久住ハル

詩や短編や小説を真面目に書いていくつもりの発展途上な書き手です。 どうぞよろしくお願い…

久住ハル

詩や短編や小説を真面目に書いていくつもりの発展途上な書き手です。 どうぞよろしくお願いします。

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記事一覧

【詩】ペイン

普通に普通の普通が大好きな 普通な 普通な 懐中電灯で照らすアスファルト 濡れた靴が足跡を後ろに残す スマホから聞こえる 離れたくないの叫び あっちもこっちも手…

久住ハル
2時間前
23

【詩】夢吹雪

機械仕掛けの想像 吹いてもいない風の残像 心のこもっていない 優しさの実像 せせらぎから川になる水 清らかな透明が 少しづつ混濁していく 学ぶわけでも 教えられるわけ…

久住ハル
1日前
58

【詩】Sphere

近寄ってくる 耳に聞こえない音 手を広げて息を殺しても 感じない音 降り注ぐ光 目には見えない線 メガネをかけても見えはしない 全てわかったような顔をする 人間…

久住ハル
2日前
72

【詩】瞳の奥

少女の目は彼の目を見ていて 彼の目を見ていない 神経を集中している少女 言葉一つ出さず 下を向いて また彼を見る 彼は静まった雰囲気に耐え切れず 不器用に 変な…

久住ハル
3日前
75

【詩のようなもの】こんな気持ち

魚になりたい 水の中をゆっくりと泳ぐ そんな魚になりたい 喧噪は宇宙に置いてきて ただ流れゆく水の中で 時空を超えてゆく 疲労を背中に乗せた 人型のロボットたち…

久住ハル
4日前
82

【詩のようなもの】月にこたえを

娘が空を見ながら 赤い顔をしてグーを作っている おでこを触って わたしはすっと立って 台所へ向かう 保冷剤にタオルを巻いて 首の後ろにつける 39度 体温計は高…

久住ハル
5日前
76

【詩】邪

ちらかしたままの部屋 丸めたゴミのように ころがる言葉 ごみ溜めへと 清すぎる嘘は 嚙み心地のいい チューイングガムみたい 噛んでいくうちに 味が無くなる ゴミ…

久住ハル
6日前
83

【詩】百日紅

しだるる枝の先に咲く ピンク色の花 名前が思い出せず 暫くゆらゆらする花を 眺める そう言えばこの花は 祖父が大事にしていた 庭の花壇の横で咲いていた 庭にはメ…

久住ハル
7日前
90

【詩】揺れる空気

人の目を見られなくて 多くの人が居ると 隅の隅に行きたくなる 一緒に笑わないとならない 話について行かないとならない つまらない顔もいけない アンテナはひろえる…

久住ハル
8日前
95

【詩】導かれて

先の見えない森を見ているようで 足をそこで止めてしまう このまま前に行っていいのだろうか 行けと言われれば それ以外の選択はない 隣に同じ森を見ている人がいる …

久住ハル
9日前
80

【詩】海月

ブルーが広がる世界 下へ行けば行くほど ブルーは濃くなる 湧いてきたような透明の泡 わたしはそこで 手を広げ 右へ左へ ただ身をゆだねる 海中で聞こえるのは 静…

久住ハル
10日前
103

【詩】意識外の衝動

感覚は凪 肌で感じる空気は優しい だと言うのに 脱兎のごとく 雷が地を襲うような 激しい金属音が 耳の奥を突き抜ける 爆発は止めることが出来ず 指を鳴らした後には 四…

久住ハル
11日前
67

【詩のようなもの】本当の話

恐怖体験が含まれますのでそのような内容が 大丈夫な方はお読みくださいませ 夏のこの時期と言うことで 怪談話ではないけれど ひとつ経験した話を ずいぶん昔に住んで…

久住ハル
12日前
66

【詩】叶う

見えない 触れない ただ思う 意味などないと 手にすることが出来ない 夢見心地なことと 母はこのごろ咳をして 立ち仕事よりも 椅子に座ることが多くなった 背中を…

久住ハル
13日前
74

【詩】行く道

嵐の前の静けさ じわじわと迫ってくる ぎざぎざの波 轟音を立てる嵐が いま目の前にあり 足を前に出さずとも 近づいてくる 小さい島の小さい噂話 外から見下されて…

