見出し画像

【読書ノート】ナリワイ起業

人間本来のクリエイティビティを取り戻そう。そう訴える「月3万円ビジネス」は、「ナリワイ起業講座」の土台となる哲学です。

ナリワイ起業/井東敬子(著)

こんにちは、けいごです。

現在重要視されていたり、流行ってきている「副業」に関して、様々な働き方があります。そんな、副業の一つの手段として「ナリワイ起業」という提案をしている本があります。

本記事では、この「ナリワイ起業」とはなんなのか、その方法について紹介していきます。
この本は、副業や事業をやる時に「難しい起業の本を読むよりも、この本を読んだ方が一発でわかる」そんな本です。


「お金」に依存する社会

現代は、「お金」に依存している社会です。
高度経済成長によって豊かになった日本社会は、「何か必要になったら物を買う」というあたりまえの生活をしています。
その結果、昭和40年代に約70%だった日本の食糧自給率は、ここ50年間で約40%まで下がりました。
このような社会に生きていると、「自分では何も出来ない」と思い込まされているようです。

しかし実際のところ、つくろうと思えば服も作れるし、野菜も作れたりします。
そのため「ナリワイ」では、それら人間本来のクリエイティビティを取り戻していきます。

「ナリワイ起業」とは?

ナリワイ起業の定義は、「好きなことで誰かのささいな困りごとを解決する小さな起業」です。

「好きなこと」は、努力しなくても出来ることです。しかし、好きなことだけでなく、需要がなければ売れることがなかったり、売り上げに限界が来てしまいます。そのため、「誰かのささいな困り事を解決する」という要素と絡む事業をすることが大事です。

ここで一つ例を紹介します。
裁縫好きのMさんがいました。Mさんは、親の着物を使ってウサギのぬいぐるみを作って売っていましたが、すぐに売り上げが頭打ちになりました。そこで、「人の役に立つこと」を考えるようにすると、近所のおばあちゃんが「話し相手が欲しい」というニーズを知ることになります。
その後、近所のおばあちゃんたちを集めて裁縫教室を開き、そこで作ったうさぎを売り出していくと、売り上げがでるようになったそうです。

このように、「好きなこと」×「ささいな困り事」でナリワイ起業をしていきます。

「好きなこと」を見つける

本書で紹介されている、「好きなこと」を見つけるワークをいくつか紹介します。
とはいっても、突然好きなことを考えるのが難しい方もいると思います。そのような方は、日々以下のことを意識してみてください。

・小さくても確かな選択を重ねる:例えば、今日食べたいものを考える。
・感性に従う:例えば、余計なことを考えずに食べたいものを食べる。

これらを意識して生活していくと、段々と「好きなこと」が見えてくるようになります。

■ワーク1
以下について、それぞれ考えていきます。

・気が付くと、ついついしていること。
・努力しなくてもできること。
・なぜか、人に頼られること。
・やればやるほど、エネルギーが湧いてくること
・自分では大したことがないと思っているのに、人から「すごいね」と褒められること。

■ワーク2
ワーク1で思いつかなければ、「これまで好きだったモノ・コトを年代ごとに書き出し」をしていきます。
例えば、小学生時代は古生物が好きだった。中学生時代は漫画が好きだった。等です。

「ささいな困りごと」を見つける

「ささいな困りごと」を見つけるワークに入ります。些細な困りごとは、「氷山の一角」です。その一つの困りごとがあるということは、見えていないニーズが、まだまだある可能性が高いです。

■ワーク3ー①
主語を「私」や「私たち」にする。
自分や友人の小さな困りごとを考えたり、聞いていきます。

■ワーク3ー②
「余っているもの」をピックアップする。
家の中で余っているものをピックアップして、売ったりシェアしてみます。
例えば、育てた野菜を売る、プリンターを貸す等。

■ワーク3ー③
「イラっとしたこと」をピックアップする。
イラっとしたことには、自分が大切だと思っていることが隠されています。

注意点は、これらワークをやる時点で「解決できるか」を考えないということです。

「やってみたい」を形にする

次に、企画をしていきます。企画において大事なことは、「誰の困りごとを解決したいのか、相手をしっかり設定していくこと」です。
こちらは以前紹介した地域活動本まとめ記事の、「ペルソナ」の設定と合致しますね。

本書では、それをカタチにするために必要な要素をまとめています。それは以下です。

①思い⇒やりたいこと、その理由
②与件⇒与えられている条件(お金や時間等)
③ターゲット⇒喜ばせたい人
④できること⇒持っている道具や資格、人脈等
⑤「それは好きなこと?」という問いかけ

本書では、これらを考えるためのワークも多く紹介されていますので、気になったら購入してみてください。
また、本書では商品の価格を決める時に大切なことが、シンプルにわかりやすく紹介されています。
やろうとしていることのライバルは、○○だけではないかもしれません。

一言まとめ(これだけ覚えて)

本書を一言でまとめると、以下のようになります。

「好きなこと」と「困りごと」で小さく行動をし、コツコツ改善していくことで、楽しみながら月3万円を稼ぐことでできる。

本書では事業を生み出すときに必要なことがシンプルにまとめられていて、行動するためのハードルをとことん下げてくれています。
事業を生み出すための難しいビジネス本を読むよりも、この本から入った方が頭に入ります。
また、ワークも参考になることが多く、今回紹介した内容以外にも広報の考え方などもまとまっています。

個人的には、この月3万円というゆるさが好きです(笑)

Keigo.log サイトマップ

この記事を気に入った読者様、是非フォローと拡散宜しくお願い致します!

この記事が参加している募集

読書感想文

ビジネス書が好き

ご一読有難う御座いました! もし「ここがわかりやすい」「ここがわかりにくい」などありましたら、ご遠慮なくコメント欄にご投稿ください!