マガジンのカバー画像

お薦め記事

451
好きな記事をまとめています。
運営しているクリエイター

#読書

【読書コラム】会話が成り立たないのは成り立たせようとする気がないからなのだ - 『話が通じない相手と話をする方法 - 哲学者が教える不可能を可能にする対話術』ピーター・ボゴジアン, ジェームズ・リンゼイ(著)、藤井翔太(監修)

【読書コラム】会話が成り立たないのは成り立たせようとする気がないからなのだ - 『話が通じない相手と話をする方法 - 哲学者が教える不可能を可能にする対話術』ピーター・ボゴジアン, ジェームズ・リンゼイ(著)、藤井翔太(監修)

 奈良美智さんのXで面白そうな本が紹介されていた。

 早速、買って、読んでみた。期待通り、すこぶる面白い本だった。300頁ほどの本文を一気に読んでしまった。

 内容はタイトルそのまま、話が通じない相手と話をする方法が理論的に記されているのだが、初心者から達人に至るまでのプロセスが提示されたり、作者の実体験が例示されたり、とにかくわかりやすさに富んでいる。専門書のような雰囲気なのに、まるで自己啓

もっとみる
2023、読んで読まれた#書もつ

2023、読んで読まれた#書もつ

毎週木曜日に、読んだ本のことを中心に読書に関することを書いています。単純計算で、年間50本程度の投稿をしています。

1投稿におおよそ1作品を紹介し、今年もたくさん読んでいただきました。ありがとうございました。

投稿にスキやコメントをいただくのも嬉しいのですが、紹介した作品を読んだよ、という投稿もとても嬉しいものです。”書もつ”の投稿には、作品を読んでみて僕が面白かったものしか紹介していないので

もっとみる
12月前半の日記

12月前半の日記

今日も日記を綴ります。

今回も長いので、つまみ食い推奨です。

つまみ食いのおともには、この曲を。

12月のある日

お昼やすみに、久しぶりに後ろの席の人と美術館のまわりを散歩する。朝晩は寒いけど、昼間はポカポカしている。

夕方、次の日の美術館のパフォーマンスのリハーサルをしていて、美術館に不思議な音が響いていた。

夜ごはんはイワシパスタをつくる。
オリーブオイルをフライパンにたらして、ニ

もっとみる
ハッピーでもバッドでもない人生を、ささやかな思い出と生きていく

ハッピーでもバッドでもない人生を、ささやかな思い出と生きていく

昔、深夜にどうしようもなく悲しいことがあり、男友だちを呼び出してドライブに連れて行ってもらったことがある。

彼は泣いたり怒ったりする私の話をずっと聞いてくれたあと「俺、町を出ようと思ってるけど、一緒に行くか?」と言った。いつ?と聞くと、今。と言う。きっと何か事情があったのだろう。好きでもない女を連れて行きたいほどの孤独を考えるとノリで行ってあげたい衝動に駆られたが、結局なんとなく断った。20年前

もっとみる
【読書コラム】「能力」が存在しないってどういうこと? - 『私たちはどう学んでいるのか: 創発から見る認知の変化』鈴木宏昭(著)

【読書コラム】「能力」が存在しないってどういうこと? - 『私たちはどう学んでいるのか: 創発から見る認知の変化』鈴木宏昭(著)

 YouTubeのオススメにこんな動画が出てきた。

 わたしは普段、料理をしながらラジオ感覚で動画を見ている。途中で操作するのは大変なので自動再生にしている。そのため、たまに全然興味のない内容が流れてしまう。最初、この動画もそういう類のものだと思った。

 だから、いつものようにスキップしようとしたら、冒頭、

「デキるって『能力がある』ってことですよね? でも、そもそも能力というもの自体が存在

もっとみる
11月の日記

11月の日記

11月の日記です。ごはんと本のお話が多めです。

長文なので、気になるところだけ、つまんでください。

私の好きな曲を聴きながら、どうぞ。

11月のある日

美術館の展示室で、お客さまの前で解説をする日だった。
朝から緊張して、おなかが痛かった。

どんな話をしたら面白いのか不安だったが、参加者は少なかったけれど、聞きはじめた人たちは最後まで聞いてくれた。
上司も、「うまくまとまりましたね。聞き

もっとみる
最近読んだ本たち(ゆっくりさんな11月分)

最近読んだ本たち(ゆっくりさんな11月分)

時の流れは早いと毎月書いていて、自分で嫌になる。悲しいくらい同じことを書いている。けれど今月も書く。ほんと、早いよねえ。だって、11月もすごい勢いで過ぎていったから。

