G-dark/本好きの頭の中

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G-dark/本好きの頭の中

おすすめの本をなるべく簡潔に約1350冊ご紹介しています📖ジャンル不問。ほぼ毎日更新。全記事無料。記事を読んでくださった方が「この本面白そう!」と惹かれて書店や図書館に行くきっかけとなるnoteが目標です。Amazonアソシエイト等の収益で本を買い、読書感想文を書き続けています✍️

最近の記事

モルテン・ティルドゥム監督『パッセンジャー』

 宇宙船の中のアダムとイヴを描いた映画。  ※注意  以下の文は、結末までは明かしませんが、ネタバレを含みます。  想像してみてください。  あなたは、ある男性です。  あなたは地球から移住先の星へと向かう宇宙船に乗りました。  そして、他の乗客たちや乗組員たちと共に、冬眠装置の中に入りました。  120年経ったら、移住先の星に着く直前に、周りのみんなと同じタイミングで目を覚ますはずでした。  ところが…。  あなたはたった1人だけ、ある日突然目を覚ましてしま

    • 著…鍵井靖章『夢色の海』

       まるで御伽話の世界のような写真集。  癒しを求める方におすすめです。  優しい陽の光に照らされて、透き通った海の中。  そこに棲む、まるで色とりどりのキャンディーのように可愛らしい海の生き物たち…。  この写真集を眺めていると、自分もみんなの仲間になってこの海で泳いでいるかのような気分に浸れます。  心地よい波に揺られて、きらきら輝く白い砂に顔を埋めて遊んでいると、仲間たちから「おーい」と誘われて、「はーい」と元気良く返事をして、仲間たちと共に泳ぐ…、そんなメルヘ

      • 文…藤本智士 写真…浅田政志『アルバムのチカラ[増補版]』

         3.11や西日本豪雨といった災害で傷んでしまったアルバムを洗ってくれたボランティアさんたちや、綺麗になったアルバムを見た方たちの反応についてまとめた本。  写真が持つぬくもりや雄弁さに気づかされます。  まるでこの本そのものも一冊のアルバムのよう。  ●写真の裏に番号を振る  ●泥や汚れを洗い落とす  ●写真を干す   ※カビの状況によっては、写真を冷凍してカビの繁殖を遅らせる  ●写真を仕分けして並べる  といった丁寧な作業に頭が下がります。  また、自分とゆか

        • 著…嶽本野ばら『変身』

           カフカの『変身』のオマージュ小説。  ※注意  以下の文は、結末までは明かしませんが、ネタバレを含みます。  以下はあらすじ。  この『変身』の主人公は、美しいものに狂おしいほど憧れているにもかかわらず、誰がどう見ても悲劇的なまでに不細工だった青年•星沢皇児(ほしざわこうじ)。  「だった」という風に過去形なのには理由があります。  なぜなら、彼はある朝目覚めると、別人というよりもはや別の生物と言うべきレベルのイケメンになっていたから。  皇児は、星沢皇児の弟と

        モルテン・ティルドゥム監督『パッセンジャー』

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          3本

        記事

          文…東君平 絵…和歌山静子 『ちびねこミッシェル』

           男の子が捨てられた子猫を見つけるところから始まる絵本。  ※注意  以下の文は、結末までは明かしませんが、ネタバレを含みます。  以下はあらすじ。  男の子は子猫を家に連れて帰りました。  すると、お父さんは「もうじき かあさんに あかちゃんが うまれるんだぞ」「すててあったばしょに もどしてきなさい」と叱りました。  男の子は仕方なく、捨てられていた場所に子猫を戻しに行きました。  けれど、男の子は子猫をそこに置き去りにすることが出来ませんでした。  子猫の

          文…東君平 絵…和歌山静子 『ちびねこミッシェル』

          長島町に行って来ました。

           今日はお天気がとても良かったので、わたしが子どもの頃から勝手に「風の谷」と呼んでいる長島町までドライブして来ました。  長島町とは、鹿児島県の北西部に位置する町。  長島本島を中心として、伊唐島、諸浦島、獅子島等を含む島々が点在しています。  赤土で育ったじゃがいも、温州みかん、ブリなどなど有名なものが沢山あり、なんと言っても、  全長502mを誇る黒之瀬戸大橋からの眺めが素晴らしいです。  長島町は、21基ある風力発電も見どころの一つ。  これこそ、わたしが子

          長島町に行って来ました。

          著…エドワード・ブルック=ヒッチング 訳…高作自子『愛書狂の本棚 異能と夢想が生んだ奇書・偽書・稀覯書』

           古今東西の奇々怪々な本や、巷には出回らない珍しい本を紹介している本。  カラー写真が豊富で、しかも分厚い大型本なので、カタログのような感覚で眺めると楽しいです。  どれもこれも個性的な本ばかり。  この本の「暗号の書」、「偽りの書」、「神秘の書」といった章の名前までもが厨二病心をくすぐります。  まるで本であるかのように見せかけておきながら実は毒薬を納める箱、というドイツの本も興味深いです。  また、処刑された殺人犯の皮膚を使った事件簿も、この事件簿の存在自体が事

          著…エドワード・ブルック=ヒッチング 訳…高作自子『愛書狂の本棚 異能と夢想が生んだ奇書・偽書・稀覯書』

          著…桂望実『ボーイズ・ビー』

           70歳と12歳の友情を描いた小説。  ※注意  以下の文は、結末までは明かしませんが、ネタバレを含みます。  園田栄造は70歳。  結婚歴はなく、一人暮らし。  靴をオーダーメイドする職人。  昔ながらの職人気質。  はっきり言って口が悪いです。  自宅からアトリエまでアルファロメオで通い続けていて、ファッションにもかなりのこだわりがあります。  人との交流を嫌い、お客とも最低限の会話しかせず、気に入らない人間は誰だろうと容赦なく追い返します。  内心、年を取ったことで