久住ハル
2週間前
82

【詩のようなもの】とても

予期せぬ音に体が固まる いつならいつ頃 それがわかっていたら 予期は出来ると言うもの けたたましい警報音は 慌てふためく とっさに壁を見て 本棚のそばを離れる …

久住ハル
2週間前
88
【詩】ペイン

【詩】ペイン

普通に普通の普通が大好きな

普通な 普通な

懐中電灯で照らすアスファルト

濡れた靴が足跡を後ろに残す

スマホから聞こえる

離れたくないの叫び

あっちもこっちも手つかずのまま

どれから手を付けていいか

わからない

助けるための手がいくつも必要なら

いくらでも手をください

あの娘もあいつも面倒な山も

ひとつひとつ片付けたつもりでも

似たようなことが燻って火になる

なんでそん

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【詩】夢吹雪

【詩】夢吹雪

機械仕掛けの想像
吹いてもいない風の残像
心のこもっていない
優しさの実像

せせらぎから川になる水
清らかな透明が
少しづつ混濁していく

学ぶわけでも
教えられるわけでもない

少しづつ汚れれば
生きやすくなるなんて
風の噂

気流に乗る紙吹雪
夢に見る未来の先々
良いことばかりの鍵

歩を進めてみなければ
わからない労力
持っていたはずの
未来への地図

大きい夢を掲げても
小さい山を越えな

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【詩】Sphere

【詩】Sphere

近寄ってくる

耳に聞こえない音

手を広げて息を殺しても

感じない音

降り注ぐ光

目には見えない線

メガネをかけても見えはしない

全てわかったような顔をする

人間をあざ笑うかのように

地球はゆっくりと

わがままな人間の

首をしめていく

人間のために

地球と言う単位

世界を牛耳っているような

そんな話し合いが

みんなの知らないところで

ひっそりと行われて

動かす

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【詩】瞳の奥

【詩】瞳の奥

少女の目は彼の目を見ていて

彼の目を見ていない

神経を集中している少女

言葉一つ出さず

下を向いて

また彼を見る

彼は静まった雰囲気に耐え切れず

不器用に

変な空気にしてごめんなさいと

和ませようとする

恥ずかしそうに下を向く彼は

何一つ悪くない

少女は彼と別れて

謝罪するあの人は

とてもいい人

少しだけ微笑んだ

饒舌で人を惹きつける

強いオーラのある彼女

少女

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【詩のようなもの】こんな気持ち

【詩のようなもの】こんな気持ち

魚になりたい

水の中をゆっくりと泳ぐ

そんな魚になりたい

喧噪は宇宙に置いてきて

ただ流れゆく水の中で

時空を超えてゆく

疲労を背中に乗せた

人型のロボットたちのように

強すぎる陽射しの下で

人間が歩く

息を吸うのも厳しい温度

別の世界で

緑の丘から風を浴びて

人差し指の先には

山脈が見え

そんなところに

ヘッドホンで水の音を聞きながら

魚になる夢を見る

わかり

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【詩のようなもの】月にこたえを

【詩のようなもの】月にこたえを

娘が空を見ながら

赤い顔をしてグーを作っている

おでこを触って

わたしはすっと立って

台所へ向かう

保冷剤にタオルを巻いて

首の後ろにつける

39度

体温計は高い温度をさす

大丈夫 大丈夫

と言いながらお腹をポンポンとする

ぼーっとした目でわたしを見る

わたしはその目を見ながら

頭に手を置く

液体のお薬を一気に飲みこませ

お布団をかけアンパンマンの

ぬいぐるみを隣に

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【詩】邪

【詩】邪

ちらかしたままの部屋

丸めたゴミのように

ころがる言葉

ごみ溜めへと

清すぎる嘘は

嚙み心地のいい

チューイングガムみたい

噛んでいくうちに

味が無くなる

ゴミは生暖かく発酵し

すえた臭いが四方八方に

広がっていく

純粋そうな顔をした言葉は

周りに毒をまいて

弱らせる

聞き心地のいい言葉の中に

こっそりと混ぜる発火装置

あたしはそのボタンはおさない

周りに押させ

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【詩】百日紅

【詩】百日紅

しだるる枝の先に咲く

ピンク色の花

名前が思い出せず

暫くゆらゆらする花を

眺める

そう言えばこの花は

祖父が大事にしていた

庭の花壇の横で咲いていた

庭にはメダカが泳ぐ小さな池があり

あらゆる木花が目を楽しませる

季節はその庭で感じた

一日に何回か池の前に行き

メダカに餌をやる

祖父の一日は時間がゆっくり流れ

その流れが祖父を作っていた

