shinku | 読書ヒーリング

人生のプラスになり、良い言葉を信じて、自分のために一歩踏み出せる。そう感じた読書エッセ…

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人生のプラスになり、良い言葉を信じて、自分のために一歩踏み出せる。そう感じた読書エッセイです。そして、日々忙しい中、読んでくださったみなさんの悩みが解消され、素敵な言葉に癒されるお手伝いができれば幸いです。

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「ある風船の落下」 西加奈子

「人間は愚かだ だからこそ尊いんだよ」 「ある風船の落下」 西加奈子 「炎上する君」より この物語は随分前に読んだのですが、ことあるごとにあるシーンが自分の頭の中でシュールな映像となって表れました。 この物語の読みはじめは、絵本か、御伽噺か、そんな感じの 『お話』 のように感じていました。 しかし 読んでいくうちに、すごい力で自分の気持ちが何かに吸い込まれていくような感覚になっていました。 はっきりとした明確な答えはわかりませんでした。魂が何かを記憶しているか

    • 「永遠と一瞬のあいだは水色」 吉川彩子

      「小さな希望を絶やさないために 永遠に一瞬を注ごう 」 「永遠と一瞬のあいだは水色」 吉川彩子 詩の中の言葉を感じた瞬間 見えない大きな圧がかかりました。 大きく息を吸い込んで ゆっくりと吐き出しました。 何も考えず、詩を味わってみようと吉川彩子さんの詩集を読みはじめたのですが、これは何気なく読んでいると言葉の遠心力で、どこまでも果てしなく飛ばされてしまいそうな気がしました。 最初の詩からそうでした。僕は誰の息づかいもない夜の静寂の中でじっくり読もうと一旦詩集を閉じ

      • 「明日この世を去るとしても、今日の花に水をあげなさい」 樋野興夫

        「よい言葉は、あなたの心の隙間に光を差す。」 「明日この世を去るとしても、今日の花に水をあげなさい」 樋野興夫 樋野興夫さんは、病理学者です。 研究室でがん細胞を観察したり、亡くなられた方の解剖をして、がんで死に至った原因を解明する仕事をしています。 樋野さんはがんになった原因を解明するという仕事も重要だけど、患者さんの心のケアも同様に重要だと考えました。 そこで 樋野さんは勤めている病院で、特別外来を開設したのです。 「医師と患者が対等の立場でがんについて語り

        • 「ジェイソン流 お金の増やし方」 厚切りジェイソン

          「お金はきっと、自由に人生を謳歌するための切符なのかもしれない。」 「ジェイソン流 お金の増やし方」 厚切りジェイソン あなたは今、悩みはありますか? その悩みは、お金があれば解消できますか? もしもあなたが、職場の人間関係に悩んでいたとします。 その場合、仕事を辞めたいと思っても、生活のことを考えると辞めることなんてできませんよね? でも 生活できるお金があれば、今の仕事を辞めて新たな仕事をさがすことだってできます。 他にもさまざまな悩みがあると思いますが、

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        「ある風船の落下」 西加奈子

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        • 本と本屋と読書のエッセイ
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          26本
        • 芥川賞
          7本
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          19本
        • 本屋大賞
          8本

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          「六角形の小部屋」 小川洋子 「薬指の標本」より

          「ここまでたどり着けたことが大事なのよね」 「六角形の小部屋」 小川洋子 「薬指の標本」より 僕は、自分自身のことをどれだけ知っているんだろう? どれだけ解っているんだろう? 本当はおしゃべりが好きなのに、みんなといるとしゃべれなくなってしまう。 人から見るとおとなしい寡黙な人に見られてしまう。 自分から見る自分と、人から見る自分とでは大きな乖離がある。 では どちらの自分が本当の自分なんだろう? そんなことや 偶然起こったことが実は偶然なんかではなく、必然

          「六角形の小部屋」 小川洋子 「薬指の標本」より

          「あしたから出版社」島田潤一郎

          「本は情報を伝える媒体というよりも、こころを伝える「もの」であるように思えるのだった。」 「あしたから出版社」島田潤一郎 僕は、本屋で自分が好きな装丁があると手にしてみます。 結構な頻度で手にした本は、島田潤一郎さんのひとり出版社「夏葉社」さんが多いんです。 何故、手にしてしまうのか? その答えがこの本「あしたから出版社」にありました。 ひとりで出版社を営んでいる島田潤一郎さん。「こんなに思いをこめて本をつくっているのか!」とこの本を読んでいてひしひしと伝わってき

          「あしたから出版社」島田潤一郎

          「お金は銀行に預けるな」 勝間和代

          「あなたが「金融」という新しい味方をつけることで、いろいろな不安が緩和され、社会との関わりにより喜びが持てるようになると思います。」 「お金は銀行に預けるな」 勝間和代 今年に入って新NISAがはじまりました。 「もうはじめてるよ」という方や、一方「投資はどうかなぁ」という方もいらっしゃると思います。 僕は約2年前から「つみたてNISA」をはじめたのですが、はじめた頃は半信半疑でした。 それまで銀行や生命保険会社で勧められた外貨預金をしていたのですが、何年たっても増

          「お金は銀行に預けるな」 勝間和代

          「オンリー・ロンリー」 飛鳥涼

          「何かをやらなくてはと意気込んだ日に限って 時間は簡単に過ぎてしまいます」 「オンリー・ロンリー」 飛鳥涼 ついこの間のこと 僕は、どうしていいのかわからなくなるほど大きな力につぶされそうになり、本も読むこともできず、何も書くことができず、ただ・・・ただ・・・時間だけが流れてしまいました。 ふと手にしたのが、この詩集 「オンリー・ロンリー」 CHAGE AND ASKA のASKAさんの詩集です。 この本を買ったのは、ずいぶん前のことです。 飛鳥さんの詩と曲がす

