髙橋三保子

言編み人/ライター/エディター/エッセイスト。北海道生まれ、図書館そだち。通信社記者を…

髙橋三保子

言編み人/ライター/エディター/エッセイスト。北海道生まれ、図書館そだち。通信社記者を経てフリーランス11年目。執筆は日本文化や人事・HR領域など。人や組織のストーリーを引き出すインタビューが得意です。 https://lit.link/mihokotakahashi

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あなただけのストーリー、見つけます【プロフィール/お仕事のご相談について】

「言葉」には、人を動かす力があります。 あなたの物語、あなたの会社・商品のストーリーを言葉の糸で編んで、必要な人のもとへ届けることができれば、きっとあなたの周りの世界が変わりはじめます。 はじめまして。言編み人(エディター/ライター)の高橋三保子と申します。 通信社記者を経て、2012年からフリーランスライター/エディターとして活動しています。 ★どんな人?子供のころから文章を書くことが好きで、どうすればわかりやすく、面白く相手に伝えることができるかということを、ずっ

    • 土公神の休日〜畑仕事の愉しみ

      朝から畑仕事。 本来なら、土公神がつかさどる土用の期間なので土いじりはのぞましくないのですが、4月23、24、27日は土公神が天上界へ出かけてお留守なので、特別に土を触っても大丈夫なのだそう。 くわで土を掘り起こし、雑草の根を取り除くと、ダンゴムシやアリたちが大慌てで逃げていきます(ごめんね)。 野菜の根っこを食べる幼虫たちにも移動してもらって、土に石灰や肥料を混ぜていきます。 2年目なので、いつどんな虫や鳥が出てきて、どの植物を食べてしまうかも何となくわかってきました。

      • お茶室に、春

        お茶の稽古。 朝早くお邪魔したら、まだほかの生徒さんがみえておらず、久しぶりに先生のお点前を拝見する幸運に恵まれました。 さくら色の着物に、若草色の帯を締めた先生が旅箪笥の前に座ると、お茶室の畳の上に、春の野原が広がっていくよう。 一切の無駄がなく、どこにも不自然な力が入っていない、流れるような所作にうっとり。 いつまでも、ずっと見つめていたくなります。 湯気の立つお茶碗が「どうぞ」と置かれるまで、一連の動きが舞踊のように美しく、ほーっとため息が出ました。 ほかの生徒さん

        • 桜めぐり2024

          今年の桜めぐり。 近くに名所が多くて、とても回りきれないという贅沢な悩み。 今年間に合わなかった樹には、また来年、逢いに行こう。

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        • めぐる季節
          18本
        • お茶の時間
          14本
        • 子どもと一緒に育つ
          34本
        • 絵のない美術館
          25本
        • 旅の記録
          36本
        • 大好きなnote
          7本

        記事

          異世界へのいざない〜夜桜幻想

          夜桜見物。 花の色にさそわれ、ふらふらと歩いているうちに、どうやら異世界へ迷い込んでしまったようなのです。 こよひ逢ふ人みなうつくしき

          異世界へのいざない〜夜桜幻想

          いつか目覚める花の記憶〜満開の桜と、菜の花畑

          お花見びよりの週末。 空手道場帰りの子どもらをピックアップして、ピクニックがてら公園へ。 川辺の遊歩道沿いに、見わたすかぎり、満開の桜と菜の花畑が続いています。 あたたかな日差しを受け、まぶしいくらいに咲き誇る菜の花畑の真ん中で、「目の中で黄色がチカチカするねえ」と子どもが言いました。 桜の美しさ、子どもの頃はあまりピンとこなかった気がします。 でも、大人になったある日、コップの水が溢れるみたいに、花びらの微妙な色合いとか、はらはら散りかかる様子がわーっと胸に迫ってき

          いつか目覚める花の記憶〜満開の桜と、菜の花畑

          いちご畑で幸せ探し(春休みのお出かけ・いちご狩り編)

          子どもたちと、いちご狩り。 グループごとにビニールハウスの半分を貸切にしてくれる、素敵な農園があるのです。 前の晩から楽しみで、子どもたちも、私も(!)いつもより早く目が覚めてしまいました。 一般への出荷はしていないとのこと、大粒のあま〜いいちご(「紅ほっぺ」と「あきひめ」)が鈴なりになっています。 無料で練乳がついてくるほか、オプションでチョコフォンデュをつけられるというので、もちろんお願いしました。 わが家ではいちご狩りのとき、水筒に入れた氷と水、紙コップを持ってい

          いちご畑で幸せ探し(春休みのお出かけ・いちご狩り編)

          春休みのお出かけ〜『大哺乳類展3』(国立科学博物館)レポ

          春休みの子どもたちのリクエストで、『大哺乳類展3』開催中の国立科学博物館へ。 「リアル哺乳類大図鑑」というキャッチコピーの通り、展示室は動物図鑑みたいにデザインされていて、ページをめくるように哺乳類の分類や系統を学べる趣向。 展示室のセンターステージ?に、同じ方を向いてずらりと並ぶ哺乳類たちの剥製は、すごい迫力です。 2年生の次男は、巨大なヒグマやアザラシ、ゴリラの剥製を撮影するのに夢中。 6年生長男は、分類学の成り立ちや、人間と同じくらい大きなクジラの心臓に興味を持った

          春休みのお出かけ〜『大哺乳類展3』(国立科学博物館)レポ

          春の息吹に耳を澄ませる〜光合成が必要な私たち

          菜種梅雨の晴れ間、春探しドライブ。 生き物大好き次男が春休みの「コウノトリ講座(飼育員さんの解説つきでコウノトリを観察)」に参加している間、私は荒川河川敷を散歩。 菜の花が満開で、土手は見わたすかぎり黄金色に染まっています。 大きな空を、喧しく鳴き交わしながら飛んでゆく鳥たち。 対岸には、富士山がくっきり見えています。 深く息を吸い込むと、春の土の匂い。 体が目覚めていくのを感じます。 人間にも、光合成が必要ですね。

