ayano_leizei 冷泉あやの

詩人・作詞家・作曲家/東京在住です。 2016年まで12年間ムンバイに住んでいました。…

ayano_leizei 冷泉あやの

詩人・作詞家・作曲家/東京在住です。 2016年まで12年間ムンバイに住んでいました。 様々な心の風景を発信していきたいと思っています。 写真は自分で撮影したものです。

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現代詩集 ムンバイ・トライアングル2016

現代詩集 ムンバイ・トライアングル2016 https://note.com/ayalei/m/m28931047e5f4 目次 from outside       from inside 1.雨上がり       1.サラダのような顔で 2.  Yes, please        2.月に追われて 3.   物乞い        3.常識 4.蚊よ         4.流れるプールで 5.近道         5.離陸 6.ムンバイの午後三時  6.私が増えていく 7

    • 【歌詞】Time limit 

      【歌詞】Time limit  (作詞/作曲/編曲/歌) 今朝のミ-ティング 画面越し あなたの瞳にはじまりの予感 True love ギャラリービューの裏 秘密でメッセージ ピクト色の心 Bloom  迷いながら進んで来た道を 振り返るように微笑んだ あなたの会議 必ず顔出しするわ  視線で囁くの  別の場所で会いたい 二人きり 許されるなら  あきれるほど 優しくしたい  もっと そばにいて ずっと そばにいて 触れられる距離で もっと そば

      • 【詩】伝えたい

        伝えたい さっきまで空を覆っていた 水彩絵具の白をさっと筆で撫でたような 薄い雲がいつの間にか消えて 真っ青な高い空が 無限の宇宙へ命を広げていた どうしても伝えたい思いがあるけれど いくら言葉に落とし込もうとしても ゆるゆるとはみ出していく 誠意は純粋な幼子のようなまなざしで 繕いを見破る 心から自然に湧き上がる愛を 超える言葉はないから 気持ちが溢れ出すその時    きっと側にいて欲しい 素直にそのまま伝えたいから 小さな喜びを求めて うっとりする時間を 幾度も幾

        • 【詩】ほほづき

          ほほづき 鮮やかな赤色に染まった ほほづきの実が いくつも 通りすがりの軒先に 昭和のような風情でなっていた 3Dのハートみたいに膨らんだ萼が 優しい形で周囲を癒し微笑みながら 人生の過渡期に沈み 真っ暗闇の耐え難い辛さで悶えていた時 必死の願いを込めて頼っても 助けてくれなかった相手が 目の前で苦しみ縋り付いてきた手を 振り払うことはできなかった 様々な頼まれごとは続き でき得る限りを尽くしたのち やっとの思いでそれ以上を斥けたら 酷い人だと罵られた   憎しみを吐き

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        現代詩集 ムンバイ・トライアングル2016

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        • 歌詞
          5本
        • 現代詩1
          39本
        • 現代詩2
          35本
        • 旅行記
          6本
        • 童話/物語
          3本
        • エッセイ
          5本

        記事

          【詩】安らぎのブランケット

          安らぎのブランケット 鉄琴の  澄んだ高音を ふんわりと  真綿でくるむ 優しさが  私の胸に届けられ  満たしゆくよう たまゆらごとに あなたの微笑み 安らぎのブランケット オルガンの 幼い頃に聞き慣れた 無邪気なメロディー かじかんだ  私を溶かし 柔らかく 包みゆくよう たまゆらごとに あなたの言の葉 安らぎのブランケット 私もそうあれたら 誰かにとって 安らぎのブランケット

          【詩】安らぎのブランケット

          【詩】ひとこと

          ひとこと 時には たったひとことの発信で 全てが変わってしまうこともある 思いも寄らなかったほど劇的に 時には たったひとことの取り返しがつかない 深い意図もない軽々しさに踊り 高慢な自己過信に足をすくわれ きっと誰にだってある マイナスな気持ちを持ってしまうこと でもそっとしまっておく 他の誰かをどんなに傷つけてしまうか ちゃんと分かっているから たったひとこと 想像力の広がりは無限の全天球 温かい想像力は 心の優しさと思いやりを生み 冷たい想像力は 否定への恨みと

          【詩】心残り

          心残り 南風が喜びを装う仄かな香りを連れて ぬるい夏が辺りに漂う 気だるい自由が肌に染み込み 裸ぶるバカンスに蔓延する 両手でそっと包むように ずっと大切に守ってきたものを 手放してしまう前に もう一度しがみ付いてみれば良かった 世界の全てが 私色から逃れられないくらい 咲き誇る前の花たちを 丁寧にいとおしむがごとく 空気に散りばめられた 黄金の陽光を浴びるように幸せだったと 切ない胸で繰り返しなぞりながら 数えきれないほど 同じ時間を生きる 心残りは正体を見せない

