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ものがたり

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今の私は、昨日とは違う私だ

今の私は、昨日とは違う私だ

お疲れ様です。月島のんです。

私の地域では雨ばかり降っています。からっと晴れた日の青い空が懐かしいです。

最近は、片付けに精を出しています。そうしたら、昔に書いた詩やショートストーリーものが色々と出てきたので、せっかくなのでここに共有したいと思います。

不思議なのが、自分が書いたことは明らかなのに自分が書いたとは思えないんですよね。読み直していると、確かに書いたような気もすると思えるものもあ

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なぜ人を殺してはいけないのか

なぜ人を殺してはいけないのか

どうして、人を殺してはいけないんだろう。

私は昔からよくぼーっとしていて掴みどころのない子どもであった。
けれど、ぼーっとしているように見えて実際はそうではない。

私は常に何かを考えていた。

私にとって、世界は不思議と疑問で溢れていた。

幼少期に、アリをプツプツと潰していると「大人」に可哀想だからやめなさい、と言われた。
私たちは、肉も魚も食べる。生き物を殺して食べているのだ。
私がアリを

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離れて好きの気持ちに気が付いた

離れて好きの気持ちに気が付いた

後になってから、好きだったと気が付いた。いつ気が付いたのかもう覚えていない。その時にはもう高校を卒業していた。

母は恋バナが好きな人間だった。事あるごとに、好きな人はいるの?彼氏はいるの?としつこく聞いてきた。私が曖昧な表情を見せると、「もしかして女の子が好きとかじゃないよね?」と言われた。私はとっさに、「いや、そういうわけじゃないけど」と否定をした。その時に見せた母の安堵した表情で、同性を好き

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新年なのに気分が憂鬱で

新年なのに気分が憂鬱で

新年だというのに、気分は憂鬱で身体はしんどく、泣いている。2023年1月1日はとても晴れた日になった。それだというのに、どうして私の心の中は憂鬱でどんよりしたもので包まれているのか。

涙が出てくるのはどうしてか。また1年を新たに過ごすんだと思って泣いているのだろうか。なんとなく流した涙に理由はないような気もする。だけど、決して新年が来たことの感動から泣いているわけではないことは分かる。

新年初

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どこか間違えているんでしょうか

どこか間違えているんでしょうか

全てが上手くまわっているように見えた。自分が今の状況を作り出して楽しんでいるように思えた。
そう思わせるように、自分で自分を支配しているようにも思えた。

でも、どこか私のしていたことは間違っていたのかもしれない。

もうすぐ真夜中になろうとしていた。その男とは致す気にはならなかったので、軽くドライブをすると家まで送ってもらった。「じゃあ。気を付けて帰ってね」と声をかけると、少々乱暴に車のドアを閉

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私は今日も生かされて今ここにいる

私は今日も生かされて今ここにいる

久し振りにピアノに触れた。指の動きがぎこちなくて、上手く動かせなかった。随分と下手くそになっていた。 

曲名は、『いのちの名前』
ただそれだけを繰り返し弾いた。
この曲は『千と千尋の神隠し』の主題歌だ。
「青空に線を引く~」から歌い出しが始まる。

前に偶然、Youtubeでこの曲を聴く機会があった。涙が出てきた。思わずリピート機能をオンにして、何度も流した。涙も流れた。

木村弓さんの声も、音

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どうして夢を見てしまうの?

どうして夢を見てしまうの?

夢って、何だろう。
今ここで私の言う夢は、人が睡眠を取るときに見る夢のことです。

夢が、私を朝から憂鬱にさせる。

夢を覚えていないくらいぐっすり眠ることができれば何も問題はない。たまには、夢を覚えていない日もある。それがいつだったかはもう思い出せない。

毎日、睡眠薬を飲んで眠りにつく。いつまで飲み続けるのかは分からない。病院が睡眠薬を処方してくれる限りは、きっと飲み続けるのだと思う。

私は

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ただお出掛けがしたいだけだった

ただお出掛けがしたいだけだった

正午を過ぎた頃、友達から1通の通知が来た。遊びの誘いだった。彼女からの連絡はいつも突然だ。だからこそいい。数日後の約束をしたところで、私の体調が良いかを予測することはできないから。

内容はタコパの誘いだった。たこ焼きパーティーである。参加者は私を含めて男女4人だった。友達の仕事が終わるのが遅く、夜に彼女の家で開催される。彼女は彼氏と同棲をしていて、その家には私も何回か行ったことがあった。体力を温

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世の中の真実を知ってしまった気がした

世の中の真実を知ってしまった気がした

小学生の頃、自然教室と言って数日を山で過ごす行事があった。別の名前で林間学校や林間学習と言われるあれである。

同じメンバーにてテントで数日寝泊まりしなくてはいけない。私は、その時いつも一緒にいた子達と4人で過ごすことになった。彼女達からしてみれば、仕方なく私を班に入れたのだというのがこちらにも薄々伝わった。鈍感な私はそれには本当に気が付かなかったのか、または気づいていないフリをしてやり過ごした。

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