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保育士、学童保育士、漫画原作、留学夫と共にロンドン語学留学、の経験をへて、現在一児の母…

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保育士、学童保育士、漫画原作、留学夫と共にロンドン語学留学、の経験をへて、現在一児の母。最近は子育て支援ひろばで働き始め、バタバタ生活。 四角いところを丸く掃くタイプ。 北村薫、森絵都が、青春の書。 https://twitter.com/GMKqK45tieDHxCy

記事一覧

「大丈夫じゃないよ」と言われた日

先日、本当に悲しいことがあった。 いろんなものをなげうってでも本気でやらなければできないのに、どれだけ本気でやってもできないことが世の中にはあって、願っても願っ…

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2日前
23

子どもと大人は対等なのか

ヨーロッパでは子どもを一人の人として扱うと言う話を聞いて、思い出す場面があった。 昔昔ヨーロッパでは、子どもは『小さい大人』として扱われていたらしい(絵画でも大…

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4日前
16

一番好きなものをあげるか

1年生の娘が、音読で「かいがら」というお話を読んでいる。 話をさんご的に大雑把に要約すると…… 『くまのこが、拾ってきた貝がらを、うさぎのこに見せて「どれが好き?…

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3週間前
13

みんな働いてる人に見える

仕事を辞めて一ヶ月がたった。 3月末、移動転職しなきゃいけなくなった。辞めると聞いて、職場の子育て支援施設で出会ってきた親子さんたちが、一同に介してサヨナラ会を…

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1か月前
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夏休みの宿題から本好きにするための極意、というタイトルの記事ありそうだなぁ。

小1の娘は、この夏、初めての体験をした。 それは、《夏休み》である。 学生時代誰もが通る、始まる前は永遠のように感じる、あの長期休みである。 フルタイム、夏休3日有…

さんご
1か月前
16

学校行きたくないって言われた(母の葛藤と、試行錯誤と恩師の助言)

 毎朝毎朝「今日は学校休む」と、言う娘(7歳)。ピッカピッカの1年生。なんとかかんとか送り出す毎日。もはや日常。 ※※※※※※※ 4月は何もかもが新鮮で、ランドセ…

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3か月前
34

こんな日に限って、熱を出すんだけど、こんな時に

小1になった娘は、「ハロー!ハウ アー ユー!」と言えるだけで英語ができると思っているフシがある。  先日の道徳の授業参観。娘が、友達って良いね!言葉が通じなくて…

さんご
3か月前
12

「正解がわかると、考えなくなるんです」という言葉に唸る

突如として、愛してやまない職場をさることになった。円満転職なのだが、私は代表と一対一で話す機会をいただき、そして泣いた。「この〇〇(子育て支援施設)が大好きなん…

さんご
7か月前
24

私、結構傷ついてたんだ

ある仕事を引き継いでもらうことがあって、引き継いでくれると言っていた人の、何気ない一言が、ずっとわだかまっている。 その時は、決めなきゃいけないこともあったし、…

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8か月前
47

一緒に困る

ある遊び場に行った日に、困っている親子がいた。しばらく子と親が押し問答。 こえをかける?かけない? 職場の先輩とそんな話になった。 先輩は声をかけて、子が落ち着…

さんご
9か月前
27

行きたかったドーナツ屋さんに向かって走る

遠いけど、ずっと行きたかったところに、行くことにした。しばらく前から、そこに行くのが夢だった。 航空公園の近くのドーナツ屋さん。あげたまるパンにクリームたっぷり…

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10か月前
13

6歳の娘にキレられた話

娘、ちょっとした微熱が朝からあって、保育園の先生にも伝えていて、早めにお迎え来た保育園のお部屋で。 私は娘に手を払われキレられた。 迎えに来た時、娘はブロックに…

さんご
1年前
18

コロボックル物語

自分が本を好きになったのは、いつのことだったか。 小学生の頃、図書館から借りてきた本を5冊くらい一気に読んだ記憶がある。もちろん、小学生向けだから大きな文字で、ス…

さんご
1年前
18

1度許すとつけあがり、自由だと無法地帯になるのか

許すと、どんどんつけあがるから。 そんなふうにいうことって、結構あるんじゃないかな。 そうやって、ルールはいっぱい増えていくのではないかと思っている。 みんなが気…

さんご
1年前
38

「ぼく」という娘を救った言葉

むすめは、6歳。気づけば保育園も3年目。年長さんになっていた。 保育園に務めていた私からすると、年長さんってほんとにお兄さんお姉さんに見えたものだ。 3歳児の頃が…

