草を食む【詩】

大袈裟な相槌と
とりどりのれんげを摘んでも摘んでも
実はもぬけの殻と言うことが
往々にしてございます

割り切ることができるでしょうか?
それができていたなら立派だった

羊飼いは羊を一匹ずつ見分けることが
できたなら、
こんなに寂しみを味わうことは
ないのでしょうに

1億人が使いふるしたセリフを
引っ張り出してしまうほど
工夫しそこねのおねだりに
開襟シャツが風を食う、食う

あなた、ぜったいセンスいいっていわれるでしょ?そうでしょ??
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時の流れ

雨に濡れた緑の葉
ヒューっと風が
一吹き流れ、
黒いアスファルトを緑に染める。

雨に濡れた緑の葉
風と共に
舞い上がり、
枝上で揺れて。

いずれは茶色となり
落ち行く葉たち。
負けぬと枝にしがみ、
秋となる日を待つ葉たち。

風の流れに乗って、
枝から離れ、
空を舞う葉たち。

いつかは地に着くものだろう。
私は舞い躍って地につくのか、
社会の風に負けぬと枝にしがみつく葉となるか。

私の秋は

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世界の時間

タブレットで流す
YouTubeの動画をBGMに
雲の流れる夕方を
じっくりと眺める。

遠くから笑い声やら
叫び声やら。
また、遠くから鳥の声やら
虫の声やら。

ある休みの夕方に。
雲の流れる時を感じ。
部屋の外も内も

近きも遠きも
時間の流れは変わらない。
これもまた、ひとつの世界。

梅雨が明ければ

明日、海が波立つ時
あなたが、解いたリボンの紐が舞う

雲の切れ間から青空が見えて
ふと、寂しくなった過去の自分へ

  輝いていた
    花火が散っていく

あなたにいい事がありますように...
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雪割草

冷えた湖上
膜を張った緊まる音
水紋が蝶を飲み込む
それは残酷で幸福な摂理の音

心臓の音が近付く

冷えた湖上
霧の擦れる弱った音
針を落とすと崩れる
それは病弱で薄命な真理の音

心臓の音が近付く

冷えた湖上
月の照らす温かい音
暗澹に立ち込む勇気の足踏み
それは誇りっぽくて脆い音

心臓の音が近付く

蛇が這う冷えた湖上の裾に
雪割草の切り花が一本
あなたの落とし物かしら
私は拾わず逃げて

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♯子ども 空の涙

曇り空
あなたと一緒に眺める空から
涙が落ちて来た

レジャーシートを手繰り寄せて
あなたは包まろうとするけど
上手くできない

私は仰向けになって
空の涙を受け止めた
あなたも一緒になって寝転んだ
でもすぐに空は泣き止んだ
我慢しているのかもしれない

またしばらくすると空は涙を流した
今度はたくさん
人はどんどんいなくなった
寂しそうな曇り空
決して強がっていたわけではないんだね

雨の中

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16.ガーデンテラスの詩

物凄く悲惨なまでに太陽の下に露出しているガーデンテラスに集う、プラスチック製の容器を持った人々。
彼らは自分達の貴重な暇潰しの時間を、価値のないものにされたことに憤ることで快感を得ているのだ。

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受粉

花を愛でる。花を愛でるのは、自分を愛でることと同義だと思いたい。生かすことを最優先にして、体温と体温を交代。ひらいた窓を閉めると、濾過された感情と生活が部屋の四隅を陣取って、囲んでくる。風通しは二方向から。風は水でもあるので、私はそれを水流と呼びたい。広範囲に渡る嘘を、水流に立ち竦む柱の、ひびの中に注ぎ込む。花瓶の中の水は、少ないくらいがちょうどいいと、真空になるくらい狭いのがちょうどいいと、私は

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転居

雨は
めぐりあえない花を追うように
路地を濡らしていった

荷物を送ったあとの
畳の 水の匂いのうえに
去年の 蟬の翅が落ちている
それを かりそめとも ゆめとも
呼んではいけない、と
かつて 姉のような蛍は教えた

叶わなかった願いは
からだが 朽ちても
遠い灯の群れのなかに
残るのだから

ひとにも 家にも
なじまないうちに 離れてゆく
そのたびに震えるあかりを
こころ、と呼んでもいいのだろう

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