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頭を柔らかくするアイデア発想法

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クリエイティブな発想に役に立つ記事をまとめています。
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記事一覧

月2本のnoteを3年間続けたら、情報アンテナの感度が高まった

この記事では、私のnoteのネタ収集方法を紹介します。 特殊な情報源があるわけではなく、日々の情報に対する感度をいかに高めるかが重要だ、というのが結論です。 私なりの情報インプットのルーティンや、そこから生まれたnoteの記事を使いながら、具体的に紹介できればと思います。 ネタが枯れた所がスタート地点2020年2月に日経COMEMOのKOLに就任させて頂いて以来、月2回欠かさずnoteを書き続け、この記事で70本目になります。 よく、「どうやってネタを作っているの?」

客観的なデータを使って、自分の中に「普通の人」感覚を持とう

ヒット商品を生み出す人ほど、自分の中に「普通の人」の感覚を維持しようとしていると思います。 ある有名なコピーライターが、朝早く会社にきて、清掃員の方にお願いして、自分が書いたキャッチコピーの中で一番良いと思うものを選んでもらった、という話を聞いたことがあります。 また、別の大企業の社長さんは、新しい事業が、社長仲間の間で話題になっているうちはまだまだで、地元の飲み仲間が知っているかどうかを重視しているそうです。 このように、ベテランになってもヒットを生み出せる人は、自分

なぜ、コンビニで売っているものは答えられるのに、「売っていないもの」は答えにくいのか

人には、簡単に答えられる質問と、答えにくい質問があります。 就活や仕事で「答えにくい質問」に出会った時は、真正面からぶつかるだけでなく、自分なりに質問を再定義する力が必要です。 では、どうすれば答えにくい質問を、答えやすい質問に再定義できるのか。 今日は、就活や仕事で成果を出すための「課題の再定義」について書いてみたいと思います。 大きな質問を、答えやすい質問に変える先日、会社の後輩が実施したある研修にサポート役で参加したのですが、その中でこんな練習問題がありました。

他人のアイデアを悔しがる経験を持つ人は、企画者として強くなれる

アイデア会議に参加していて、他人のアイデアに「悔しい!」と感じたことはあるでしょうか。360度考えたはずなのに、まだ見落としていた視点があったのか・・。そう思える瞬間を何度持つかが、企画者としての強さに繋がります。 最近、ある学生の一言がきっかけで、改めて事前準備の大切さに気づくことがありました。今回は、その時のエピソードについて書いてみたいと思います。 学生が「悔しい」と言った理由私が非常勤講師を務めるある大学で、期末レポートの発表がありました。 学生たちには、「ガム

自分の視点を強制的に変える「カラーバス」トレーニング

人は、きっかけさえあれば、視点を変えることができる、私はそう思います。 それを体験してもらうために、私が仕事や研修などでよく使うのが「カラーバス」というトレーニング方法です。 このトレーニングを行った後に街を歩くと、今までと景色が変わって見えるという不思議な体験をすることができます。 今日は、自分の視点を強制的に変える「カラーバス」トレーニングについて書いてみたいと思います。 発想力は鍛えられる時代の変化がどんどん速くなっています。 今後、変化に対応するために必須とな

発想が広がらない時に役立つ、アイデアの「綿毛構造」

新しいアイデアが思いつかない・・そんなことありますよね。私も入社したばかりの日々は、常にその悩みを抱えていました。 その後、数々の現場を経験したことで、発想のコツが多少は身についたような気がします。また、学生や若手社会人を対象に、アイデア発想法についてお話しする機会も増えてきました。 そのような場では、参加者の多くは「埋めればアイデアが生まれるフレームワーク」のようなものを期待します。もちろん、発想のフレームワークはたくさんあるし、知っているとアイデアの数は広がります。

データを眺めているだけでは分からない、その商品を買った本当の理由

マーケティングやブランディングの仕事をしていると、普段の買い物もつい仕事目線で分析してしまうクセのようなものがあります。 先日、10年ぶりにレンタルビデオ屋さんに行ったのですが、「あ、これがジョブ理論か!」と勝手に分析していたことがありました。 そこで今回は、ジョブ理論を参考にしながら、日常生活で簡単にできる発想トレーニングについて書いてみたいと思います。 レンタルビデオ店に求めているもの まず、自分自身の買い物体験について書きたいと思います。 最近、近所にある全国チ

