岡田 庄生 | ブランド戦略コンサルタント

広告会社で部長職|マーケティングとブランド戦略が専門|武蔵野大学 客員教授|法政大学 …

岡田 庄生 | ブランド戦略コンサルタント

広告会社で部長職|マーケティングとブランド戦略が専門|武蔵野大学 客員教授|法政大学 客員研究員|仕事に役立つnote執筆✍️|経営学博士|著書に「プロが教える アイデア練習帳 」(日経文庫)など|趣味はテニスとキャンプ

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記事一覧

ストレスフリーな仕事術 〜受信トレイを空にして、未完了の引力を断ち切る〜

手付かずの仕事には、負の引力があります。 1つ1つは小さいことでも、重なると無意識的なストレスに変わります。 では、どうすれば解決するのか。 今日は、私が実践して…

メタバースと消費者行動:世界のマーケティング研究者はどう見ているのか

2030年に世界で200兆円市場にもなると言われている「メタバース」。今回は、世界のマーケティング研究者がメタバースに関して何に注目しているのか、分かりやすく紹介しま…

社会人になる前に知っておきたい、『受け取る人』から『与える人』への転換

先日、ある先生にお招き頂いて、広告論のゼミの卒業パーティーにゲストとして参加させていただき、卒業生に向けて短いスピーチさせて頂きました。 私が非常勤講師として出…

NPSの高さがブランドの未来に与える影響とは?

NPSの高さはブランドの未来の成長にどれくらい影響があるのでしょうか? そんな疑問に答えてくれる、興味深い研究を紹介します。 最新の研究から、NPSが高いユーザーは、…

イノベーションの刷り込み:上場後もイノベーションを継続するための4つの要素

より大きなインパクトを生み出すために上場したにもかかわらず、上場がきっかけで不振に陥ってしまうスタートアップ企業は少なくありません。 今回は、上場後のイノベーシ…

月2本のnoteを3年間続けたら、情報アンテナの感度が高まった

この記事では、私のnoteのネタ収集方法を紹介します。 特殊な情報源があるわけではなく、日々の情報に対する感度をいかに高めるかが重要だ、というのが結論です。 私なり…

客観的なデータを使って、自分の中に「普通の人」感覚を持とう

ヒット商品を生み出す人ほど、自分の中に「普通の人」の感覚を維持しようとしていると思います。 ある有名なコピーライターが、朝早く会社にきて、清掃員の方にお願いして…

会議で「発言が出てこないな」と思ったら見直したい、2つの準備

「自由に発言してください」と言えば言うほど「シーン」としてしまう。そんな会議に参加した経験はありませんか? 実は、みんなが自由に発言できる会議を作るためには、2…

なぜ、コンビニで売っているものは答えられるのに、「売っていないもの」は答えにくいのか

人には、簡単に答えられる質問と、答えにくい質問があります。 就活や仕事で「答えにくい質問」に出会った時は、真正面からぶつかるだけでなく、自分なりに質問を再定義す…

【全文公開】 聞き手に「話をもっと聴きたい」と思わせる、1分間スピーチの作り方

私が共同代表を務める産学連携「ユーザー・イノベーション・ラボ」が、2年連続で日本マーケティング学会のベストポスター賞を受賞しました。 受賞できた秘訣の一つに、約2…

おもいがけないアイデアは、会議前後の雑談から生まれる

リモートワークは便利で、コロナ禍が落ち着いた後も残って欲しい習慣です。 一方で、残念なのは、アイデアの源だった「雑談」が減ってしまったことです。 最近、対面での…

脳内の会話シミュレーションで、効率よく企画書が作成できる

私が企画書やプレゼンの準備として行っている、ある「習慣」があります。 それは、企画書を作る前に、頭の中でプレゼン相手と会話のシミュレーションを行うことです。 脳…

大企業の社長スピーチを考える初コンサル案件は、「怖さ」と「喜び」の両方を教えてくれた

新卒で広告会社に入社した私は、7年目に大きな異動を経験します。 異動先は、できたばかりのコンサルティング部門。 初めて担当した案件で、「もしかしたらコンサルタン…

広告の企画書は、「好き」と「知られていない」のギャップの設定が大事

広告論の授業で100本以上の企画書を採点する中で、優秀な企画書の共通点が見えてきました。 それは、「この商品にはこんな良いところがあるのに、伝わっていないのはもっ…

他人のアイデアを悔しがる経験を持つ人は、企画者として強くなれる

アイデア会議に参加していて、他人のアイデアに「悔しい!」と感じたことはあるでしょうか。360度考えたはずなのに、まだ見落としていた視点があったのか・・。そう思える…

急に、誰かに教えなければならなくなった時の3つの対処法

もし上司から、「今度、○○についてレクチャーして」と言われたらどうしますか? 急に、誰かに何かを教えなければならなくなった場合でも、次の3つをおさえればなんとか…