          著…桂望実『ボーイズ・ビー』

          あの子が元気になっていますように。

           わたしはいつも車で通勤しています。  今朝も運転中、ある高校の近くを通りかかりました。  その時ふと、男子高生と女子高生の後ろ姿が目に入りました。  男子高生は女子高生の肩を抱いていました。  それを見てわたしは、すれ違いざま、  「ムムッ! 高校生のカップルがいちゃついておる。朝っぱらから。いいなあ。羨ましい」  と思いました。  ちょうど信号待ちで停車したので、わたしは二人の様子をチラリと覗き見しました。  そしてびっくり!  女子高生は顔を真っ赤にし

          あの子が元気になっていますように。

          Kagrra,『蓮』

           蓮は美しいですよね。  可憐でありながらも、凛としていて。  泥の中からでも、清らかな花を咲かせて。  ※アルバム『珠』収録曲。  これは、そんな蓮に愛する人の姿を重ねて歌われた、切ない曲です。  蓮に例えられるほどですから、きっと「君」は身も心も相当に美しい方なのでしょう。  少なくとも、「僕」にとって、「君」はそういう大切な人。  けれども、「僕」と「君」とはもう、今世では二度と会えないのでしょう。  二人の居場所が此岸と彼岸とに分かれてしまったから。

          著…長田弘 絵…酒井駒子『小さな本の大きな世界』

           詩人の長田弘さんが児童文学の書評をまとめた本。  きっと、子どもたちが様々なジャンルに興味を持てるように…との願いがあるのでしょう。  紹介されている本は、子ども向けでありながらも、多岐に渡っています。  読書によって精神世界が無限に広がっていく感じが伝わってきますね。  中でもわたしは、  という考え方に惹かれます。  これは子どもに限らず、大人が読む本についても言えることですよね。  わたしも、これまで出会った本や、これから出会う本を大切にしていきたいと思

          著…長田弘 絵…酒井駒子『小さな本の大きな世界』

          絹田村子『さんすくみ』

           神社・お寺・教会の息子として生まれた若者たちの、ほのぼのとした友情を描いた少女漫画。  家が近かったことや、高校で知り合ったことから、自然と仲良くなった3人。  みんないつも、トホホな出来事に巻き込まれてばかり。  ※全10巻。   全部貼るには多いので、1〜3巻までのリンクを貼っておきます。  気の強い母親にまっっったく頭が上がらない心優しき神社の跡取り・恭太郎(きょうたろう)。  霊が怖いのになぜか霊に好かれてしまう生真面目新米僧侶・孝仁(たかひと。又の名をこ

          絹田村子『さんすくみ』

          作・絵…インガ・ムーア 訳…たがきょうこ『ネコがすきな船長のおはなし』

           思わぬところに自分の居場所が見つかることもある。  そう気づかせてくれる絵本です。  ※注意  以下の文は、結末までは明かすネタバレを含みます。  未読の方はご注意ください。  以下はあらすじです。  あるところに、一人の船長がいました。  彼は猫が大好き。  通称「ネコ船長」。  ネコ船長は、なんと沢山の猫たちを船に乗せたまま、港から港へと長い航海を続けてきました。  ネコ船長は、ねずみの被害で困っている島にたどり着きました。  ネコ船長はその島の女王さ

          作・絵…インガ・ムーア 訳…たがきょうこ『ネコがすきな船長のおはなし』

          -真天地開闢集団- ジグザグ『昴』

           全てを諦めてしまいたい。  そんな夜に聴きたくなる、儚くて美しい曲です。  もう、疲れ果ててしまった。  この世とあの世の暗い波間で、力なく揺蕩う。  闇と自分との境目がぼやけていく。  ため息をつく。  そんな中、ふと、愛しい人のことを思い出す。  そっと目を開くと、この世の美しい光たちが目に入る。  花。  月。  星。  それらがあんまり優しく寄り添ってくれるので、とてもとても綺麗なので、ああ、まだ自分はあの世へは渡れない、と思う。  せめて、

          -真天地開闢集団- ジグザグ『昴』

          監修…池坊専永 著…杉原青坡『自由花 (これならわかる池坊いけばな)』

           池坊の三大スタイル「立華」「生花」「自由花」のうち、自由花を紹介している本。  自由花はその名の通り自由に生けるスタイル。  「こう生けなければいけない」というルールがないので、好きなように生けて良いです。  しかし、自由とはいえ、あくまでもそれは「いけばな」でなくてはいけません。  汚れたり折れた葉は取り除き、花がいきいきして見えるように花の向きを変えて、花の美しさを引き立たせる必要があります。  そんな、かえって難しいように思える自由花ですが、  といった、

          監修…池坊専永 著…杉原青坡『自由花 (これならわかる池坊いけばな)』

          作…フランク・ボーム 訳…幾島幸子『オズの魔法使い』

           人生って、何が起こるか分かりませんよね。  自分がいつ、誰と出会って、お互いの心がどう変化するのか。  誰にも予想出来ません。  ふとした出会いによって、様々なことが変わります。  そしてその沢山の小さなことが、やがて大きな結果を生み出します。  これは、そう気づかせてくれる児童文学。  だって、まず、みなしごのドロシーが、おじさん・おばさんと共にカンザスの小さな家で住んでいたかと思えば、ある日大きな竜巻で家ごと吹き飛ばされるのですから…。  ※注意  以下の

          作…フランク・ボーム 訳…幾島幸子『オズの魔法使い』