穏やかな性格は誰かを

責め

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【詩】揺れる空気

【詩】揺れる空気

人の目を見られなくて

多くの人が居ると

隅の隅に行きたくなる

一緒に笑わないとならない

話について行かないとならない

つまらない顔もいけない

アンテナはひろえる限りの

電波をひろって

顔はお面のようになる

自分のペースは自分で消して

相手のペースを探し当て

チューニングする

違う価値観の中での会話

どこをつつけばいいか

理解できない

永遠に天気の話をする

無理だとし

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【詩】導かれて

【詩】導かれて

先の見えない森を見ているようで

足をそこで止めてしまう

このまま前に行っていいのだろうか

行けと言われれば

それ以外の選択はない

隣に同じ森を見ている人がいる

じーっと見ながら座り込み

踵を返す

背中は遠くに行ってしまう

あるべき選択を選ばなかった

わたしは恐怖を押さえて

目を瞑ったり開けたりしながら

前に少しづつ進む

本当にこの道でいいのですかと

空に聞いてみたくなる

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【詩】海月

【詩】海月

ブルーが広がる世界

下へ行けば行くほど

ブルーは濃くなる

湧いてきたような透明の泡

わたしはそこで

手を広げ

右へ左へ

ただ身をゆだねる

海中で聞こえるのは

静寂の無

わたしは地の上で漂う

果てしない先に

探し物がある気がして

心が擦り切れるほど

探し求める

奪われる水分を

補給出来ぬまま

乾燥し干からびる

皆が行く方へ

答え探しをしに

小さな公園で

ダメ

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【詩】意識外の衝動

【詩】意識外の衝動

感覚は凪
肌で感じる空気は優しい

だと言うのに

脱兎のごとく
雷が地を襲うような
激しい金属音が
耳の奥を突き抜ける

爆発は止めることが出来ず
指を鳴らした後には
四方八方が粉々になる

遠いところで

なぜ
どうして
やめろ

脳を揺らすように
耳の中に雑音となって
入ってくる

振り上げた拳はすでに
下ろされていて
周りは煙だけが静かに
上がっている

目を閉じ頭の中のスイッチを入れ

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【詩のようなもの】本当の話

【詩のようなもの】本当の話

恐怖体験が含まれますのでそのような内容が
大丈夫な方はお読みくださいませ

夏のこの時期と言うことで

怪談話ではないけれど

ひとつ経験した話を

ずいぶん昔に住んでいた所での話です

場所は繁華街や山奥などではなく一般的な住宅地です

間取りも場所もよく条件はいい物件でした

しかし住み始めてすぐに違和感を感じるのです

住む前には気が付かなかったのですが

もしかしたらその違和感は意味があっ

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【詩】叶う

【詩】叶う

見えない

触れない

ただ思う

意味などないと

手にすることが出来ない

夢見心地なことと

母はこのごろ咳をして

立ち仕事よりも

椅子に座ることが多くなった

背中をさすって

飲み物をそっと出す

元気になってねと祈りながら

小さいことでからかわれ

いじめが始まる

学校にいきたくないなら

行かなくていい

娘の手を握り

それさえも糧にできますように

心が癒されますようにと

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【詩】行く道

【詩】行く道

嵐の前の静けさ

じわじわと迫ってくる

ぎざぎざの波

轟音を立てる嵐が

いま目の前にあり

足を前に出さずとも

近づいてくる

小さい島の小さい噂話

外から見下されてることも

知らせず

島がその島を保てる線が

崩れていく

本当はもうすでに崩れている

島の話は暗い話と

漠然とした不安だけが漂っている

外から望遠鏡で見ると

白黒の世界が煙を立てて

端から零れていくのが

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【詩のようなもの】とても

【詩のようなもの】とても

予期せぬ音に体が固まる

いつならいつ頃

それがわかっていたら

予期は出来ると言うもの

けたたましい警報音は

慌てふためく

とっさに壁を見て

本棚のそばを離れる

5秒間の激しい揺れの後

ふっと静けさが来る

いつかあると思いながら

それは隙間を突くように

突然起こる

準備は大事

わかっていても

それは明日でもいいと

先延ばしにする

このまま漫然としていてはいけない

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