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無料配布のお得な読み物。それは!

ここ数ヶ月で一気にハマったもの、それは出版社のPR誌である。

出版社のPR誌とは、本屋のレジ付近に置いてある、無料配布の小冊子のことだ。多くがA5サイズで、(今私の手元にあるものだと)70ページ前後のものから140ページ前後のものまで、けっこうな厚みである。

中身は出版社によってもちろん違う。しかし、まだ各社を比較して皆さまにお知らせできるほど研究できていない。申し訳ない。ペコリ。

今、手元には4社のPR誌があるので、少しずつ紹介しよう。

読楽DOKURAKU(「読む」を楽しむエンタテイメント文芸誌)徳間書店

小説、ミステリ、時代物などのストーリー各種の連載や、新刊案内が掲載されている。私はその中で原田ひ香の『一橋桐子(76)の犯罪日記』というのが面白いと思った。ぜひ続けて読みたい!と思ったのに、第3回が掲載されているであろう4月号をもらい損ねた。

なにしろ本屋のレジ付近の無料配布である。一度に何冊入るのか分からないが、そんなにいつまでも残っているわけもない。毎月一回十日発行と書いてあるのを確認したから、来月からは意識しておこう。

本(読書人の雑誌)講談社

こちらは冒頭に新刊の作者によるエッセイが複数掲載されている。それから連載各種が少しあって、最後は新刊・ベストセラー案内。

読書人の雑誌、というサブタイトルが心くすぐられる。ただちょっと中身が固いかもしれない。あ!先に「エンタテイメント文芸誌」である読楽を見てしまったせいか。であれば講談社らしさあふれるPR誌ということで。

個人的にはブルーバックス特集とか学術文庫特集とかやってくれたらもう。絶対永久保存版。

図書 岩波書店

いさぎよくシンプルな表紙。そしてサブタイトルなし。岩波書店や、その心意気よし。そして裏表紙・・・は広告だった。いたしかたなし。しかし(手元の「図書5月号」は)日本バレエ協会のものだった。公演の広告ではない。日本バレエへの支援を願うもの。やっぱり岩波はなんか違うわ。文化的だわ。

そして内容は各界著名人の文化的エッセイ、ということでよろしいでしょうか。小説はなし。

最後は新刊・既刊案内なんだけど、他社に比べて圧倒的にページ数が多い。絵本から文庫・新書、はては電子書籍まで。本屋での岩波書店はあまり目立たないから、じっくりどんな本があるのかチェックできる。次に買う本の目星をつける。(うちの近所の)本屋に行ってもたいてい置いてない。取り寄せコースだ。まぁいいか。

本の窓(いつでもどこでも本の世界が豊かに広がる)小学館

5月号から大好きな歌人・穂村弘さんの連載が始まった!だからこれがイチオシ!

短歌や詩は、ページが自由に使われている。ちょっと斬新な、突然の横書きとか。見開きで、右ページは縦書きで、左ページは横書き。ちょっとどうよ、これ。(私の)血わき、肉躍る。こういうのやってみたい。私もこういう自由な本を作るよ。(最初、「いつか私もこういう自由な本を…」って書いて、「いつか」を消した。いつか、じゃ妄想だけで終わりそうだし)

内容はインタビュー、エッセイ、小説、短歌、詩など。私は平松洋子の『渋茶ですが』という連載エッセイと、酒井順子の『女人京都』という連載エッセイが好きだ。このPR誌を知った時点で連載はだいぶ進んでいたので、いつか文庫本になってくれたら絶対買う。待つ。

最後はもちろん新刊案内である。蛇足だが。

・・・というわけで手持ち4社分のPR誌を紹介してみた。どのPR誌もはっきり言って読みごたえがありまくる。全部読もうと思うとけっこう時間かかる。とりあえず斜め読みして、好きなのだけじっくり読むスタイルがおすすめ。

ほんとPR誌、お得。著名な作家さんたちの新作が、書籍発行より前に、無料で、読めるってことだよ!皆さん、気づいてる~!?(しまった!PR誌もらうライバルが増えた)


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