毎日読書メモ(12)『羊と鋼の森』(宮下奈都)

宮下奈都『羊と鋼の森』(文藝春秋)、現在は文春文庫。 たぶん、ピアノの素養全くない状態で中学卒業状態から調律師になれるか、というとかなり厳しいと思うので、そういう意味で現実味はやや薄いが、物語としては実に魅力的だった。 2016年8月の読後感: 本屋大賞取る前から図書館で待っていて、…

棚からつぶ貝

棚からつぶ貝 イモトアヤコ・文藝春秋 --- 太い眉毛メイクにセーラー服でおなじみの「イッテQ・珍獣ハンター」イモトさんがエッセイを出したということで、これはさぞかし海外での珍事やご当地ネタ、滅多に読めないようなおもしろ経験をたっぷりつめこんだ作品なのではないか、私は旅エッセイ読むのが…

『さよならクリームソーダ』

『さよならクリームソーダ』 著者:額賀澪 出版社:文藝春秋 発行年:2016年5月25日 --------------------------------------------------------  美大入学を機に上京した寺脇友親。同じアパートに住む才能豊かなイケメン先輩・柚木若菜を知るうちに、自分が抱える息苦しさの正体にも気づいてゆ…

台北プライベートアイのアレやコレ2

文藝春秋から台北プライベートアイ(紀蔚然・著/舩山むつみ・訳)が出ました ストーリーも面白いですが 私は台湾 超初心者というかまだ現地未体験なので台湾文化が面白いです。 同じような方のために日本では馴染みの薄い台湾文化をまとめて見ました 愛玉氷 愛玉と言う薬草をで作ったプルプルした物を…

梯久美子さんの『愛の顛末』を読んで、宇野千代と梶井基次郎との間の「愛の完全犯罪」に…

苦悩を抱えなからも、自分の心情に正直に、自由奔放に生きてきた作家たちの人生。  そういうものを読んでいると、ふざけんじゃねえ、と思ってしまうときがある。  やりたいこと、なりたいものは早くに諦め、すぐに傷つく感受性は単にメンタルが弱いだけと割りきり、明日の会議の準備に追われ、…

川上弘美さんの『溺レる』を読んで、僕を名字で呼んでいたあの人のことを思い出した。

僕のことを名字で呼ぶ女性と、かつて「深い仲」になったことがあっただろうかということを考えている。  僕のことを名字で呼ぶ女性、というより、「僕のことを名字で呼ぶくらいの関係性」である女性と、言った方がいいかもしれない。  とにかく、僕を「ヒラノさん」と呼ぶ女性と「深い仲」に…

◆ 気になった本 106

「パチンコ(上下)」(ミンジンリー 文藝春秋 9784163912257) 早くから注目していたのに ようやく“読了” ふ~む なんか尻切れトンボ感が残念な印象 戦前までは結構 微に入り細に入り描かれていたけど 後半はどんどん端折られ そのまま置き去りになってしまった人物やエピソードも... まぁ 枝葉…

川上弘美さんの『このあたりの人たち』を読んで、はたして川上さんは「あざとい不思議系…

 先日放送された『あざとくて何が悪いの?』の、「不思議系女子」を取り上げた回はなかなかの傑作だった。  南海キャンディーズ山ちゃんとクリーピーナッツDJ松永を虜にする一方で、田中みな実に「こういう子に浮気されるのが一番イヤだ」と言わせ、弘中綾香にも「合コンに一番いてほしくないタ…

サブカル大蔵経669『証言「機動戦士ガンダム」文藝春秋が見た宇宙世紀100年』(文藝春秋)

文藝春秋とガンダムのコラボは、なんか下品でした。しかしそれこそが〈戦争〉なのかもしれません。アニメ誌で特集される魅力的なキャラクターも、人の思いがあふれた闘いも出てこない宇宙世紀。〈組織〉と〈政治〉に関する事のみが記事の対象になる故、戦士は出てこない。故にガトーもヤザンも出てこな…

毎日読書メモ(6)『後妻業』(黒川博行)

黒川博行『後妻業』(文藝春秋、のち文春文庫)。映画化もされたりドラマ化もされたけれど、活字で読むのがやはり好き。 ページを繰る手が止まらない系の面白さ。というか怖すぎなんですが。なんの躊躇もなく再婚相手たちを殺していくヒロイン小夜子。小夜子に殺された耕造の娘たちが雇った弁護士が雇…