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イノベーションのヒント

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長らく産業やベンチャー企業の変遷を見てきた経験をもとに、イノベーション創出に悩む方々のヒントになればと書いたものを纏めています。
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記事一覧

「鰯と鯨」「戦略の行方」と「上から目線」

「鰯と鯨」「戦略の行方」と「上から目線」

昔、ベンチャー企業を鰯、大手企業を鯨と例えた人がいて。そして「この鯨」は「やっぱりこう来るか」的なことを最近のMS(マイクロソフト)を見ていて改めて思った今日、過去のnoteやらその時の反応やらを思い出し。。

ZOOM、Whereby、Teams、Webex、Meet、LINE、Echo等々、公私とも昨年は随分使い、Skypeメインだった時代とは隔世の感あり。

Teamsの変化を見てMSの戦略

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DX(デジタルトランスフォーメーション)はなぜ難しいのか?

DX(デジタルトランスフォーメーション)はなぜ難しいのか?

DX(デジタルトランスフォーメーション)への初めの一歩が踏み出せない理由として5つあると考えています。

以下は筆者のホームページ、コラムからの引用ですが、現場の方の負担軽減、ITサービスのベンダー側とユーザー側、双方のギャップ解消等に少しでも役立てて頂ければと思い、こちらにも掲載させて頂きました。

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自分を経営するということ~潜在能力と自分ごと化~

自分を経営するということ~潜在能力と自分ごと化~

VUCAと言われ、変動の幅が大きく不確実で複雑、曖昧な時代と言われている。AIと共存する時代に人間がもつ潜在能力はなぜもっと顕在化されないのか?そんな問題意識からnoteに綴ることをしている。

人は誰しも豊富な潜在能力を持っていて、その能力は表に出ようと顕在化されるのを待っている。しかし、それは自分と他者によって表出、顕在化することを妨げられてしまうことが多い。

obanoteは人の潜在能力(

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推薦図書:「逝きし世の面影」

10年以上も前に出版されたもので、著者は渡辺京二さん。

幕末、明治初期に日本を訪れた外国人の目を通して、当時の日本の人々、生活が書かれています。

内容を読むと、今の日本とはかけ離れ過ぎている感じもあり、もはや別世界と感じる人も多いかもしれません。

ただ、昭和の時代にはこういう雰囲気がまだ残っていた気がするんです。
地方の田舎で育ったからかもしれませんが。

住まいは簡素だけれど、草花が飾られ

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日経記事「平成の敗北」に異議あり~令和に向けた平成の丁寧な検証求む!

平成を振り返る報道が続いているのに、一向に腹落ちするものがない。20190422付の日経新聞「核心」の欄に「平成の敗北 なぜ起きた」という論説があったが「核心」に至った感じはしない。残りわずかの平成の間にメディアに検証を望むこと・・・。

掲題の記事では、日本のGDPが1989年の世界4位から2018年に26位に落ちたこと、株式時価総額ランキング(世界)で1989年には上位20社のうち14社が日本

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「今からですか?」当事者の嘆き

「今からですか?」これが正直な感想。5年前、少なくとも3年前くらいにはある程度終わっておいて欲しかった感じ。行政、金融、医療、福祉、その他インフラ等の手続き諸々。書類の多さ、説明の分かりにくさ、組織内外の連携のなさ。

「もう無理ぃ!!!」
周囲の身近な高齢者とその家族を代弁するとこんな感じ(代理人)。

少子超高齢社会、多死社会の到来は前からわかっていたこと。

技術がなかったわけじゃない。人々

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常識は世につれ、世は常識につれ。。。

歌は世につれ、世は歌につれ、というが、常識も同じではないか。昔は男性も履いた「ハイヒール」。当時のパリの汚物や泥除けも兼ねていたとか。

芸術の都と思っていたパリが汚物の街だと知ったのは大学の文化史「トイレの歴史」、面白過ぎる授業だった。そして後にパリに行き、やはり犬の○○〇にげんなりした。芸術の街は〇〇〇の街だった。

