでマガジンにしました。 なんとなく作品以外のことが気になる方におすすめします。

最近の記事

  • 固定された記事

【詩】無色透明

精一杯言えないものを抱えて生きてきた モノクロの世界で十分に生きて来た 必死に笑顔を作って君の答えにいつも答えたんだ 皆にだって本当のことなんて言わないで 聞き逃さないように言葉尻に注意を払って 僕の答えが消えそうになったとしても 君が笑えるために僕が消えても 僕がたとえ無色になっても ただ認めて欲しかったから それだけのために 自分の色を皆に見せる前に消すんだ 自分を殺しながら 影を抱えながら 僕がここにいるって 叫ぼうとするたびに 僕はどんど

    • 【詩】ペイン

      普通に普通の普通が大好きな 普通な 普通な 懐中電灯で照らすアスファルト 濡れた靴が足跡を後ろに残す スマホから聞こえる 離れたくないの叫び あっちもこっちも手つかずのまま どれから手を付けていいか わからない 助けるための手がいくつも必要なら いくらでも手をください あの娘もあいつも面倒な山も ひとつひとつ片付けたつもりでも 似たようなことが燻って火になる なんでそんなこと 普通の人の普通の日常 悩みを聞いてるとレベル1で この人に話す意味

      • 【詩】夢吹雪

        機械仕掛けの想像 吹いてもいない風の残像 心のこもっていない 優しさの実像 せせらぎから川になる水 清らかな透明が 少しづつ混濁していく 学ぶわけでも 教えられるわけでもない 少しづつ汚れれば 生きやすくなるなんて 風の噂 気流に乗る紙吹雪 夢に見る未来の先々 良いことばかりの鍵 歩を進めてみなければ わからない労力 持っていたはずの 未来への地図 大きい夢を掲げても 小さい山を越えなければ ならないことに 気が付くのは 歩いて少したってから 甘くないのはわかっ

        • 【詩】Sphere

          近寄ってくる 耳に聞こえない音 手を広げて息を殺しても 感じない音 降り注ぐ光 目には見えない線 メガネをかけても見えはしない 全てわかったような顔をする 人間をあざ笑うかのように 地球はゆっくりと わがままな人間の 首をしめていく 人間のために 地球と言う単位 世界を牛耳っているような そんな話し合いが みんなの知らないところで ひっそりと行われて 動かす 地球はそんな人間の 考えの及ばぬところで ゆっくりとこれからの未来を 見据

        • 固定された記事

        【詩】無色透明

        マガジン

        • (仮)お気に入り
          9本
        • 感銘を受けた作品
          6本
        • 作品以外のいろいろ
          5本
        • 自己紹介のようなもの
          1本

        記事

          【詩】瞳の奥

          少女の目は彼の目を見ていて 彼の目を見ていない 神経を集中している少女 言葉一つ出さず 下を向いて また彼を見る 彼は静まった雰囲気に耐え切れず 不器用に 変な空気にしてごめんなさいと 和ませようとする 恥ずかしそうに下を向く彼は 何一つ悪くない 少女は彼と別れて 謝罪するあの人は とてもいい人 少しだけ微笑んだ 饒舌で人を惹きつける 強いオーラのある彼女 少女は彼女の目の奥の脳の回路を 吸い取るように じっと見つめる 何も言わぬまま

          【詩】瞳の奥

          【詩のようなもの】こんな気持ち

          魚になりたい 水の中をゆっくりと泳ぐ そんな魚になりたい 喧噪は宇宙に置いてきて ただ流れゆく水の中で 時空を超えてゆく 疲労を背中に乗せた 人型のロボットたちのように 強すぎる陽射しの下で 人間が歩く 息を吸うのも厳しい温度 別の世界で 緑の丘から風を浴びて 人差し指の先には 山脈が見え そんなところに ヘッドホンで水の音を聞きながら 魚になる夢を見る わかりやすく夏バテな状態をそれらしく書いてみました笑 熱が出ていないので調子に乗って

          【詩のようなもの】こんな気持ち

          【詩のようなもの】月にこたえを

          娘が空を見ながら 赤い顔をしてグーを作っている おでこを触って わたしはすっと立って 台所へ向かう 保冷剤にタオルを巻いて 首の後ろにつける 39度 体温計は高い温度をさす 大丈夫 大丈夫 と言いながらお腹をポンポンとする ぼーっとした目でわたしを見る わたしはその目を見ながら 頭に手を置く 液体のお薬を一気に飲みこませ お布団をかけアンパンマンの ぬいぐるみを隣に寝かせる 薬が効いてきっと 明日には治るはず すやすやと寝る 娘の寝息を

          【詩のようなもの】月にこたえを

          【詩】邪

          ちらかしたままの部屋 丸めたゴミのように ころがる言葉 ごみ溜めへと 清すぎる嘘は 嚙み心地のいい チューイングガムみたい 噛んでいくうちに 味が無くなる ゴミは生暖かく発酵し すえた臭いが四方八方に 広がっていく 純粋そうな顔をした言葉は 周りに毒をまいて 弱らせる 聞き心地のいい言葉の中に こっそりと混ぜる発火装置 あたしはそのボタンはおさない 周りに押させて 含み笑いで横を向く あなたたちが押したと サインを書かせ責任は あな

