【散文詩】めりのには穴がなかった

〈めりの〉には穴が無かった。

いわんや突起も無かった。去勢した羊のように害のない人間だった。

〈めりの〉は閉じた世界を愛する。過不足なく完結した円い世界[はこにわ]を。

日が昇って沈み月が昇って沈み、季節が巡りゆくそれさえ〈めりの〉には何等の意味をもたらさなかった。

もしも「時間」が、等しく万物を支配下に置いたつもりでいるなら、

〈めりの〉の場合はどうだろう――彼の玉座は、多少の揺らぎを

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『氷葬』

氷河は東へ八時間走ったところにある

リンネは十五歳の若さで逝った

家族に看取られて

はや四年

父と二人の兄は

火曜日と金曜日に家族はリンネに会いに行く

あの日のままの姿を保って

氷河の隙間で眠る彼女に

四年かかさず

会いに行く

車を交替で走らせて

亡骸に

会いに行く

母はいっぽう

家で待つ

留守番もさることながら

収入を得なければならない

男連中が

リンネを口実

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「はずれ」

ある日 ぱたりと はずれ

はしっこではなくて
あたり と はずれ、の はずれ

あっ、とおもった瞬間には
不安のような
作業のような
川に流れている

とっくにのみこんだ あたり が
せりあがって。

 
 はずれ

するりと 細いからだして 佇んでた

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嬉しい!狂喜を誘発するのが上手だ!
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あとすこし

2020.03.09   09:15

あとすこし。

あとすこしなんだ。

完全に諦めるまで

諦めきれるまで

あとすこしなんだ。

ありがとうございます(*ノ・∀︎・)ノ
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受粉

花を愛でる。花を愛でるのは、自分を愛でることと同義だと思いたい。生かすことを最優先にして、体温と体温を交代。ひらいた窓を閉めると、濾過された感情と生活が部屋の四隅を陣取って、囲んでくる。風通しは二方向から。風は水でもあるので、私はそれを水流と呼びたい。広範囲に渡る嘘を、水流に立ち竦む柱の、ひびの中に注ぎ込む。花瓶の中の水は、少ないくらいがちょうどいいと、真空になるくらい狭いのがちょうどいいと、私は

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自作詩「落ち着け、わたし」

今年はいろんなことが起こりすぎたから
「喜怒哀楽」のどれを取っても間違いじゃない
喜ぶ人は、自分が生きてることに喜んでいい
怒る人も、手に負えないストレスがあるんだね
笑ってる人は、無理して空元気でいようとして
いるのかもしれない

泣いている人はどうして泣いてるんだろう?
僕には何をできる?と考えても、
全員に正解だなんていうことは選べない。
「励ますのも元気付けるためだった」?
あんなに疲れて

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わーい🤗
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なんのお構いもできませんが

べつに嫌いになったとかそういうわけじゃなくて、お客さんが来てもお構いできないのがしんどくなっただけ。

ほとんどが「自分がおもてなしをするから」と言って始まって繋がった関係だった。だから、もうおもてなしをする元気がないのに繋がり続けるのがしんどくなった。

それだったらBARで会うだけでいいじゃない。来たいときに来て、タイミングが合えば顔を合わせて挨拶をして、それだけでいいじゃない。

別に嫌いに

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この記事スキってほんとセンス良すぎて目眩がする…
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ひとこと

たったひとことで

あなたを大好きになったり

疲れてしまったり

言葉は愛を伝えるかと思えば

人を殺すナイフにもなる

たったひとこと

たったひとこと

気にすることはない

大丈夫 大丈夫

ナイフをぐっと抜いて

止血をする

大丈夫 大丈夫

気づかなかったことにしよう

蓋をしよう

たったひとこと

世界

いつもと違うこと

気付かないこと

いつもと同じこと

気付いてしまうこと

ただ真っ直ぐな興味で

君以外の誰しもが

僕にとっては無意味に思えるんだ

だからさ

何もないこの世界で

一緒に生きてくれないか

こんな拙い文章を見てくださってありがとうございます
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「ジャンプ」

おっ そうか

歩かねば 転べないのだ

とどまらにゃ 変化さえ味わえないのだ

いっそう ジャンプしてやろう

おおいに 笑おう

おおぜいのわたしを むかえよう

きれいでなくても

悲しいことを 悲しめるよう

おもいきり

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