shinku | 読書ヒーリング

人生のプラスになり、良い言葉を信じて、自分のために一歩踏み出せる。そう感じた読書エッセ…

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人生のプラスになり、良い言葉を信じて、自分のために一歩踏み出せる。そう感じた読書エッセイです。そして、日々忙しい中、読んでくださったみなさんの悩みが解消され、素敵な言葉に癒されるお手伝いができれば幸いです。

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最近の記事

本を読んでいて、「この本は自分に合わないなぁ」と思ったときのこと

僕は、読んだ本のすべての感想をこのnoteに書けていません。 中には自分の考えと合わない本がありましたし、読んでいて気分が悪くなった本もありました。 その本についての感想をあえて書くつもりはないですし、本を読んでためになった考えや言葉だけを書いてきました。 限られた時間しかない人生、自分が良いと思った素敵な言葉を吸収できる本や、活かせる本の知恵を取り入れていきたいと思ったからです。 悪いところをいちいち考えたり、フォーカスしているほど時間は多くありませんし、スルーすれ

    • 「心配事の9割は起こらない」 枡野俊明

      「ひた走る人生もそれはそれでかまわないと思いますが、禅語は、止まることは決して悪いことではない、むしろ、大事なことなんですよ、と教えています。」 「心配事の9割は起こらない」 枡野俊明 著者の枡野俊明さんは、お寺の住職。 枡野さんは、たくさんの人からさまざまな相談を受けるのだそうです。とくに不安や悩み、迷いといったもの。 相談者の話に耳を傾けていると、そのほとんどが「妄想」や「思い込み」「勘違い」「取り越し苦労」にすぎないというのですね。 僕は、事あるごとに落ち込む

      • 「電車のなかで本を読む」 島田潤一郎

        「本を読み、だれかの言葉を膨大に浴びることによって、読者はこころのなかの風景を塗り替えることができます。」 「電車のなかで本を読む」 島田潤一郎 ひとりで出版社を営んでいる島田潤一郎さんの読書エッセイ。 やわらかく、あたたかく、やさしい文章。 島田潤一郎さんの子どもの話や仕事の話、そして、本屋や本への思いなどを熱く語り、さらっと風が頬を撫でるように本の紹介をしています。 紹介されている本のあらすじや感想は最小限に留められていて、くわしい内容はその本の頁を開いてみない

        • 【写真詩集】「いつか、晴れる日」写真 野寺治孝 詩 石井ゆかり

          「瞳も涙に洗われたぶんだけ輝きを増す」 「いつか、晴れる日」 写真 野寺治孝 詩 石井ゆかり 心が苦しいとき 海を見たくなります 「そういえば、最近海を見てないなぁ」 とふと思いました 時折 人の間にいると圧力に 打ちのめされるときがあります きっと まわりは僕がそう感じて いることには気づいていないでしょう 僕が異常に敏感だからなんです 僕もまわりには気づかれないように うまく取り繕っているつもりです けれども どうしようもなく 苦しくなるときが 突如襲っ

        本を読んでいて、「この本は自分に合わないなぁ」と思ったときのこと

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        • 本と本屋と読書のエッセイ
          41本
        • 「本」の「本」
          21本
        • 絵本
          27本
        • 芥川賞
          7本
        • 本屋大賞
          8本

        記事

          「読書する人だけがたどり着ける場所」 齋藤 孝

          「「読書」は体験なのです。」 「読書する人だけがたどり着ける場所」 齋藤 孝 町の本屋が閉店している 本を読む人が減っている そんなニュースやネット記事をよく見ます。 僕が学生の頃にはいたるところに本屋があったので、実感として小さな町の本屋が減っている印象は受けますが、それに比して本を読む人は減っているのだろうか? 大型書店に行くと、本を求めて来られている人がたくさんいます。 棚から本をつかみ、パラパラと頁を捲り、真剣な表情で本との出会いを楽しんでいる、そんな風に

          「読書する人だけがたどり着ける場所」 齋藤 孝

          「幸せについて」 谷川俊太郎

          「過去が気にならない、未来も気にならないで、「いま・ここ」に在る。これが、ぼくの考える幸せの基本形です。 「幸せについて」 谷川俊太郎 僕は本の「あとがき」から読む習性がありまして、この本もいつものように「あとがき」から読んでいると、この言葉から目が動かせなくなっていました。 この本は、詩人の谷川俊太郎さんが「幸せ」について語った、詩のような哲学のような箴言のような、そんな言葉のつらなりを一冊にまとめています。 一冊丸ごと「幸せ」について、言葉を綴っています。 ふと

          「幸せについて」 谷川俊太郎

          「サラと魔女とハーブの庭」 七月隆文

          「来る人が癒される止まり木のような……」 「サラと魔女とハーブの庭」 七月隆文 前回ご紹介しました「西の魔女が死んだ」が好きな人でしたら、この物語は気に入っていただける作品ではないかと思いました。 由花は今年14歳になる女の子。 もう子どもではない年齢だと自覚していますが、由花の気持ちは子どもと大人のあいだで揺れています。 由花にはイマジナリーフレンド・サラという空想の友達がいました。 由花は大人になってしまうと、もうサラに会うことができなくなるのではないかと不安

          「サラと魔女とハーブの庭」 七月隆文

          本を読むというより、言葉をさがしている

          本を読んでいると、途中で「この本はnoteにUPできないかもしれない」と思いながら読んでいることがあります。 noteにUPできていない本は、結構あるのですが、読んだ本すべてをnoteに書くことは自分には難しいんです。 どうしても読むのが難解であったり、言葉・文体が合わなかったり、読後感が良くなかった本はUPできていません。(なので逆もしかり。ご紹介した本がみなさんに合わなかったりすることもあるのだと思います) また、内容が圧倒的すぎて、どのように解釈していいのかまった