          【詩】邪

          【詩】百日紅

          しだるる枝の先に咲く ピンク色の花 名前が思い出せず 暫くゆらゆらする花を 眺める そう言えばこの花は 祖父が大事にしていた 庭の花壇の横で咲いていた 庭にはメダカが泳ぐ小さな池があり あらゆる木花が目を楽しませる 季節はその庭で感じた 一日に何回か池の前に行き メダカに餌をやる 祖父の一日は時間がゆっくり流れ その流れが祖父を作っていた 穏やかな性格は誰かを 責めるわけでもなく 怒るでもなく 悪い話は聞こえないみたいに 怒りを寄せ付けな

          【詩】百日紅

          【詩】揺れる空気

          人の目を見られなくて 多くの人が居ると 隅の隅に行きたくなる 一緒に笑わないとならない 話について行かないとならない つまらない顔もいけない アンテナはひろえる限りの 電波をひろって 顔はお面のようになる 自分のペースは自分で消して 相手のペースを探し当て チューニングする 違う価値観の中での会話 どこをつつけばいいか 理解できない 永遠に天気の話をする 無理だとしても 一番落ち着く 僕は次元の違うところで 生きているのだろうか 一向に

          【詩】揺れる空気

          【詩】導かれて

          先の見えない森を見ているようで 足をそこで止めてしまう このまま前に行っていいのだろうか 行けと言われれば それ以外の選択はない 隣に同じ森を見ている人がいる じーっと見ながら座り込み 踵を返す 背中は遠くに行ってしまう あるべき選択を選ばなかった わたしは恐怖を押さえて 目を瞑ったり開けたりしながら 前に少しづつ進む 本当にこの道でいいのですかと 空に聞いてみたくなる 彼もわたしも言われたことは一緒 この森に入って進みなさい 漆黒の森に進む

          【詩】導かれて

          【詩】海月

          ブルーが広がる世界 下へ行けば行くほど ブルーは濃くなる 湧いてきたような透明の泡 わたしはそこで 手を広げ 右へ左へ ただ身をゆだねる 海中で聞こえるのは 静寂の無 わたしは地の上で漂う 果てしない先に 探し物がある気がして 心が擦り切れるほど 探し求める 奪われる水分を 補給出来ぬまま 乾燥し干からびる 皆が行く方へ 答え探しをしに 小さな公園で ダメ出しをして 真っすぐな気持ちは いつの間にかどうでもよくなり ただ上手く地

          【詩】海月

          【詩】意識外の衝動

          感覚は凪 肌で感じる空気は優しい だと言うのに 脱兎のごとく 雷が地を襲うような 激しい金属音が 耳の奥を突き抜ける 爆発は止めることが出来ず 指を鳴らした後には 四方八方が粉々になる 遠いところで なぜ どうして やめろ 脳を揺らすように 耳の中に雑音となって 入ってくる 振り上げた拳はすでに 下ろされていて 周りは煙だけが静かに 上がっている 目を閉じ頭の中のスイッチを入れ 一つ大きく息を吸った後に 目を開ける まただ 凪の時はスイッチは切られることな

          【詩】意識外の衝動

          【詩のようなもの】本当の話

          恐怖体験が含まれますのでそのような内容が 大丈夫な方はお読みくださいませ 夏のこの時期と言うことで 怪談話ではないけれど ひとつ経験した話を ずいぶん昔に住んでいた所での話です 場所は繁華街や山奥などではなく一般的な住宅地です 間取りも場所もよく条件はいい物件でした しかし住み始めてすぐに違和感を感じるのです 住む前には気が付かなかったのですが もしかしたらその違和感は意味があったのかもしれないと 思う内容なので後に書きます 住みはじめは家族でのどかに暮

          【詩のようなもの】本当の話

          【詩】叶う

          見えない 触れない ただ思う 意味などないと 手にすることが出来ない 夢見心地なことと 母はこのごろ咳をして 立ち仕事よりも 椅子に座ることが多くなった 背中をさすって 飲み物をそっと出す 元気になってねと祈りながら 小さいことでからかわれ いじめが始まる 学校にいきたくないなら 行かなくていい 娘の手を握り それさえも糧にできますように 心が癒されますようにと祈ながら どうなるかわからない 病院のベッドに横になる父 点滴を打ちながら

          【詩】叶う

          【詩】行く道

          嵐の前の静けさ じわじわと迫ってくる ぎざぎざの波 轟音を立てる嵐が いま目の前にあり 足を前に出さずとも 近づいてくる 小さい島の小さい噂話 外から見下されてることも 知らせず 島がその島を保てる線が 崩れていく 本当はもうすでに崩れている 島の話は暗い話と 漠然とした不安だけが漂っている 外から望遠鏡で見ると 白黒の世界が煙を立てて 端から零れていくのが 見える 今まで 素晴らしいと奉っていた 島の外の人々は 嘲りながら可哀そう

          【詩】行く道