ストレスフリーな仕事術 〜受信トレイを空にして、未完了の引力を断ち切る〜

ストレスフリーな仕事術 〜受信トレイを空にして、未完了の引力を断ち切る〜

手付かずの仕事には、負の引力があります。

1つ1つは小さいことでも、重なると無意識的なストレスに変わります。

では、どうすれば解決するのか。

今日は、私が実践している、メールの受信トレイを常に空にし続ける方法を紹介します。

来た仕事をどんどん完了させて、身軽な自分を手に入れるための習慣です。

書籍「降伏論」で印象に残った言葉お世話になっている編集者の方から、新しい本とお手紙を頂きました。

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メタバースと消費者行動:世界のマーケティング研究者はどう見ているのか

メタバースと消費者行動:世界のマーケティング研究者はどう見ているのか

2030年に世界で200兆円市場にもなると言われている「メタバース」。今回は、世界のマーケティング研究者がメタバースに関して何に注目しているのか、分かりやすく紹介します。

メタバース上のマーケティング理論はこれまでのものとは根本的に異なる点も多く、様々な課題もあると指摘されています。今後、新しいデバイスなどが登場し、急激な市場拡大も予想されているため、早めに理解して対応していくことが重要です。

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社会人になる前に知っておきたい、『受け取る人』から『与える人』への転換

社会人になる前に知っておきたい、『受け取る人』から『与える人』への転換

先日、ある先生にお招き頂いて、広告論のゼミの卒業パーティーにゲストとして参加させていただき、卒業生に向けて短いスピーチさせて頂きました。

私が非常勤講師として出会った学生の皆さんにも届くといいな・・と思い、スピーチのフルバージョンを書きたいと思います。

広告論ゼミ卒業生の皆様へご卒業、おめでとうございます。

ご指名ということですので、少し先に社会に出た先輩として、一言お祝いの言葉を述べさせて

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NPSの高さがブランドの未来に与える影響とは?

NPSの高さがブランドの未来に与える影響とは?

NPSの高さはブランドの未来の成長にどれくらい影響があるのでしょうか? そんな疑問に答えてくれる、興味深い研究を紹介します。

最新の研究から、NPSが高いユーザーは、囲い込み施策がなくてもブランドを継続利用する可能性が高まることが分かりました。

また、NPSが高いのヘビーユーザーに対しては、囲い込みが逆効果になるという結果も出ています。

はじめに:NPSとは何か?今回取り上げるテーマは、多く

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イノベーションの刷り込み:上場後もイノベーションを継続するための4つの要素

イノベーションの刷り込み:上場後もイノベーションを継続するための4つの要素

より大きなインパクトを生み出すために上場したにもかかわらず、上場がきっかけで不振に陥ってしまうスタートアップ企業は少なくありません。

今回は、上場後のイノベーションスランプとその克服をテーマに取り上げた最新の論文を紹介します。

紹介するのは、マーケティング研究の分野でランキング1位の「Journal of Marketing」2023年3月号に掲載されている、「Innovation Impri

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月2本のnoteを3年間続けたら、情報アンテナの感度が高まった

月2本のnoteを3年間続けたら、情報アンテナの感度が高まった

この記事では、私のnoteのネタ収集方法を紹介します。

特殊な情報源があるわけではなく、日々の情報に対する感度をいかに高めるかが重要だ、というのが結論です。

私なりの情報インプットのルーティンや、そこから生まれたnoteの記事を使いながら、具体的に紹介できればと思います。

ネタが枯れた所がスタート地点2020年2月に日経COMEMOのKOLに就任させて頂いて以来、月2回欠かさずnoteを書き

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客観的なデータを使って、自分の中に「普通の人」感覚を持とう

客観的なデータを使って、自分の中に「普通の人」感覚を持とう

ヒット商品を生み出す人ほど、自分の中に「普通の人」の感覚を維持しようとしていると思います。

ある有名なコピーライターが、朝早く会社にきて、清掃員の方にお願いして、自分が書いたキャッチコピーの中で一番良いと思うものを選んでもらった、という話を聞いたことがあります。

また、別の大企業の社長さんは、新しい事業が、社長仲間の間で話題になっているうちはまだまだで、地元の飲み仲間が知っているかどうかを重視

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会議で「発言が出てこないな」と思ったら見直したい、2つの準備

会議で「発言が出てこないな」と思ったら見直したい、2つの準備

「自由に発言してください」と言えば言うほど「シーン」としてしまう。そんな会議に参加した経験はありませんか?