          春の息吹に耳を澄ませる〜光合成が必要な私たち

          愛された記憶が、きっと君の支えになる

          長男が小学校を卒業しました。 親の都合で引っ越しが多かったので、4校目の小学校です。 低学年の頃は、自分の感情をコントロールするのに苦労して、「学校へ行きたくない」と言うこともしばしばあった息子。 最後の1年間を過ごした小学校では、週末になると、「今日は学校がないからつまらないなー」と言うほど、毎日楽しそうに学校へ通っていました。 息子はたくさん人が集まる場所や、大きな音のする場所が苦手なので、長丁場の式典を乗り切れるよう、前日の夜まで担任の先生に相談にのっていただき

          愛された記憶が、きっと君の支えになる

          六本木・秘密のお茶室を訪ねて〜サントリー美術館「織田有楽斎」から玄鳥庵、カフェ加賀麩不室屋へ

          「織田有楽斎展」開催中のサントリー美術館へ。 有楽斎は、織田信長の弟。武将として信長、秀吉、家康に仕えて戦乱の世を生き抜き、茶人としても知られている人物だそう。 ゆかりの茶道具や、お茶の仲間たちととやりとりした手紙を見て回りながら、人との縁を大切にした人だったのだろうなあと思いました。 展覧会の後は、秘密の隠れ家へ。 サントリー美術館の6階に、玄鳥庵というお茶室があって、展覧会開催中の指定日、薄茶をいただくことができるのです。 席数が限られているので、早起きして整理券を

          六本木・秘密のお茶室を訪ねて〜サントリー美術館「織田有楽斎」から玄鳥庵、カフェ加賀麩不室屋へ

          空手の大会で優勝した息子に、取材ライターの母がインタビューしてみた

          週末は、子どもらの空手大会。 小2次男にとっては初めての公式戦。 小6長男は、小学生として迎える最後の大会です。 早起きしておにぎりを山ほど作り、いざ武道館へ。 次男は初戦で負けてしまいましたが、互角の相手と延長戦に持ち込む大健闘でした。 長男は前回の大会で力を発揮できず不本意な結果だったので、「まず楽しもう。一勝でもできればラッキーだね」とのんびり話していたのですが、ストレートに勝ち上がり、あっという間に決勝戦。 息子は身長173cm。 小学生にしてはかなり大きい

          空手の大会で優勝した息子に、取材ライターの母がインタビューしてみた

          夜の博物館で楽しむ中尊寺展・本阿弥光悦展

          東京国立博物館で開催中の中尊寺展へ。 週末日中は大変な混雑なので、金・土限定の夜間開館を利用しました。 年末、現地で訪れた金色堂の荘厳さにも胸をうたれましたが、博物館の展示では、ご本尊を初めとする国宝の仏像11体を目の前で、360°拝観することができます。 中でも阿弥陀三尊像のおだやかなお顔はただただ美しく、口を開けて見とれました。 また推しの仏さまが増えてしまった… 20代の頃は、仏像を見て心が動くことなどなかったのに、今はなぜこんな恋するみたいな、泣きたい気持ちにな

          夜の博物館で楽しむ中尊寺展・本阿弥光悦展

          木のぬくもりにふれ、節分の福豆をいただく明治神宮散歩

          明治神宮へ。 節分の福豆を分けていただくのです。 初めて参宮橋駅を利用したのですが、木の温もりある素敵な駅舎に驚きました。 多摩の木材を使って建てられているのだそう。 原宿駅から続く南参道はいつもたくさんの人で賑わっていますが、参宮橋から本殿へ向かう西参道は静かで、杜の気配を感じながら歩くのにぴったり。 宝物殿前の芝生広場も、明るい日差しが降り注いで気持ちがいいです。 本殿にお参りして、創建当初から寄り添って立つ樹齢100年の夫婦楠にも手を合わせます。 大らかであたたか

          木のぬくもりにふれ、節分の福豆をいただく明治神宮散歩

          初春のお茶会@目白庭園〜茶の湯の愉しみ

          初釜へ。 茶道の新年会のようなもので、私が通っている教室では、目白庭園のお茶室「赤鳥庵」を借りて行われます。 ふだんはこじんまりした茶室で数人ずつお稽古していて、通っている曜日が違うと、なかなか顔を合わせることもありません。 でも初釜では、たくさんいるお弟子さんが一堂に会して、「花月」や「数茶」など、チームワークが必要な、みんなで楽しむお点前をします。 お弟子さんたちは紋付きや付け下げ、袴に身を包み新年らしいぱりっとした雰囲気ですが、先生のお人柄でお席は和気あいあい。 ル

          初春のお茶会@目白庭園〜茶の湯の愉しみ

          自分の孤独と、友だちになる(長田弘『人はかつて樹だった』のこと)

          この春から、わが家では暮らしかたが変わることになりそうです。 そのことについて、家族で何度も話しあう中で、それぞれが自分にとってゆずれないもの、手ばなさなければならないことを見つめる機会がありました。 同じ屋根の下で暮らし、困ったときにはもちろん助けあうけれど、人はやはり一人で生まれてきて、自分の道を歩いていくのだなあと感じることもありました。家族であっても、親が子どもの道を歩いたり、子どもが親の道を歩いたりすることは、できません。    * 学校から帰宅した小学6年

          自分の孤独と、友だちになる(長田弘『人はかつて樹だった』のこと)