          本を読むというより、言葉をさがしている

          「私訳 歎異抄」 五木寛之

          「わたしたち人間は、ただ生きるというそのことだけのためにも、他のいのちあるものたちのいのちをうばい、それを食することなしには生きえないという、根源的な悪をかかえた存在である。」 「私訳 歎異抄」 五木寛之 「歎異抄」は、根底から考えを変えられた本でした。 それでもまだまだ理解できそうにもなく、これからも読むたびに考えが変わっていくだろうと思われ、非常に短いのに深い教えは、この先、突如襲ってくる心の不安に確実に寄り添ってくれる書になるだろうと思いました。 歎異抄は、浄土

          「私訳 歎異抄」 五木寛之

          「ママを休んでよむ絵本」 佐野裕二

          「 何一つ 思い出せない 空白の日々だからこそ 心から 心から 『ありがとう』 本当に 『ありがとう』 」 「ママを休んでよむ絵本」 佐野裕二 noteをはじめる前に、いくつかホームページやブログをやっていました。 もう今はありませんが、その中の1つに、趣味のアコースティックギターを使って曲をつくり、音声のブログに載せていました。 歌はなく、曲のみです。 その曲に詩を作ってくださった方がいらっしゃいました。 その方が 本書の著者 佐野裕二さんでした。 驚きまし

          「ママを休んでよむ絵本」 佐野裕二

          本は自分の本当の思いを気づかせてくれる

          人に何かを言われて気づくことと、自分自身で何かに気づくことでは、どちらが自分の糧になるのだろう? 僕は人に強制されたり、こうしなさいと言われたり、この方がいいよと促されたりしても、聞き流したり、素直に受け入れることができなかったし、今まで人の意見によって、自分を変えることがほとんどできなかったのです。 それよりも何かの折に「こうした方がいいのではないか?」とふと閃いたり、何かアイデアが降りてきたり、その場に居て感動したりすると、即、行動につながりました。 自分がやりたい

          本は自分の本当の思いを気づかせてくれる

          若い子のメッセージへ

          新聞の投稿欄の若い子のメッセージにいつも目がいってしまいます。 僕が同じ年の頃、こんなにも考えていただろうか。 僕もその頃、悩みはありましたし、つらいこともありました。 でも 言葉に置き換えられるほど真剣に考えていただろうか? 一所懸命で、健気で、純粋でなにより真剣だ。 だからお願いです。壊れないでほしい。 ギリギリまで頑張ったら 遠慮せず泣いてほしい。 笑えない時はいっぱい泣いて、そのあと、また笑おう。 そう書いてあったように 今が笑えなくても、未来は笑っ

          若い子のメッセージへ

          「やめること」からはじめなさい 千田琢哉

          「自分で「がんばっている」とか「努力している」と感じた時点で、それは好きなことではないからさっさとやめてしまうことだ。」 「やめること」からはじめなさい 千田琢哉 がんばっているけど、報われない。 そう思っている人が多いのではないでしょうか? ひょっとして、そう思い当たるあなたは、何かを「いっぱい、いっぱい」抱え込んでいるのではないですか? 千田琢哉さんは、このように語ります。 ~しなければならない という呪縛に囚われてはいませんか? 「勉強なんてしなくても生

          「やめること」からはじめなさい 千田琢哉

          自分自身のことを深く知るために本を読みたい。

          どの道を行くのがいいか、迷っています。 本を読み、意識の隙間に浮かんできた道標によって、おぼろげに見えてきたものはあるのですが、まだ、確かではありません。 本に助けられたり、癒されたり、慰められたり、力をもらったり、いやな現実から逃れたり、いずれにせよ、本によって別の世界につなげてもらい、本を読んでいくにつれ、少しずつ何かを得ています。 そして、今いる場所が「本来自分のいる場所ではない」ということだけははっきりとしました。 今、不安で視界のすぐれない道を、次の新しい道

          自分自身のことを深く知るために本を読みたい。

          「西の魔女が死んだ」 梨木香歩

          「いちばん大切なのは、意志の力、自分で決める力、自分で決めたことをやり遂げる力です。」 「西の魔女が死んだ」 梨木香歩 日頃から考えていて、どうしても言語化できないモヤモヤとした何かがありました。それが脳裏にずっと貼りついていました。 そのモヤモヤは何なのか? この小説のカバー装画を描いている早川司寿乃さんが、巻末解説の冒頭でこのように書いていたのです。 この文章を読んで、あやふやな何かがくっきりとした形になり、モヤモヤとした気持ちが霧消しました。自分自身もその「歪

          「西の魔女が死んだ」 梨木香歩

          「愛することばあなたへ」 瀬戸内寂聴

          「迷うのは心が疲れているせい。思い切り、おしゃれをして町を歩いてごらんなさい。」 「愛することばあなたへ」 瀬戸内寂聴 この本の22ページに、ことばの出典が載せられていて、瀬戸内寂聴さんがかつて出版した本の言葉をまとめたものだとわかります。 ですので 中身の濃い凝縮された光り輝くことばがぎっしり詰まっています。 その中で 恋、愛、社会、生死、戦争、宗教、いろんな視点からことばが厳選されていて、私たちの日々の生活で生じたさまざまな思いがけない悲しみや苦しみ、時が経っ

          「愛することばあなたへ」 瀬戸内寂聴