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【東京】出張のついでに戸越銀座へ。天然黒湯温泉につかり、江戸っ子だった父を思い出す。
私は京都に住んでいるが、たまに東京まで「出稼ぎ」に出かける。ライターの仕事で取材や営業をするためである。猫がいるので、いつも日帰りだが、この日は戸越銀座の銭湯に寄って帰った。ブックカフェで故・杉浦日向子さんの『入浴の女王』を読み、無性に東京の銭湯に浸かりたくなったのだ。『入浴の女王』には「中の湯」として紹介されているが、現在は「戸越銀座温泉」という名前に変わっていた。
出発は五反田駅。本来なら、
【京都】純喫茶ブーム。おっちゃんがたまるレトロな喫茶店もいいもんですよ。
若い人の間で「純喫茶」がブームだという。レトロな内装や、クリームソーダ、ナポリタンなどの定番メニューが受けているようだ。もともとカフェより喫茶店が好きな私は、「ようやく、この良さがわかったかい? お若いの。ふっふっふ」とドヤっているのだが、京都にはもう一つ、「おっちゃん喫茶」とでも名づけたいジャンルの喫茶店が存在する。別におっちゃんだけが来店するわけではないのだが、そこはかとなく、ゆるい楽園ぽさが
もっとみる人生の秋を迎えた今考える。私はなぜ、女に生まれたのだろう。
以前から考え続けていることがある。私はなぜ、女に生まれたのだろう。女に生まれてよかった、と思ったことは一度もないし、自分が女であることは重荷でしかない。そうかと言って、自分の体を男に変えてしまえば、はい、問題解決! というような話でもないのである。何だろうなあ。この、自分の性別を肯定できない感じ。人生の秋、更年期を迎えた今、ここまで自分が女をこじらせてしまった理由を考えた。(写真は京都府立植物園で
もっとみる【京都】琵琶湖疏水④ 哲学の道でキジトラと一期一会の出会い。信じるとはニャニか?
琵琶湖疏水を歩くシリーズ4回目。今回は哲学の道である。熊野若王子神社のあたりから銀閣寺の方まで続く約2kmの道だ。哲学者で京都大学教授の西田幾多郎氏(1870~1945)が、この道を歩きながら思索に耽っておられたことが名の由来だという。凡人ゆえに悩みが尽きない私でも、歩くと何かの答えが見つかるだろうか。期待を胸に東天王町のバス停から歩き始めた。
熊野若王子神社は、京都三熊野のひとつである。残りの
【京都】琵琶湖疏水③ 蹴上駅から南禅寺。レンガ萌え。ないないづくしで文を書く。
琵琶湖疏水を歩くシリーズ3回目。今回は蹴上かいわいである。歩いてわかったことだが、私は本当に体力がない。おまけに暑さに弱い。なぜ、夏に歩く企画なんて思いついてしまったのか。自分のバカヤロウ! と毒づきたい思いを抑えて、台風がこないうちにと、8月31日、蹴上を訪れた。この日、京都の最高気温は36.1度。私の両足の甲は茶色く焼け、サンダルの白い跡がT字型にくっきり残った。
地下鉄の蹴上駅で降り、三条
【滋賀・京都】琵琶湖疏水② 大津から山科疏水を歩く。もう紅葉? 涼しい季節が待ち遠しい。
明治時代、琵琶湖から京都に水をひくためつくられた琵琶湖疏水。第1トンネル出口を出てから日ノ岡まで、全長約4kmの区間を山科疏水という。疏水沿いに遊歩道がつくられ、自然あり、寺院あり、散策にぴったりである。普段は犬を連れた人やジョギングする人とすれ違うぐらいで、とても静かな道だ。ヤマザクラを中心に約660本の桜並木が続く。紅葉の季節も素晴らしいに違いない。行ってみよう。
琵琶湖疏水は取水口から水を
【滋賀】琵琶湖疏水① 取水口から三井寺へ。境内の広さにびっくり! もっと時間があればなあ。
お盆を過ぎ、ほっとするような涼しい風が吹く。夜になるとコオロギが鳴き、秋が近づいているのを感じる。新涼。本格的な秋になったら、琵琶湖疏水をたどって散策しよう。桜に紅葉、蹴上インクライン、南禅寺の水路閣など、見所がいっぱいある。手はじめに、琵琶湖から疏水に水を取り入れる取水口から、近くにある三井寺(長等山園城寺)に回ることにした。
琵琶湖疏水は、明治維新による東京遷都の後、第3代京都府知事の北垣国
【京都】大文字山に登って女子トーク。50代になっても、心は乙女なのさ。
送り火で有名な京都の大文字山は、気軽なハイキングコースとして知られている。幼稚園の遠足で訪れた話もよく聞く。日頃運動をしない私だが、園児が登れる山なら大丈夫ではないか。送り火を見るだけでは物足りない。「大」の炎がともされる場所を、ぜひ近くで見たい。銀閣寺道から千人塚を通り、火床を目指すコースを友達と登ってみた。
大文字山は標高465.3メートル。銀閣寺道のほか、鹿ケ谷、蹴上、山科、三井寺などか
【京都】暑い…。嵐山の大悲閣千光寺で木々と川の水、絶景に癒される。
暑い。私は暑さに弱い。毎日、エアコンを効かせた部屋にしがみついているうちに、気分まで滅入ってきた。五感が鈍くなったような気がする。どこか涼しい所に行って気分転換しようと、4年前に知人と訪れた嵐山の大悲閣千光寺を再訪した。観光地に近いのに静かで、川の水と木々のおかげで涼しかったのを思い出した。
嵐山は、いわずとしれた観光地。渡月橋、竹林の小径、天龍寺、野宮神社など見所がいっぱいある。大悲閣千光寺は