見出し画像

私たちはどこから来て、どこへ行くのか〜「法然と極楽浄土」(東京国立博物館)

東京国立博物館で、「法然と極楽浄土」展を見てきました。

法然の一周忌につくられた阿弥陀如来立像や、
法然の生涯を描いた国宝の絵巻、
浄土信仰の聖地、奈良・當麻寺に伝わる曼陀羅、
狩野一信が増上寺に寄進した「五百羅漢図」、
香川・法然寺の仏涅槃群像など見ごたえたっぷり。
濃密な時間を過ごしました。

印象的だったのは、當麻寺の曼陀羅。
浄土宗のお経「観無量寿経」を描いたもので、中将姫が蓮の糸で一夜にして織り上げたという伝説が残っているそう。

奈良時代に織られた原本(ご本尊の秘仏。国宝)の展示は前期で終わってしまっているのですが、この曼陀羅は、写しがたくさん残っています。
今回はその中から、江戸時代に制作された色鮮やかな写し(貞享本)と、鎌倉時代の写しも見ることができました。
精緻な美しさに魅了され、曼陀羅の色紙を購入。

人が亡くなるとはどういうことなのか、亡くなったらどこへ行くのか、人は千年前から考え続けてきたのだなあと思いつつ、中庭のユリノキを見上げました。

読んでいただきありがとうございます! ほっとひと息つけるお茶のような文章を目指しています。 よかったら、またお越しくださいね。