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月のお便り

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毎月の満月・新月の日に更新をしていきます。2021年1月13日の新月からスタート。
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軒先フリマ『すかがわ軒先市』で大切なものを見つめ直す

軒先フリマ『すかがわ軒先市』で大切なものを見つめ直す

モノを介したやり取りって、不思議だなと思う。
その代表例が「買い物」だと思うが、ほぼ毎日行っているであろうこの行為を「やり取り」と感じている人は、いったいどれほど居るだろうか。

先週末、とある取り組みに参加させてもらった。
『すかがわ軒先市』と名付けられたその取り組みは、須賀川市の個人店が文字通り“軒先”に好きなものを並べ、お気軽に売ってみましょうというものだ。簡単に言ってしまうと「フリーマーケ

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闘うべきか、受け入れるべきか。

闘うべきか、受け入れるべきか。

先日、とある人から手紙が届いた。宿泊予約のためのお手紙ではなく、その人が書きたい想いが綴られた、本当に純粋なお手紙だった。
タイミングもあり、その内容がとても深く心にささったので、今日はその手紙を受けて私が感じたことを、ここに書かせてもらおうと思う。

「妥協しない」の先にあるものNafshaを開業するまでの道のりは、闘いだった。素人がやる初めてのリノベーション、初めての開業、初めての宿泊業…。故

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多拠点で「クリエイトする人」として生きる。

多拠点で「クリエイトする人」として生きる。

昨晩、居酒屋で大声でしゃべりまくった4時間+のお陰様で、今朝から声がひしゃがれている。朝一番の自分のおっさん声ほど気分萎えるものはない。夫が一緒だったため私がハンドルキーパーとなり、ノンアルで過ごせたこと(酔いが残っていないこと)が唯一の救いだろうか。

自分よりも20も30も年上の方々と、僭越ながら同席させていただいた昨晩の飲み会。たくさん興味深い話を聞くことができたのだが、一番印象に残ったのは

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好きな服を着ること。自分を知ること。

好きな服を着ること。自分を知ること。

3月の中旬頃、私はひとり東京へ出た。いつもながら半年に一回の通院がメインの目的だったのだが、これまたいつも通りにそれはただのダシで、通院にかこつけて行きたかった・見たかったあれこれを存分に旅程に詰め込んだ“Just for fun”な旅となった。

今回足を運んだのは私のかつてのHOME、つまり東京の西側エリア。大学時代に小田急ユーザーだった私の一番の聖地は何と言っても下北沢で、就職した後の一時期

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“はじめどき”が分からない時は

“はじめどき”が分からない時は

最近考えることが多かったからか、4000文字レベルのnoteばかりを書いていた。「こんなん誰が読むのかな~」と書きながら自分でも思っていたくらいなので、今日はサクッとコンパクトにいこうと思う。
2023年2月の新月。
今年の目標を「コツコツ続ける」にしてから、4回目の『月のお便り』となる。

✴︎

ゲストハウスの開業をしてから今年で丸3年、次の4月で4年目を迎えようとしている。コロナの大流行と同

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私がヨガを続ける理由

私がヨガを続ける理由

先日、本当に久しぶりにヨガのレッスンを受けに行った。郡山の駅前エリアの、普段は空きスペースとなっている商業ビルの一角にて、ブルーシートを敷いただけの簡易的なヨガスタジオだった。
実にゆうに二年ぶりのレッスンだった。

講師の先生のことは以前から知っていて、というよりもご挨拶をした流れでなぜか一緒にご飯も食べたこともある、という関係性だった。先生のスタジオには残念ながら未だに行けていないし、それ以降

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過疎地住まい2年目夫婦が思うこと。

過疎地住まい2年目夫婦が思うこと。

ゲストハウス開業から三年目、今ようやく向き合えること。2023年になってから、夫は去年の秋口から通っている週末大学院の授業が大詰めになり、私もひそかに始めている新しい試みへの準備などで、割と密度の高い時間の過ごし方をしてきた。どちらの取り組みも、「私たちの住んでいる岩瀬地区の過疎化について」を避けて通ることができず、夫婦なりの現時点での解を探しているところでもある。

