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子育て日記 ポコ・ア・ポコ

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仕事と子育てを両立しながら地域社会と積極的に関わる川島ゆかさんの奮闘記。子育て世代の暮らしを研究するアイ.創建が提供するコラムです。地域社会で活躍する女性の日常から、暮らしのヒン…
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#絵本

もっと子供に頼ろう(1)

もっと子供に頼ろう(1)

10年ほどの間、子育て応援事業としてプレ幼稚園「うさぎの学校」のボランティア先生をしています。
 
これは未就園児とその保護者対象講座。月に1回ですが、出席を取り、季節の歌やわらべうた、絵本や紙芝居などの読み語り、体操、そして季節にあった工作や集団遊びなどを、みんなで一緒に楽しみます。ここ最近はパパ参加もあり、嬉しい限り…
 

 
さて、子どもたちは大好きなおうちの方と一緒にいろんな遊びにチャレ

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この作品は誰のもの?

この作品は誰のもの?

皆様こんにちは。
 
わたしのFacebook上で、教育系のFbお友だちがたくさんシェアされていたこちらの画像。アートディレクター・カイシトモヤさんが発信されたものです。

こちらは、小学1年生の美術の教科書からの抜粋なんです。教科書にこのテキスト!とっても素晴らしい内容だなって感動しました。40年前の小学校1年生の図工の教科書って…私、読んでいたはず!(残念ながらまったく覚えていない)
でも、小

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あなたのまちに、図書館はありますか(その1)

あなたのまちに、図書館はありますか(その1)

突然ですが、貴方の街に、図書館はありますか?
「仕事帰りや休日にちょこちょこ行っています」
「接点ないなぁ…そう言えば、この近くの図書館ってどこにあるのかな?」
「図書館に行くようになったのは子どもが生まれてからだわ」
などなど、よく利用する派もいれば縁遠い派もいる。図書館との距離感は十人十色でしょう。
本来、図書館とは無料貸し本屋さんではなく、街づくり拠点の中核をなす施設。世界最古の図書館と言わ

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止揚しよう♪

止揚しよう♪

タイトルからいきなりの「おやじギャグ」で申し訳ございませんが、止揚(しよう)の解説をここで少々しようかな♪(もういいですか?失礼いたしました)
止揚とは、西洋哲学の分野のことばで、事物の発展時において、「白か黒」というような一つの要素以外は”破棄”ではなく、双方保存し、より高い次元に引き上げ一新し、全体の中にうまく組み込んでいくこと。
ドイツの哲学者ヘーゲルが打ち出した弁証法の中で提唱した概念au

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お弁当の日

お弁当の日

子どもたちがお世話になっている小学校(全校生徒50人前後の市立です)。6年生は1月になると「弁当の日」を実践するので、毎年実践日前に『弁当の日がやってきた‼』という本を、朝の読み聞かせボランティアの時に読ませていただいています。
ちなみに「弁当の日」とは、子どもが一から一人でお弁当を作ることにより多くのことを学べ、その「生きる力」が子どもたちの一生の宝物になるという、元香川県の小学校校長でいらっし

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子育てにおいて一番しんどいこと

子育てにおいて一番しんどいこと

皆様こんにちは。
 
先日、とあるイベントで、次女が大好きだった保育園のA子先生にばったり。A子先生は普段から穏やかな笑みをたたえとても優しく、いつも楽しそうに一緒に遊んでくれたり踊ってくれたり、日本の行事や美しさもたくさん教えてくださっていた、気品溢れる20代の先生。最近、子どもも大人も大好きだったA子先生が、産休育休に入られ、誰もが寂しさを隠しつつ、先生の幸せを願っていました。
 
久しぶりに

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目に青葉、時々たけのこ(1)

目に青葉、時々たけのこ(1)

皆様こんにちは。
 
季節は5月。「薫風」という響きが心地よい季節になりました。思わず「目には青葉 山ほととぎす 初鰹」と一句読みたくなるくらい、新緑がまぶしく、そよ風が吹くと若葉の香りまで届けられているかのような心もちになります。日本では、こういう感覚が昔からあるのでしょうね。
 
この季節ならではの「緑色」を表す和色名がたくさんあります。「萌木(もえぎ)色」「若草色」「若菜色」「若色」「若苗色

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目に青葉、時々たけのこ(2)

