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記事一覧
書くことと、話を聞くこと。両方やらないと、体調がわるくなる
ふだん、誰かの話を聞いて、記事を書く仕事をしています。
文章を書くことはもともと好きだったのですが、誰かの話を聞くこともすごく好きだと、この仕事を始めてから気づきました。
ずっと机に向かって書くだけだと、内側にこもりすぎて煮詰まってくるし、話を聞き続けるだけでは、糸の切れた凧みたいに浮き足だって、どこかへ飛んでいってしまいそうになる。
だから、話を聞いて、書く。という両方が暮らしの中にあるこ
インタビューライターのジレンマ〜解釈と創作の間〜【佐藤友美「書く仕事がしたい」を読んで】
『書く仕事がしたい』(佐藤友美、CCCメディアハウス)読む。
学ぶことがたくさんあったのだけど、中でもインタビューライターが必ず立ち止まる「どこまで相手の言葉を解釈(意訳)していいのだろう」問題の考察が刺さりました。
取材相手の言葉をそのまま並べるだけでは、AI文字起こしと同じ。
かと言って、憶測で独りよがりに言葉を選ぶと、ライターの「創作」になってしまう。
原稿を読んだ取材相手が「よくぞ私
【執筆協力】『QuizKnockの課外授業シリーズ03 君らしく働くミライへ』
執筆協力した本が出版されました。
楽しいクイズで子どもたちに大人気のQuizKnock(クイズノック)さん。
子どもたちが未来を考えるための「働き方」の本を出版されるということで、執筆協力をさせていただきました。
マンガとテキストを織り交ぜて、小学生から楽しく読める素敵な1冊に仕上がっています。
4章では、ヒカキンさんや朝井リョウさんなど、今をときめくかっこいい先輩たちへのインタビューも!
「あとがき」を書かせていただきました〜中井智彦さん演じる詩人・中原中也の世界
ミュージカル俳優、中井智彦さんの舞台「詩人・中原中也の世界~在りし日の歌~」のLIVE DVD&BOOKが、10月22日、中也84回目の命日に発売されます。
noteに舞台の感想を書かせてもらったことがご縁につながり、そのDVDブックの「あとがき(解説)」を担当させていただきました。
劇団四季で『美女と野獣』の野獣役、そして『オペラ座の怪人』のラウル役を演じた中井さんが、新たなライフワークとし
「空気」をおそれて会社をやめた私がみつけた、心にしたがう働きかた
携帯電話をお風呂の天井からぶら下げて、シャワーを浴びていた。
18年前、まだスマホが存在しなかった「ガラケー」の時代の話だ。
夜景のきれいな港町で、私は駆け出しの新聞記者として働いていた。
今の若い記者のひとが、どんなふうに働いているかはわからない。私が新人だったころ、私が働いていた場所では、深夜でも休日でも、電話がかかってきたら15分以内に身支度をして、事件や事故が起こった場所に向けて出発
明日なんて来なければいいと思っているあなたへ
10歳くらいまで、声を出して話すことが苦手だった。
頭の中には、伝えたいことがたくさん渦を巻いている。
でも、それらの「こと」を「音」に変換する術がわからない。
緊張した状態で無理に言葉を絞り出そうとすると、喉がぎゅっと締まって、息ができなくなる。
顔を真っ赤にして魚みたいに口をぱくぱくさせる私を、先生は困った顔で見守り、クラスの子どもたちはくすくす笑った。
朝の健康観察で返事をするのも