ところで、環境省が熱中症対策で言い出した「日傘」も「ハイヒール」と同じではな

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VUCAのカオスから脱出するチカラ

VUCAの時代と言われます。そこから脱出するときに必要なチカラはラフティング・ボートの転覆から脱出したときのものに似ているかもしれない。

VUCA(ブーカ)はVolatility、Uncertainty、Complexity、Ambiguityの頭文字から取られた言葉ですが、ざっくりいうと「変化の振れ幅が大きくて、不確実・複雑・曖昧で分かりにくい世界」、「カオス」ともいえると思います。

水難事

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思考の「起点」はどこにあるか?

今朝の日経「経済教室:GAFAと日本企業(上)」で早大・根来先生も使っておられた「も」という助詞。ここに見られる思考の起点の問題。過去起点から未来起点へ。VUCAの時代の学界の限界と自分で思考するチカラを考えます。

お恥ずかしいですが、昨秋書いた自身のコラムをご提示します。宣伝みたいでごめんなさい。読み比べると起点の違いがわかって頂きやすいかと。

「アマゾンは本の小売からプラットフォームサービ

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デジタル時代だからこそ、紙の新聞♪

デジタル疲れ、ネットの溢れる情報に疲れた方にこそ、新聞マニアのひとりとしてお伝えしたい紙の新聞の良さ♪ 実はとても面白い紙の新聞♪ Twitterやネットニュースにはない良さ、今一度感じてみませんか?

「老後、動けなくなって病院のベッドで何もできなくなっても、目が見えて新聞さえあれば充分楽しめる!」と思うくらいの新聞好きです。私にとっては新聞はひとつの娯楽。電子版よりも紙の新聞LOVEです。

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変われない会社とロックと民謡

スタートアップはロック、地域の中小企業は民謡だと思う。どちらが良い悪いではない。個人的にはどちらも素敵だと思っている。大事なのはその要素。変われない会社はどちらを目指すのか?そこから始めてもよいのではないだろうか?これは変われない大手企業でも同じではないか?

服装だけでは会社は変わらない。わかったうえでそれでもそこから始めようとしている会社がある。
#COMEMO #NIKKEI

この隣の紙

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日本企業の「看板」とチーズはどこへ消えた?

実質はどうあれ、米国の主要企業は株主第一主義の「看板」を下ろした。翻って日本の主要企業の「看板」は何だったのだろうか?「看板」そしてチーズはどこへ消えた?
#COMEMO #NIKKEI

1997年から「企業は主に株主のために存在する」と明記し、株主第一主義を謳ってきた米国の経営者団体が顧客、従業員、取引先、地域社会に続く5番目に株主を置いたという。

1997年と言えば、日本の金融危機が思い

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翻弄されている日本企業に役立つヒントはここにある

GAFAだ、DXだ、SDGsだ、ESGだと海外の動きに翻弄されている日本企業に役立つヒントは海外や日本の大手企業ではないところにある。マザーハウス代表である山口絵理子さんもヒントをくれるそのひとりだと思う。

昨日のobanote「日本企業の『看板』とチーズはどこへ消えた?」では、米国経営者が下した「株主第一主義」という「看板」に対して、日本の経営者が掲げてきた「看板」はそもそも何だったのか?を問

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登る「山をつくる」ということ~can,must,will

石井裕・MITメディアラボ教授はMITに来て、「山に登る」のではなく「山をつくる」のが仕事なのだと気づいたと話している。共感する話である。起業、事業創造においてとても必要な考え方と言えるからだ。そこで「山をつくる」ということについて考えてみたい。
#COMEMO #NIKKEI

「山を登る」というのは既にある「お題」に応えるようなものだ。これに対し、自分が登る「山をつくる」というのは「お題」か

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