実は、みんなが自由に発言できる会議を作るためには、2つの事前準備があります。

それは、「丁寧な情報共有」と「答えやすい質問」です。

今日は、私がファシリテーターとして大事にしている、2つの「事前準備」について書いてみたいと思います。

「自由に」発言してもらうのは難しい先日、ある大学で

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なぜ、コンビニで売っているものは答えられるのに、「売っていないもの」は答えにくいのか

なぜ、コンビニで売っているものは答えられるのに、「売っていないもの」は答えにくいのか

人には、簡単に答えられる質問と、答えにくい質問があります。

就活や仕事で「答えにくい質問」に出会った時は、真正面からぶつかるだけでなく、自分なりに質問を再定義する力が必要です。

では、どうすれば答えにくい質問を、答えやすい質問に再定義できるのか。

今日は、就活や仕事で成果を出すための「課題の再定義」について書いてみたいと思います。

大きな質問を、答えやすい質問に変える先日、会社の後輩が実施

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【全文公開】 聞き手に「話をもっと聴きたい」と思わせる、1分間スピーチの作り方

【全文公開】 聞き手に「話をもっと聴きたい」と思わせる、1分間スピーチの作り方

私が共同代表を務める産学連携「ユーザー・イノベーション・ラボ」が、2年連続で日本マーケティング学会のベストポスター賞を受賞しました。

受賞できた秘訣の一つに、約250名の参加者の前で行った「1分間プレゼン」があります。

1分間で、いかに「話をもっと聴きたい」と思ってもらえるか、そう考えてプレゼン内容を練り上げました。

今回は、1分間スピーチの原稿を全公開するとともに、相手に「もっと聴きたい」

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おもいがけないアイデアは、会議前後の雑談から生まれる

おもいがけないアイデアは、会議前後の雑談から生まれる

リモートワークは便利で、コロナ禍が落ち着いた後も残って欲しい習慣です。

一方で、残念なのは、アイデアの源だった「雑談」が減ってしまったことです。

最近、対面での会議も増えてきましたが、いまだに多いオンライン会議は「雑談」の時間を持つのが難しいです。

そこで、今回は、私が実践している、雑談の時間を確保する方法について書いてみたいと思います。

「歯磨きする?」から始まる雑談下記の記事によると、

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脳内の会話シミュレーションで、効率よく企画書が作成できる

脳内の会話シミュレーションで、効率よく企画書が作成できる

私が企画書やプレゼンの準備として行っている、ある「習慣」があります。

それは、企画書を作る前に、頭の中でプレゼン相手と会話のシミュレーションを行うことです。

脳内のプレゼン相手はとても饒舌で、容赦なくツッコミをいれてきます。

それに対応しながら企画書の流れを作ること、ストーリー性のある企画書が効率よく完成します。

今日は、そんな私の企画書作成の「習慣」について書いてみたいと思います。

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大企業の社長スピーチを考える初コンサル案件は、「怖さ」と「喜び」の両方を教えてくれた

大企業の社長スピーチを考える初コンサル案件は、「怖さ」と「喜び」の両方を教えてくれた

新卒で広告会社に入社した私は、7年目に大きな異動を経験します。

異動先は、できたばかりのコンサルティング部門。

初めて担当した案件で、「もしかしたらコンサルタントとしてやっていけるかもしれない」という、小さな成功体験を味わいます。

その後十数年続くコンサル人生の起点となった「あの会議」について、今日は書いてみたいと思います。

仕事の重大さに気づいた日自分の仕事は、結構ヤバい。

そう感じた

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広告の企画書は、「好き」と「知られていない」のギャップの設定が大事

広告の企画書は、「好き」と「知られていない」のギャップの設定が大事

広告論の授業で100本以上の企画書を採点する中で、優秀な企画書の共通点が見えてきました。

それは、「この商品にはこんな良いところがあるのに、伝わっていないのはもったいない!」というギャップの提示があることです。

今日は、広告コミュニケーションの企画を考える上で大事な、「魅力と現実のギャップ」の作り方について書きたいと思います。

また、学生は好きな題材を選べますが、社会人は選べません。どうした

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他人のアイデアを悔しがる経験を持つ人は、企画者として強くなれる

他人のアイデアを悔しがる経験を持つ人は、企画者として強くなれる

アイデア会議に参加していて、他人のアイデアに「悔しい!」と感じたことはあるでしょうか。360度考えたはずなのに、まだ見落としていた視点があったのか・・。そう思える瞬間を何度持つかが、企画者としての強さに繋がります。

最近、ある学生の一言がきっかけで、改めて事前準備の大切さに気づくことがありました。今回は、その時のエピソードについて書いてみたいと思います。

学生が「悔しい」と言った理由私が非常勤

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急に、誰かに教えなければならなくなった時の3つの対処法

急に、誰かに教えなければならなくなった時の3つの対処法

もし上司から、「今度、○○についてレクチャーして」と言われたらどうしますか?

急に、誰かに何かを教えなければならなくなった場合でも、次の3つをおさえればなんとかなります。

それは、①本の力に頼る ②身近な題材を選ぶ ③相手に話してもらう、の3つです。

この3つの重要性を感じたのは、先日、私自身が、小学生向けに「お金の授業」をしなければならなくなったからです。

今日は、金融の専門家でもない私

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