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#読書

「ファンは一人もいないほうがいい」坂本龍一に学ぶ、雑誌は余命をどう生きるべきか?

「ファンは一人もいないほうがいい」坂本龍一に学ぶ、雑誌は余命をどう生きるべきか?

死んでも好きなあの雑誌➀

三島由紀夫を超えた「文化英雄」坂本龍一の死

──インタビューとフォトセッション歴のある⼤物4⼈(明⽯家さんま、北野武、タモリ、⾼橋幸宏)の⼈物論を挟むことができたので、今回は4度⽬の「雑誌に未来はあるか︖」で⾏ってみたいと思います。101年続いた『週刊朝⽇』も5⽉末の休刊に向かってカウントダウン企画が始まりました。そんな中、今度は佐⼭さんと同世代の坂本⿓⼀さんも3⽉2

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「本屋、はじめました」 辻山良雄

「本屋、はじめました」 辻山良雄

「この人は何かしらそれに捧げている」ということが暗黙裡にも見ている人に伝わらないと、見ている人のこころは動かせないし、ましてや足を運ばせることはないと思います。」

「本屋、はじめました」 辻山良雄

「本屋Title」のことは、本や雑誌で紹介されていたので知っていましたが、この本の著者・辻山良雄さんが「本屋Title」を開業するまで、書店の「リブロ」に勤めていたことを僕は知りませんでした。

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新聞書評の研究2019-2021(総論)

新聞書評の研究2019-2021(総論)

新聞書評は「知のターミナル」3年で9300タイトル、編著者7700

出版社や著者にとって、出版物が新聞の書評に掲載されるのは特別なことです。雑誌などの他の媒体の書評とも、amazonのレビューともまったく違います。

新聞部数の減少にも関わらず、なお書評の世界の頂点に君臨しているというのが、筆者の実感です。その理由は後述しますが、新聞書評は今でも、知の世界に大きな影響力を持っています。紹介されれ

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いろいろと言われている電通を、てっとりばやく理解する最適のテキストは、山本夏彦の「私の岩波物語」だと思う。

いろいろと言われている電通を、てっとりばやく理解する最適のテキストは、山本夏彦の「私の岩波物語」だと思う。

電通はかつて山本夏彦翁が危惧したとおりになった。

 「私の岩波物語」は山本夏彦がまとめた日本出版界の現代史です。
 この中に出版にからめて電通について触れている部分があり、これほど簡潔で読みやすく電通を理解する記述は少ないのではないかと思います。
 1987年から93年の間に雑誌「室内」(山本夏彦の雑誌)に連載されたものです。
 この中のわずか2項目で、電通がどうしてこうなったのかが丸わかり、以

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《無駄話》今後のnoteについて

《無駄話》今後のnoteについて

こんにちは。
Ayaです。
今回の投稿で目標だった100投稿を迎えることができました。9月に入って更新頻度が減りましたが、いつもいいねやコメントありがとうございます。とても励みになります。
100投稿を迎えたことを記念して、今後のnoteの目標を書きたいと思います。note1ヶ月目の投稿と一部被りますが、温かく見守ってください笑

目標その1:ヨーロッパ古代史・中世史を取り上げたい

今まで近世か

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社会人芸大生が勉強の合間に買って読んだアート関連書籍・2022.7~9月編

社会人芸大生が勉強の合間に買って読んだアート関連書籍・2022.7~9月編

皆さま、本、読んでますか?

ついに3年目をむかえたこのシリーズ。2022年は四半期ごとに更新中です。

相変わらず活字にまみれているわたしが、勉強と趣味もかねて手に取ったアート関連本(それ以外もいろいろ)を紹介&勝手におすすめします。
なんか面白そう!と思えるような本と出会うきっかけになったら嬉しいです。

ちなみに2021年編はこちら。

2020年編はこちらです。今から読んでも面白い本ばかり

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「大学・公共図書館の方へ」ページの歩き方

「大学・公共図書館の方へ」ページの歩き方

日々、新刊や近刊、書店フェアなどの情報を発信している慶應義塾大学出版会のホームぺージ。

「できたての本」や「これから出る本」などのページのほか、実は図書館司書や書店員の方を対象とした「大学・公共図書館の方へ」というページがあることをご存じでしょうか?

