【詩】KIZUNA

やるべきことを書いた

メモに書かれたリスト

ひとつひとつ消していく

やれるリストをペンで消し

どうにもならないものが残る

手を付けたくない

家族の問題

手を突っ込むとかき回され

傷つけられ

ボロボロになる

3LDKの牢獄は女王様の支配下

理不尽な言葉に口答えは

許されない

母と言う名の女王様

問題の根源は女王様以外の

誰かの失敗

平気で言える

バカだから

あんたが悪いから

傷つけることは上手だ

極上に

死ぬ直前まで追いつめる

平気で起こる

非常識で理不尽な出来事

器だけきれいな家

家の中には魔物が黒く浮いている

息の吸い方さえ間違えてはいけない

離脱出来る者たちは一人二人と

魔物が住む器から逃げていく

きっともう戻ることのない

家族たち

逃げることのできない

残されたあたし

手首に赤の印をつけようと

逃避のための薬の大量摂取をしようと

無駄なことは無駄

あたしはあの女王様から逃げられない

女王様はあたしを逃さない

きっと二人で勝手に結んだ鎖