ここ、須賀川市岩瀬地区へ越し

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過疎地って何が問題?私たち幸せですよ。

過疎地って何が問題?私たち幸せですよ。

さて、2023年一番はじめのnoteです。
一昨年にやっていた「月のお便り」。満月と新月の日に記事を公開するという試みでしたが、「やっぱ自分のペースで更新したいな~」と言うことで去年は一旦お休み。ですが、ここにきて「やっぱり決まりがないと書けないな~」という気持ちが再び芽生えて、もしかしたら今年は復活させるかもしれません。ひとまず、本年初めての満月の日にこのnoteを更新しておこう、ということでP

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もうそろそろ、本気で中身の話を

もうそろそろ、本気で中身の話を

場をつくる、ということについて久々に考えてみようと思う。

今わたしは、ゲストハウスとは別の場所を「アトリエ」として借りはじめ、今月11月の頭から友人クリエイターを招いて個展を開いてもらっている。
場所の名前を『atelier Nafsha(アトリエ ナフシャ)』としたが、特段「アトリエ」が欲しかったわけでも、新しい場所が必要だったわけでもない。ただ他の地方と同じように過疎化の一途をたどる須賀川の

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【月便#16】幸せよこんにちは。

【月便#16】幸せよこんにちは。

実は昨日、須賀川や郡山を拠点として活動するバンド #glassmond が私たちのゲストハウスで、緊急の配信ライブを行ってくれました。
この前日にバンドのピアノ弾きでもあるコーヒー屋の齋藤さんのところへ顔を出し、ちょっとの会話の間に決まったことで、まさに突然、緊急開催。日ごろからglassmondの大ファンである私は喜びで飛び跳ねましたよね。

午後14時ころ。六畳の狭いリビングに歌い手、ピアノ、

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【月便#14】神様の音がする

【月便#14】神様の音がする

神様の音がする。
この部屋の
あの人の声
触れるピアノの音色
正しいものが
正しい場所に
置かれた時だけ
見える道

神様への通り道
その場にある
空気の粒子と
人のつくる音の波動とが
重なって
ぴったりとした空間で
他の誰でもないあたなと
別の誰かじゃない私とが
出会う瞬間

“ the right moment”

この場所を見つけるために
あなたは歌うし
私は書く
たぶん、
おそらく。

0

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【月便#13】atelier Nafsha

【月便#13】atelier Nafsha

7月に入り、遅くやってきた梅雨も本番といったお天気。Nafshaの庭も黙々と育ち続け、その生命力に追いつけず途方に暮れています。雑草の生きる力が半端ない。

そんな7月を迎え、ひとつ新しい取り組みに挑戦しています。Instagramを見てくださっている方はすでにご存知かもしれませんが、この度、須賀川の街中にアトリエを設けることとなりました。
「アトリエ」なんて恰好良く言っていますが、実際のところは

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【月便#12】切実と純粋と逸脱と

【月便#12】切実と純粋と逸脱と

2018年、まだ東京に暮らしていた頃、私はあるアートの講座に通っていた。アーツ千代田3331で開かれていたその講座は、同施設の統括ディレクターでもあるアーティスト、中村政人氏が主宰していたもので、各回ではアートにまつわる分野の第一線で活躍する方々が講師として呼ばれ、私はアート素人の聴講生ながら、ホワイトキューブの在り方や批評の視点、コミュニティデザインがいかにしてつくられるか、インベスター(投資者

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【月便#11】nacre

【月便#11】nacre

6月の新月から一日過ぎた今夜。
月のお便り11回目の更新です。

実は昨晩、ひっそりとリリースとなった取り組みがあります。『nacre』です。

nacre(ナクレ)とは、仏語で"貝殻の裏側”の意味。あの貝殻の裏のなんとも言えないきらめきが大好きで、いつかこの単語を使いたい…そう思いながら、今回その夢が実現しました。

いつか粟島の海岸を歩いているとき、ふと拾い上げた貝殻の裏を見て感じた、「あ、見

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