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今年のヒット商品、いくつ体験しましたか?

この前の週末に、「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」を映画館で見てきました。

映画業界のみならず、日本の経済にも刺激を与えていると言われる大ヒット作だけあって、館内は子ども連れの家族でほぼ満席。

そういう私自身も子どもに付き合って行ったのですが、せっかく見るのだからと、映画の前日にこれまでのアニメを一気見して、万全の態勢で臨みました。

典型的な「にわかファン」ですが、予習の効果もあってかとても楽しめました。

思えば、マーケティングやブランディングの仕事に関わっている端くれとして、「ヒットしているものはとりあえず触れておくこと」は、新入社員のころからずっと大事にしていることの一つです。

おそらく多くの人が同じ気持ちだと思いますが、私も含めて、仕事が忙しいとついついサボりがち。

そんな人にとって良いきっかけが、ちょうど今頃発表される「今年のヒット商品」関連の記事です。

今年のヒット商品、いくつ体験しましたか?

先日、2020年のヒット商品番付が日経トレンディから発表されました。

「鬼滅の刃」が1位にランクインしています。

こういう情報はなるべく鮮度が高いうちに、とりあず自腹で体験してみる。自分なりに感じたことを言葉にしてみる。それを、雑談などで話して反応を得る。

そうやって、世の中の「風」を掴んでおくことが、すぐには役に立たないかもしれませんが、必ず仕事に役立つ日がくる気がします。

また、自分の趣味や仕事とは遠いものほど、体験してみると意外な気づきや新鮮な驚きを得ることができます。

例えば、私が今年体験した「あつまれどうぶつの森」(普段ゲームは全くしない)や「Nizi Project」(普段K-popは全く聞かない)は、ヒットしなければ体験しなかったと思いますが、意外とハマってしまいました。子どもとの共通の話題も増えて、体験してみてよかったです。

一方で、試しに体験してみたものの面白さがわからずやめてしまったものもあります。例えば、オンラインサロン(有名なサロンに参加してみたが、数ヶ月で退会)やサウナ(もともと暑いところが苦手)などは、やってみたものの続かなかったです。

とはいえ、自分がハマるかどうかは別にして、ヒット商品に一通り触れておくことで、自分の感覚を世の中となるべく合わせておくことができるように感じています。

初めて会う経営者に必ず伝えていること

ヒット商品以外にも、私が体験を大事にしていることがあります。

それは、初めて企業の経営者とお会いする時。

お会いする前に、必ず商品やサービスを自腹で体験して、素直な感想を伝えるようにしています。

例えば、以前ある大手パチンコチェーン店の経営者とお会いする機会がありました。

それまでパチンコ経験ゼロだったのですが、とにかく一度やってみようと、ドキドキしながら打ち始めました。

しかも、当たるまでやらないとパチンコの楽しさはわからないだろうと思い、それなりのお金を用意して、当たるまでやり続ける覚悟で店に入りました。

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ところが、ビギナーズラックというのでしょうか、なんと30分もしないうちに、小さな当たりが来てしましました。

心臓はさらにバクバク、球がどんどん溜まっていくのについ興奮してしまいました。

これが、パチンコの楽しさか!と感じる瞬間でした。

結局、投じたお金よりも高い景品を貰うことができましたし、何よりその後の経営者の方との話が盛り上がりました。

このように、時に初めてお会いする経営者の方には、その企業の商品やサービスを体験して、私なりの言葉で伝えることを大事にしています。

また、伝え方にも注意をしていて、まず、その商品やサービスの魅力だと思ったところを3つ伝えて、その上で、あえて気になるところや、もっと良くなると感じたところを1つ伝えるようにしています。

初めて会う時こそ、一般生活者の代表として、商品やサービスの魅力や課題を伝えたい。

世の中の「風」を、少しでも経営の現場に届けたいと思っています。

ヒット商品には、多くの人の心を捉える理由がある

経営者にとっても、ヒット商品の裏側にある「ヒットする理由」を掴んでおくことは重要なことではないでしょうか。

数年前に、ポケモンGOが流行っているにも関わらず、経営者が集まるイベントでほとんどが未体験者だった、これでは日本企業のデジタル化は進まないだろう、そんな記事を見かけました。

その真偽のほどはさておき、流行っているものには人の心を動かすヒントが詰まっていると思います。

同じくポケモンGOの話ですが、先日、ある学会の講演会で、元プロアスリートの方が「ウォーキングの健康効果は何十年も昔から知られていたが、ポケモンGOは一気にウォーキング行為の普及を促進させた。『正しい』情報よりも『面白い』情報の方が人の行動を変えやすい」という話をしていました。

これも面白い話だなと思いましたが、ポケモンGOを自分で体験していないと、なぜゲームでそんなに人が歩くようになるのか直感的に理解できないかもしれません。

誰かとの会話の共感度を高める上でも、同じ商品やサービスを体験しておくことは大事だなと感じました。

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ヒット商品の分析記事を読むと「流通の支配力が高かった」「広告戦略がうまかった」など企業目線の文言が並ぶことがすくなくありませんし、それも一因かもしれません。

しかし、本質的には、その商品をなぜ生活者が『面白い!』とか『もっとやりたい!』と感じたのか、生活者の目線で考えることが大事です。

いや、考えなくてもいいのかもしれません。記事を読んで終わらせずに、実際に体験して感じることが大事です。

ヒット商品が誕生した裏側を想像してみる

それにしても「マス市場は消えた」と言われる今日において、これだけ多くの人が話題にするヒット商品が生まれるのはすごいことです。

ヒット商品番付に登場するほどの商品やコンテンツには、大勢の人の心を動かす本質的で強い価値があるはずです。

もちろんその裏には、人の心を突き動かすアイデアを生み出した人や、ヒットを信じて勝負をかけた仕掛人がいるはずです。

そのような方々に敬意の念を感じながら、ヒット商品番付の商品やサービスを素直に楽しんでみたいと思います。

※日々の体験をTwitterでも投稿しています


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