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1年前
43

絵を上手に描けるようになるより大切なこと

娘(6歳)の保育園で、感謝していることがある。 その一点を取り出しただけでも、この保育園に通って良かった、と思うほどに。 親になって思うのは、なかなか保育って見…

さんご
1年前
18
「大丈夫じゃないよ」と言われた日

「大丈夫じゃないよ」と言われた日

先日、本当に悲しいことがあった。
いろんなものをなげうってでも本気でやらなければできないのに、どれだけ本気でやってもできないことが世の中にはあって、願っても願っても、叶わなかった。
叶ったと思ったら、消えてしまった。

時間もお金も体も精神も、そこに費やして、仕事も犠牲にして、娘にも無理をさせて、一番に考えてたものを失った。

それは、新しい命だった。
やっと、ようやく命が生まれたと思ったら、2週

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子どもと大人は対等なのか

子どもと大人は対等なのか

ヨーロッパでは子どもを一人の人として扱うと言う話を聞いて、思い出す場面があった。

昔昔ヨーロッパでは、子どもは『小さい大人』として扱われていたらしい(絵画でも大人を小さくしただけの人として描かれていたりする)。それが『子ども』、という存在として認識され、子どもの権利条約などに繋がっていったそうな。

そして今、子どもは一人の『子ども』として、当たり前に対等に扱われているというのだ。

日本はどう

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一番好きなものをあげるか

一番好きなものをあげるか

1年生の娘が、音読で「かいがら」というお話を読んでいる。

話をさんご的に大雑把に要約すると……
『くまのこが、拾ってきた貝がらを、うさぎのこに見せて「どれが好き?」と聞く。
ところがうさぎのこが選んだのはくまのこが一番好きな、しましまの貝がらだった!くまのこは、うさぎのこが一番好きと言った貝がらをあげようと思っていたのだが、自分の一番好きなのと被ってしまい、その日はそっとしまって持って帰る。次の

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みんな働いてる人に見える

みんな働いてる人に見える

仕事を辞めて一ヶ月がたった。

3月末、移動転職しなきゃいけなくなった。辞めると聞いて、職場の子育て支援施設で出会ってきた親子さんたちが、一同に介してサヨナラ会をやってくれた。今までやってきたご褒美みたいな時間だった。離れたくない。ホントは離れたくないんだよーと、言えないけど思っていた。
ここでたくさん学び、たくさん自信もついた。

そのころ仕事の話といえば「来てる子たちが可愛い」というものばかり

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夏休みの宿題から本好きにするための極意、というタイトルの記事ありそうだなぁ。

小1の娘は、この夏、初めての体験をした。
それは、《夏休み》である。
学生時代誰もが通る、始まる前は永遠のように感じる、あの長期休みである。
フルタイム、夏休3日有給使えて2日の母を持っている娘は、保育園育ち。夏休みという概念はなく、お盆の時にちょっと休んでお出かけするか、もしくは子どもの少なくなった保育園で先生とのんびり遊ぶか、そんな幼児期を送っていた。

今年は初めての小学校。「保育園ってずっ

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学校行きたくないって言われた(母の葛藤と、試行錯誤と恩師の助言)

学校行きたくないって言われた(母の葛藤と、試行錯誤と恩師の助言)

 毎朝毎朝「今日は学校休む」と、言う娘(7歳)。ピッカピッカの1年生。なんとかかんとか送り出す毎日。もはや日常。

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4月は何もかもが新鮮で、ランドセルを背負っているのか背負われているのか、分からないその背中は、希望に溢れていた。
保育園は休むのも惜しいほど大好きだったし、そんな保育園からのお友達も何人もいる。4月当初は新しい目覚まし時計でさっと起きて、朝離れるのも笑顔で手を振って出

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こんな日に限って、熱を出すんだけど、こんな時に

こんな日に限って、熱を出すんだけど、こんな時に

小1になった娘は、「ハロー!ハウ アー ユー!」と言えるだけで英語ができると思っているフシがある。
 先日の道徳の授業参観。娘が、友達って良いね!言葉が通じなくても友だちになれるよ!と習っていた。本当だろうか。ハローハウアーユーだけで、意思の疎通が本当にできると言えるのだろうか……。

私には、お茶目で、いっつもニコニコしてて、周りに楽しい気持ちを振りまいてくれて。恋多き子で、周りを振り回して、で

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「正解がわかると、考えなくなるんです」という言葉に唸る

「正解がわかると、考えなくなるんです」という言葉に唸る

突如として、愛してやまない職場をさることになった。円満転職なのだが、私は代表と一対一で話す機会をいただき、そして泣いた。「この〇〇(子育て支援施設)が大好きなんです」と。