          【詩】お祭りのあと

          お祭りのあと 躍った  歌った  笑い転げた 涼しいな  お祭りのあと ちょうちん  花火  たいこ  大騒ぎ 静かだな  お祭りのあと 浴衣着  うちわ  屋台  ハチマキ 寂しいな  お祭りのあと 待ちわび  はしゃいだ  夢中だった 切ないな  お祭りのあと 久しぶりに 目覚めた気分 また戻るんだ  日常へ   なんだかすごく  いい気持ち 似てるかな 人生のあと 素敵だな  お祭りのあと

          【詩】お祭りのあと

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          【ホーチミン旅行記】平和と友好のシンボル~「東洋のパリ」を訪ねて

          【ホーチミン旅行記】平和と友好のシンボル~「東洋のパリ」を訪ねて

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          【詩】酷暑

          酷暑 スイカの赤い果肉を 手掴みした時の微かなざらつきが 息をするのと同じくらい当たり前に 胸を締め付ける 脳が溶けそうなほど青い空と海で 人影のない海水浴場が光を超える 酷暑で外出自粛になるとは思いも寄らず 歌いながら水着と浮き輪の準備をした昨晩 朝から豪快に笑う太陽にぬか喜びさせられ 眠れないほど膨らんだときめきが 手持無沙汰な時間に 取り残される 灼熱化する地球の夏に奪われた楽しみが 心だけをジュワジュワ焦がす 誰も恨めない残酷な裏切りに 不意打ちを食らったかの

          【詩】交信

          交信 幼い頃の秘密基地 丘のふもとの岩陰の城 誰とだって交信できた 金星 木星 火星人  悲しいことがあったとき 木の葉目隠し 大切な城 みんなちゃんとわかってくれた 太陽 星くず 雫たち 世界は孤独で遠いから 小枝の隙間 覗いてた 真っ赤な花が揺れていた さらさら水の音 聞きながら    優しい陽光 眩しくて 夜道はいつも真っ暗で 空に宝石 まばゆくて 今でもあるはず 宝物 言葉は何もいらなかった 心で交信してたから あの頃みたいに感じたい 地球の本音 心の耳で

          【詩】ひと呼吸

          ひと呼吸 愛ゆえに 時折 言葉がねじれる 思ってもいない心なさを 放ってしまう前に 目を閉じてひと呼吸 無邪気な幼子が愛をねだるように ただ素直な気持ちを 伝えられたら 大事さゆえに 時折 言葉が心を置き去りにする 分かっているはずの証を求めて 強く咎めてしまう前に 目を閉じてひと呼吸 両手で優しく頬を包むがごとく 柔らかい辛抱強さで 想いを紡ぐことができたら いろいろ話そう いつまでも話そう

          【歌詞】Treat yourself

          【歌詞】Treat yourself(作詞/作曲/編曲/歌) 東京にもあった  抜けるような青空 ふと見上げたビルの  隙間の心色 程良く必死なんて 器用なことはできない 辿り着いた世界  今も揺れている ピンチの後に チャンス 人生 プラマイ プラス Treat yourself 自分を認める 優しい自分でいたいよ 温かくなる 頑張ったこと 一番知っている Treat yourself Treat yourself 自分好きでいる 素敵な自分でい

          【歌詞】Treat yourself

          【詩】生活

          生活 綺麗な愛は絵空事のように 生活に紛れ込んだ 掃除や洗濯や食事の支度中 秘かに模索する罪な香りのごとく そして時々 顔を出す 夢や希望は痺れるように 忙しさの彼方に弾け飛んだ 永遠に繰り返す数珠つなぎのタスクに 真の意義を見い出せないまま そして時々 舞い戻る 絶望の淵で光を求め 悶え続けている時でさえ 強くあることを当然のように求められ 必死に応えようと 苦しみあえぐ孤独 それでもなお 人生とはなんて素晴らしいのだろうと 感激で震える日もある 愛の喜びに 満たさ

          【詩】書く

          書く 蝉の声を聞きながら 掛かり付けの内科まで 火照った身体を引きずるように 歩いて行った 夏風邪にダウンした 瞬きをするたびに瞼の裏で 様々なイベントが書き込まれたスマホの スケジュール画面がチカチカする 診察室に呼ばれた 大好きだった担当医が変わっていた 長年頼りにしてきた彼は独立したそうだ 左利きの大きな手に 見放されたような寂しさに襲われる 新しい担当医は私のカルテを見ながら 「念のため」と言いつつ 以前聞かれたことと同じ質問を繰り返す だるい頭にどんよりした

          【詩】彩り

          彩り 万華鏡の空が 辺りを淡い桃色に包むとき あなたはきっとその下で 永遠に微笑んでいてくれると信じる 青く光るエスカレーターに乗り 心で何度もなぞり慣れた聖域に はやる胸のドキドキを抑えながら しゃんと上って行くから どんなに孤独で惨めな姿も ありのままの自分を 安心して見せられるあなたには ずっと幸せでいて欲しいから 万華鏡の空は人生色 運命のように気まぐれに情景を変え 時に暗闇のグラデーションで 宇宙のように世界を彩る 染められる命は 美しさに耐えるしかない