足りない点ばかりに目がいってしまう人に読んで欲しいnote

今年も終わりに近づき、そろそろ来年の計画を考える季節ではないでしょうか。私のところにも、来年度のブランド戦略を考えたい・・という相談が増えてきました。 さて、みなさんは、来期の戦略を考える時、どこから考え始めるでしょうか。今期の課題でしょうか。それとも、未来予測でしょうか。 私は、このような節目のタイミングでは、商品やサービスの「良い点」について改めて考える時間を持つことをおすすめします。 実は、良い点を探すのは、広告の仕事の基本です。 商品の欠点や課題を100個なら

発想のヒントは、日常で感じる「違和感」の中にある

上司や先輩から、「なんかいいアイデアない?」と聞かれて困ったこと、ありませんか? 私は、入社したばかりの頃によく会議で先輩から言われて、なかなか答えられずに悔しい思いをしていました。 そんな時に、ある先輩から、発想力を鍛えるためには2つの方法があると教わりました。 1つ目は、ヒット商品を実際に体験して、分析することです。 流行っているものには、多くの人の心を捉える理由があります。自腹で体験して、その理由を分析することが発想力につながることを教わりました。 この話は以

モノ視点から顧客視点へ。発想を変えるための簡単なクイズ

突然ですが、クイズです。 ある登山道に、トイレがありました。 非常に汚く、登山客からクレームがたくさん来ていました。そこで、山の管理会社は、重い腰を上げてトイレを改修することにしました。 どうせ変えるならとことん最新式にしようと大奮発。温水洗浄便座機能はもちろん、自動開閉、抗菌仕様で、紙も完備。ぬくもり感じるヒノキ造りの、ピカピカなトイレができました。 ただし、1つだけ問題があります。それは、新しいトイレが山頂へ続く道から少し外れた場所にあること。 そこで、看板をた

ネーミングに悩んだら、顧客の「使う瞬間」にヒントを探そう

コロナ禍のイエナカ需要の高まりもあり、農業の産直サイトが盛り上がっています。 我が家でも先日、母親と昼ごはんを食べていた時に、食後にシャインマスカットが出てきました。 「○○って直販サイトがあるでしょ。そこで初めて買ってみたの」 仕事柄、60代女性のネットでの購買行動に興味があったので、さりげなくどうやって購買に至ったのか、その理由を聞いてみました。 相手が「使う」ことを考え、ネーミングをつける 母親は、広島の山の上で育ったそのシャインマスカットが、寒暖差を利用して

ヒット商品を分析する一番簡単な方法は、似ているものと比較すること

先週、日経MJの2021年上半期ヒット商品番付が発表されましたね。 もう半年たったのか・・と、時の早さに驚くばかりです。 ところで、私が入社したばかりの時、先輩から「ヒット商品のものはなるべく自腹で体験して、なぜヒットしたのかを分析するといいよ」と言われました。 しかし、新人の私は、体験はできるけど、分析方法については全然わかりませんでした。「すごい」とか、「おもしろい」とか、そんな感想ばかり。 そこで今日は、当時の私に教えてあげたい、ヒット商品を分析する一番簡単な方

広告会社の発想法を小学生が実践したら、つまらない落ち葉掃除が大人気になった

講演会や研究講師のお声がけ頂くことがあります。主なテーマは、アイデア発想法や会議ファシリテーションです。 ところで、講師としての最大の喜びは、なんだと思いますか? それは、アンケート結果でも、謝礼でもありません。 一番嬉しいのは、「学んだことを実践してみたら、成果が出ました!」の一言です。 普段は、その成果まで知ることはなかなかないのですが、今回、小学校からとても素敵な実践報告が届きました。 先日、小中学校の先生方の集まりから、研修講師にお招き頂きました。 その研

今年のヒット商品、いくつ体験しましたか?

この前の週末に、「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」を映画館で見てきました。 映画業界のみならず、日本の経済にも刺激を与えていると言われる大ヒット作だけあって、館内は子ども連れの家族でほぼ満席。 そういう私自身も子どもに付き合って行ったのですが、せっかく見るのだからと、映画の前日にこれまでのアニメを一気見して、万全の態勢で臨みました。 典型的な「にわかファン」ですが、予習の効果もあってかとても楽しめました。 思えば、マーケティングやブランディングの仕事に関わっている端くれ