目に青葉、時々たけのこ(2)

(前回の続きとなります。)
 
皆様こんにちは。
 
この季節になると、この辺りの子どもたちは「たけのこ掘り」にそわそわ。だって家のすぐそばが竹林なのですから……

* たけのこを下茹でする長男。
 
おかげで、ここで育った子どもたちは、地面からほんの少しだけ顔を出したたけのこを見つける達人です。たけのこって本当に成長が早くて、掘らなかったらあっという間に竹になっちゃうのです。絵本『ふしぎなたけの

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「かこさとし」さんで、大きくなりました(1)

「かこさとし」さんで、大きくなりました(1)

皆様こんにちは。
 
先日、しんみりとさみしい気持ちになってしまうニュースが飛び込んできました。絵本作家で児童文化研究者である加古里子(かこ・さとし)さんが5月2日に天国に旅立たれたとのこと。92才でした。
 
90才を過ぎても、神奈川県藤沢市のアトリエで毎日制作活動に励まれていた加古さん。新聞各紙で大きく取り上げられ、書店や図書館でも哀悼コーナーが次々と設置されていたので、ご存知な方も多いかと思

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「かこさとし」さんで大きくなりました(2)

「かこさとし」さんで大きくなりました(2)

皆様こんにちは。
 
「だるまちゃん」シリーズは全部で11作。子どものとき大好きだった「だるまちゃんシリーズ」は、私が母になっても新作が次々と出され「え?だいこく(大黒)ちゃん?え?てんじん(天神)ちゃん?」とびっくりもしましたが、日本の伝統文化を大切にされてこられた加古里子さんの思いが詰まった作品ばかり。
 

今年の1月にもシリーズ新作3冊を同時刊行し、その中には東日本大震災や福島の原発事故に

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「かこさとし」さんで、大きくなりました(3)

「かこさとし」さんで、大きくなりました(3)

皆様こんにちは。
 
さて、『からすのパンやさん』は、偕成社から発行された「かこさとし おはなしのほん」の7作目。私は小学生の頃、このシリーズをほとんど読んだと思うのですが、8作品目の『にんじんばたけのパピプペポ』に出てくる建物のことは強烈に覚えています。
 

 
にんじん色のレンガで建てられたキノコ型の保育園、分厚い本型の図書館、グランドピアノ型の音楽ホール、そしてブタ頭型のマイホーム。耳が”

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座りたくなる椅子(2)

座りたくなる椅子(2)

皆様こんにちは。
 
突然ですが「いつかは座ってみたいイス」ってありますか?
 
あまり詳しくない私でもヤコブセンやイームズのデザイナーチェアはシンプルで美しいなって思いますし、近代建築の三大巨匠と呼ばれるル・コルビジェやフランク・ロイド・ライトが製作したチェアは、イスというよりも芸術作品のように思えます。
 
西洋の人たちは、たたみ文化のDNAを受け継ぐ日本人と「イス」に対する考え方が違うのでし

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何階建てがお好き?(1)いわいとしおさんのこと

何階建てがお好き?(1)いわいとしおさんのこと

皆様こんにちは。
 
突然ですが、みなさんは何階だてのおうちに住んでみたいですか?我が子は小さかった頃、「2階建てがいい!いや、私の部屋だけ3階にして」とよく言っていました。
 
“子どもあるある”かもしれませんが、我が家は平屋だったので、特に「何階だて(しかもこの”何”に入る数字が大きければ大きいほど嬉しい)」に憧れたのでしょね。そう言えば私もそうだったような気がします(が、年を重ねるごとに「や

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お月様に思いを寄せて(3) ―お月様と絵本①

お月様に思いを寄せて(3) ―お月様と絵本①

(前回からの続きです)
上の子どもたちがまだ未就園児だったころ。公民館主催講座として、月に1回、「親子読み聞かせの会」のボランティアをしていました。
9月のこの時期になると、お月様が出てくる絵本を読んだあと、みんなでお月見団子を作って食べていました。(当時は行政の子育て支援があまり進んでいませんでしたので、自分たちで「こんなこと、親子みんなでできたらいいな」を協働でしていました)。

※写真:おは

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