気持ちが上すべりする原因がたくさんあった。本を読んでいる場合じゃなかろう、との心の声もときどき響いた。それでも少しは読んだ。ときに読書は現実逃避のための手立てだ。そしてときに本は心を救う道具でもある。「いいなあ、本って」と思わされ

もっとみる
【読書コラム】大人の女子サッカー部は面倒だけど楽しそう! - 『女の答えはピッチにある:女子サッカーが私に教えてくれたこと』キム・ホンビ(著), 小山内園子(訳)

【読書コラム】大人の女子サッカー部は面倒だけど楽しそう! - 『女の答えはピッチにある:女子サッカーが私に教えてくれたこと』キム・ホンビ(著), 小山内園子(訳)

 仕事関係で女子サッカーについて調べることがあった。

 小学生の頃、2002年のワールドカップ日韓大会があったので、当時、テレビっ子だったわたしは連日ハイライト映像を浴びせられ、サッカーに対する興味を人並み程度植え付けられている。それでも、女子サッカーを知ったのはなでしこジャパンが女子ワールドカップで優勝したとき。あくまでサッカーのメインは男子なんだと思っていた。

 ところが、あるネット記事に

もっとみる
【読書コラム】お前が始めた物語だろ - 『射精責任』ガブリエル・ブレア (著),村井理子 (訳)

【読書コラム】お前が始めた物語だろ - 『射精責任』ガブリエル・ブレア (著),村井理子 (訳)

 本屋に行ったら、強烈な一冊が目に飛び込んできた。

 赤地に黒文字で『射精責任』である。まじまじと眺めるのが躊躇される反面、一度見たら忘れられないインパクトがあった。

 そのときは手元に取ることをしなかった。なんなら、表紙を見たのだって正味の話、一秒か二秒。下手したら、もっと短い可能性もあった。

 しかし、数日に渡って、『射精責任』というありそうでなかったフレーズはわたしの頭の中をぐるぐると

もっとみる
生きていく人たちの物語

生きていく人たちの物語

フォローさせていただいている菅野浩二(ライター&編集者)さんによる短編小説集『すべて失われる者たち』が出版された。

以前から、noteに執筆されていた短編小説たちを拝読していた。

重苦しい描写があれば胸がぎゅうっと縮こまるように感じるし、やりきれない心情を描いた場面ではため息が出てしまう。いい意味で心に波を立てる文体と表現にいつも「ああ、筆力ってこれなんだ」と思っていた。

今回出版された『す

もっとみる
緊急避難先としての本、そして本屋

緊急避難先としての本、そして本屋

真夏の空に、城のようにそびえる入道雲を見るたび、私は一人の老人のことを思う。
その人は、たったひとりで大海原へ出てゆき、カジキマグロと戦った。
彼の名はサンチャゴ。
『老人と海』(ヘミングウェイ)の主人公だ。

私にとって、彼は「生きること」を教えてくれた人生の師である。
こういう風に生きたい。
そう思った初めての人でもある。

本の中には、魅力的な人物がわんさかいる。
学生時代は、太宰の描くダメ

もっとみる
一度でも愛された人は、やさしくなれる。

一度でも愛された人は、やさしくなれる。

これがなければ生きていけないとかじぶんを

縛ることはしたくないけれど。

小さい頃は確実にそれがあった。

ずっとこの先生が担任だったらいいのにとか。

ずっと隣の席はゆうこちゃんじゃなきゃいやだ

とか。

誰も塾とか行かないでずっと放課後だったら

よかったのにとか。

わたしは塾に通ったことがなかったから

けっこう一人遊びが得意になっていた。

そして、教科書はきらいなのに活字も好きじゃ

もっとみる
卵の殻を破壊せずに生まれてみたい。

卵の殻を破壊せずに生まれてみたい。

料理はあまり上手じゃないかもしれない。

誰かにふるまうことにちょっと自信がない。

だから時々美味しいねってほめられると

子供はいないのに、自分の子供がほめられたら

こんな気分かもしれないって気持ちになる

時がある。

でも、料理が上手なひとは大好きです。

ということで今日は企画に乗っかりました。

noteの企画プリンスたまごまるさんの企画です!

さっき勝手に命名しました。

そして

もっとみる
9割の成功者が実践している”最強サイクル”とは

9割の成功者が実践している”最強サイクル”とは

脳筋Doは、
数えきれないくらいの、
ビジネス本・自己啓発本を読んだことがあります。

そこで、
たくさんの成功者の人生を見てきました。

そこで思ったこと。

「成功者はみな同じことをしている」

成功者がしていること。
それは、”最強サイクル”です。

どんなことをしたら、
皆がよく知る”成功者”に近づくことが出来るか。

それを、
”最強サイクル”を用いながら、
紹介していきたいと思います!

もっとみる