【詩】行く道
嵐の前の静けさ
じわじわと迫ってくる
ぎざぎざの波
轟音を立てる嵐が
いま目の前にあり
足を前に出さずとも
近づいてくる
小さい島の小さい噂話
外から見下されてることも
知らせず
島がその島を保てる線が
崩れていく
本当はもうすでに崩れている
島の話は暗い話と
漠然とした不安だけが漂っている
外から望遠鏡で見ると
白黒の世界が煙を立てて
端から零れていくのが
見える
今まで
素晴らしいと奉っていた
島の外の人々は
嘲りながら可哀そうにと
薄ら笑いをする
落ちていく島を下から上から見て
周りは助けることもなく黙っている
何の手立てもなく
この白黒の世界に導いた者たち
犠牲になる者とそうでない者を
注意深く選別して
多くの犠牲者には番号を付ける
番号なんて関係のない世界で
わたしたちは生きていく
金が舞う幸せじゃなく
地に足が付いた幸せを
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