          「オンリー・ロンリー」 飛鳥涼

          「寅さんの金言 現代に響く名言集」 立川志らく

          「愛とは、相手を大事に思うこと。これが寅さんの恋愛哲学です。」 「寅さんの金言 現代に響く名言集」 立川志らく 五木寛之さんの本を読んで思い出した言葉があります。映画「男はつらいよ」の主人公・寅さんの言葉をこちらで書きました。 寅さんの甥の満男が、寅さんにこう訊ねます。 「おじさん、人間って何のために生きてんのかな? 」 寅さんは 「むずかしいこと聞くなぁ。なんつうかなぁ、ほら、ああ、生まれてきて良かったなぁって思うことが、何べんかあるじゃない、そのために人間生き

          「寅さんの金言 現代に響く名言集」 立川志らく

          「神様の御用人」 浅葉なつ

          「おまえさんなら、立派に役目を果たせるだろうよ。」 「神様の御用人」 浅葉なつ 良彦は、京都に生まれ育った20代なかばのフリーター。 小学生から野球少年で、高校時代には甲子園に1度だけ出場。大学にも推薦で進み、卒業後は社会人野球部に在籍していました。 しかし 練習中にチームメイトと接触したことで、右ひざの半月板を痛めて手術することになったのです。 時を同じく、会社の経営悪化で野球部が廃止。 ある日アルバイトを終え、自宅へと歩いているときのこと 歩道から地下へと

          「神様の御用人」 浅葉なつ

          「大河の一滴」 五木寛之

          「人はみな大河の一滴」ふたたびそこからはじめるしかないと思うのだ。」 「大河の一滴」 五木寛之 五木寛之さんは、この本の中で 「人はみな大河の一滴」 であると語っています。 人は生まれながらにして、「生老病死」という重い枷をはめられて生まれてきます。 故に 五木さんが最近、本気で思うようになったと記している空想の物語があるといいます。 それが、人間は「大河の一滴」であるというストーリー。 人が死ぬということは、生命の海に還り、ふたたび空にのぼっていき、雲となり

          「大河の一滴」 五木寛之

          「私が世界NO.1セールスマンになるためにやった50のこと」 甲斐輝彦

          「人は感動したとき7人の相手に伝達するといわれる。」 「私が世界NO.1セールスマンになるためにやった50のこと」 甲斐輝彦 この本は2011年に出版されたものですが、今でも印象に残っている言葉がありましたので、ご紹介させていただきます。 著者の甲斐輝彦さんは「売らなければ生き残れない世界」、ブリタニカ百科事典INCという「世界142カ国に支社のある会社」に所属していました。 こちらの会社が、スゴイ会社なんです。 どんな会社かと言いますと、固定給や基本給という報酬形

          「私が世界NO.1セールスマンになるためにやった50のこと」 甲斐輝彦

          「名言セラピー」 ひすいこたろう

          「 しあわせは、なるものではなく、気づくもの 」 「名言セラピー」 ひすいこたろう ひすいこたろうさんの最初に出版された本「名言セラピー」です。 僕はこの本が出る前から、ひすいこたろうさんの同名メルマガが好きでずっと読んでいました。 毎日、毎日、会社から帰ってきて、このメルマガを読むのが楽しみでした! 当時は毎日、午前0時にメルマガ配信されていたので、たまに0時に読んでから寝たこともあります。 この本はメルマガを編集して書籍化されているので、とっても読みやすく、ひ

          「名言セラピー」 ひすいこたろう

          「もっと深くスピリチュアルを知るために」 江原啓之

          「幸せになるのは、簡単なこと。 人を幸せにすればいいの。これだけなの。」 「もっと深くスピリチュアルを知るために」 江原啓之 この本「もっと深くスピリチュアルを知るために」は、雑誌「A・NO・YO」を文庫化したものであります。 ですから、江原啓之さんの書き下ろしのような感じではなく、講演会の再録があったり、公開カウンセリング、対談、Q&A、スピリチュアルワークアウトなどがあり、雑誌のような本っていう感じでした。 この1冊で江原さんのスピリチュアルな考え、取り組みがとて

          「もっと深くスピリチュアルを知るために」 江原啓之

          悪い気分はなぜ延々と続くのか?どうしたらそこから抜け出せるのか?

          嫌なことがあると悪い気分になり、そこからずっと嫌なことばかり考えてしまいます。 しだいに悪い気分は大きくなり、怒りに変わってきます。 そうすると、もう自分では手が付けられない状態です。気分を変えようとしてもなかなか変えられませんし、現実に起こっていない嫌なことまで妄想してしまいます。 以前の僕はずっとそうでした。 良い気分 < 悪い気分 良い方向に考える力がなかったといえます。 しかし 悪い気分を良い気分に変えるコツというものがあったんですね。 この本を読んで

          悪い気分はなぜ延々と続くのか?どうしたらそこから抜け出せるのか?

          「喫茶店で松本隆さんから聞いたこと」 山下賢二

          「マイナスにはマイナスをかける。そういう詞を書く。」 「喫茶店で松本隆さんから聞いたこと」 山下賢二 松本隆さんの詩は、言葉から物語を感じます。 なので 何度松本隆さん作詞の曲を聴いても飽きないんです。 ♪ 木綿のハンカチーフ はもう何十年も聴いているけど、太田裕美さんだけではなく、カバーされている人の歌を聴いても本当にいいなぁ~と感じます。どんな人が歌っても言葉が物語を奏でているのです。 この本はタイトルのとおり、山下賢二さんが喫茶店で松本隆さんと話をしたことが

          「喫茶店で松本隆さんから聞いたこと」 山下賢二