なんせコロナ禍から始まったいきなりの施設長。引き継ぎはあったものの、コロナ禍で中々増えない利用者獲得に奔走し、関係を作り、環境を整え(コロナでコロコロと変わる「普通」に対応し)、スタッフと切磋琢磨し、作り上げていった場所。

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私、結構傷ついてたんだ

ある仕事を引き継いでもらうことがあって、引き継いでくれると言っていた人の、何気ない一言が、ずっとわだかまっている。

その時は、決めなきゃいけないこともあったし、事を荒立てないように、何なら、ちょっと怒ってくれているボスとその人が、険悪にならないように、会話を持っていったりした。
いや、もしかしたら、これ以上の否定的な言葉が、その人から出てくるのを聞きたくなかったのかもしれない。
聞こえないふりを

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一緒に困る

一緒に困る

ある遊び場に行った日に、困っている親子がいた。しばらく子と親が押し問答。
こえをかける?かけない?

職場の先輩とそんな話になった。

先輩は声をかけて、子が落ち着いたのだそうだ。
そしてその時感じた違和感を教えてくれた。
周りに沢山親子がいたのに、誰も声掛けないんだな、と思ったそうだ。

なんで先輩は声をかけられたんだろう。同じ子育て支援者だからか。それもある。
こんな時、どうしたら良いか、わか

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行きたかったドーナツ屋さんに向かって走る

行きたかったドーナツ屋さんに向かって走る

遠いけど、ずっと行きたかったところに、行くことにした。しばらく前から、そこに行くのが夢だった。
航空公園の近くのドーナツ屋さん。あげたまるパンにクリームたっぷり入ってて、ラインナップもおしゃれで美味しそう。あんバターやら、アプリコットやら、インスタ見てるだけでよだれが出る。おまけに(こっちがメインかもしれないが)バリスタの入れたコーヒーもあるというではないか。
久しぶりの友人と、夜の二人会(なんて

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6歳の娘にキレられた話

6歳の娘にキレられた話

娘、ちょっとした微熱が朝からあって、保育園の先生にも伝えていて、早めにお迎え来た保育園のお部屋で。
私は娘に手を払われキレられた。

迎えに来た時、娘はブロックに夢中で、先生と日中の話をしながら、見ていた。
1時間前くらいは熱があったとかで、先生が園で熱はかっていきますか?と聞いてくれた。
なかなか帰ろうとしない娘にちょっと焦りつつ、今は熱どうなのか気になりつつ、でも、保育園の体温計出してもらって

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コロボックル物語

自分が本を好きになったのは、いつのことだったか。
小学生の頃、図書館から借りてきた本を5冊くらい一気に読んだ記憶がある。もちろん、小学生向けだから大きな文字で、スイスイ読める本だ。カメラちゃんとか、ケストナーとか、かぎばあさんとか、岡田淳さんもすきだったな。
1日で読んだというちょっとした得意げな気持ちと、大好きな世界が終わってしまう寂しさと、同時に感じたあの頃を思い出す。

佐藤さとるさんのコロ

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1度許すとつけあがり、自由だと無法地帯になるのか

許すと、どんどんつけあがるから。
そんなふうにいうことって、結構あるんじゃないかな。

そうやって、ルールはいっぱい増えていくのではないかと思っている。
みんなが気持ちよく過ごすために。
みんなが気持ちよく過ごすために、少し自分や我が子を頑張らせてないか。

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私が、今の子育て支援施設で、働こうとおもったのは、ルールがあんまりないからだった。
例えば、下駄箱、カバン入れは一つしか使っ

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「ぼく」という娘を救った言葉

「ぼく」という娘を救った言葉

むすめは、6歳。気づけば保育園も3年目。年長さんになっていた。
保育園に務めていた私からすると、年長さんってほんとにお兄さんお姉さんに見えたものだ。
3歳児の頃が懐かしい。娘を迎えに行くと、まだコロコロと、ひよこのように笑い転げ合っている、小さな子達がいっぱいいたものだ。

手も足もひょろりと長くなった娘が、自転車の後ろの座席に座り、電動であるはずなのに、ずっしりとした重みが、漕ぐ事に感じられる。

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絵を上手に描けるようになるより大切なこと

絵を上手に描けるようになるより大切なこと

娘(6歳)の保育園で、感謝していることがある。
その一点を取り出しただけでも、この保育園に通って良かった、と思うほどに。

親になって思うのは、なかなか保育って見えない、ということ。送るのが少しでも早くなったり、迎えが少しでも遅くなると、担任の先生にすら会えないのだ。担任の先生に会えるときは、なるべく一言二言会話ができるといいなぁと思うが、サラッと、ただただ元気かどうか言い合うだけのとも時ある。

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