大学・公共図書館の方へ向けてWEB上で情報発信をするために設けられたのがこの図書館ページです。

今回は、主に図書館への営業を行っている担当者に

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文藝春秋さんから『特別賞』をイタダキマシタ

文藝春秋さんから『特別賞』をイタダキマシタ

note×「WEB別冊文藝春秋」のコラボレーション企画「#ミステリー小説が好き」において『特別賞』をいただきました!

受賞した記事はこちら👇👇

『芥川賞』や『直木賞』で有名な文藝春秋の編集部の方に、このような賞をいただき、マウスを持つ手が震えるほど喜びました。

1.なぜ、『特別賞』なのか?

私はベストレビュアー(今回の企画における受賞のこと)ではなく、特別賞でした。

なぜか?

お題

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糸井重里さんがオーディオブックカフェに出演!40年にも及ぶオーディオブックとの長い付き合いを語る

糸井重里さんがオーディオブックカフェに出演!40年にも及ぶオーディオブックとの長い付き合いを語る

オーディオブックアンバサダーの鳥井弘文さんと、オーディオブックを10年使っているヘビーユーザーのF太さんがお送りするaudiobook.jpオリジナル番組 オーディオブックコミュニティ番組「オーディオブックカフェ」。

通常はパーソナリティーお二人でトークされていますが、今回は特別ゲストとして糸井重里さんがお越しくださいました!

その内容を一部noteでもご紹介します。

<本編の音声はここから

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無料配布のお得な読み物。それは!

無料配布のお得な読み物。それは!

ここ数ヶ月で一気にハマったもの、それは出版社のPR誌である。

出版社のPR誌とは、本屋のレジ付近に置いてある、無料配布の小冊子のことだ。多くがA5サイズで、(今私の手元にあるものだと)70ページ前後のものから140ページ前後のものまで、けっこうな厚みである。

中身は出版社によってもちろん違う。しかし、まだ各社を比較して皆さまにお知らせできるほど研究できていない。申し訳ない。ペコリ。

今、手元

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80年代ベストセラー小説回顧録

80年代ベストセラー小説回顧録

 ちょっと寝かせていて、時期外れになった記事なんですが、例年公開される年間ベストセラーに関する記事です。

 ランキング好きの自分にとって、毎年の風物詩みたいなもんなんですが、実用書やビジネス書、タレント本などを含んだ「総合」カテゴリーになると、自分の好きな『小説』が1位になることはあまりないし、いつもベスト10に2~3冊って感じで、ちょっと寂しさを感じてしまいます。

 まあ、そんな感じなのは今

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星野道夫さんの『旅をする木』が電子書籍になりました!

星野道夫さんの『旅をする木』が電子書籍になりました!

アラスカを愛した写真家・星野道夫写真家・星野道夫さんは、アラスカの自然とそこに生きる野生動物や人々の営みを愛し、写真や文章で記録し続けました。星野さんの作品は国内メディアにとどまらず、「National Geographic」「Audubon」などの海外誌でも取り上げられています。
その文章は教科書にも収録され、授業で初めて星野さんに触れたという人もいるかもしれません。
星野さんとアラスカとの出会

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本をもらう、本をあげる|工藤郁子さんが選ぶ「絶版本」

本をもらう、本をあげる|工藤郁子さんが選ぶ「絶版本」

 私淑する先生は、いつもにこにこしながら峻しいことを言う。「​​自分の研究の独創性を過大評価せずに、自分は平凡な論文を書くよりも重要な本の翻訳をした方がよいのではないかと真剣に自問すべきです」。
 私は純朴なので、ちゃんとたまに自問している。大抵は「渡世の義理」と弁明する。または、重要な本の広め方にも色々あって、研究であれば、先達を倒そうとする後進の批判という形もとれるはずだと答える。しかし、芯を

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【試し読み】『誰よりも、うまく書く』
 半世紀にわたり作家たちを支えつづける、
不朽の名著

【試し読み】『誰よりも、うまく書く』  半世紀にわたり作家たちを支えつづける、 不朽の名著

 アメリカの伝説的な作家・ジャーナリストであるウィリアム・ジンサーが、初めて創作をする人に向けて書いた『誰よりも、うまく書く』(On Writing Well)という名著があります。この本は1976年の刊行から半世紀にわたり、国語教師から生徒へ、ベテラン作家・記者・編集者から駆け出しのルーキーへと読みつがれ、いまでは売り上げが累計150万部におよぶと言います。

 ジンサー以降も膨大な数のノンフ

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