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イノベーションのヒント

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長らく産業やベンチャー企業の変遷を見てきた経験をもとに、イノベーション創出に悩む方々のヒントになればと書いたものを纏めています。
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#変革

DX(デジタルトランスフォーメーション)はなぜ難しいのか?

DX(デジタルトランスフォーメーション)はなぜ難しいのか?

DX(デジタルトランスフォーメーション)への初めの一歩が踏み出せない理由として5つあると考えています。

以下は筆者のホームページ、コラムからの引用ですが、現場の方の負担軽減、ITサービスのベンダー側とユーザー側、双方のギャップ解消等に少しでも役立てて頂ければと思い、こちらにも掲載させて頂きました。

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日経記事「平成の敗北」に異議あり~令和に向けた平成の丁寧な検証求む!

平成を振り返る報道が続いているのに、一向に腹落ちするものがない。20190422付の日経新聞「核心」の欄に「平成の敗北 なぜ起きた」という論説があったが「核心」に至った感じはしない。残りわずかの平成の間にメディアに検証を望むこと・・・。

掲題の記事では、日本のGDPが1989年の世界4位から2018年に26位に落ちたこと、株式時価総額ランキング(世界)で1989年には上位20社のうち14社が日本

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VUCAのカオスから脱出するチカラ

VUCAの時代と言われます。そこから脱出するときに必要なチカラはラフティング・ボートの転覆から脱出したときのものに似ているかもしれない。

VUCA(ブーカ)はVolatility、Uncertainty、Complexity、Ambiguityの頭文字から取られた言葉ですが、ざっくりいうと「変化の振れ幅が大きくて、不確実・複雑・曖昧で分かりにくい世界」、「カオス」ともいえると思います。

水難事

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思考の「起点」はどこにあるか?

今朝の日経「経済教室:GAFAと日本企業(上)」で早大・根来先生も使っておられた「も」という助詞。ここに見られる思考の起点の問題。過去起点から未来起点へ。VUCAの時代の学界の限界と自分で思考するチカラを考えます。

お恥ずかしいですが、昨秋書いた自身のコラムをご提示します。宣伝みたいでごめんなさい。読み比べると起点の違いがわかって頂きやすいかと。

「アマゾンは本の小売からプラットフォームサービ

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変われない会社とロックと民謡

スタートアップはロック、地域の中小企業は民謡だと思う。どちらが良い悪いではない。個人的にはどちらも素敵だと思っている。大事なのはその要素。変われない会社はどちらを目指すのか?そこから始めてもよいのではないだろうか?これは変われない大手企業でも同じではないか?

服装だけでは会社は変わらない。わかったうえでそれでもそこから始めようとしている会社がある。
#COMEMO #NIKKEI

この隣の紙

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翻弄されている日本企業に役立つヒントはここにある

GAFAだ、DXだ、SDGsだ、ESGだと海外の動きに翻弄されている日本企業に役立つヒントは海外や日本の大手企業ではないところにある。マザーハウス代表である山口絵理子さんもヒントをくれるそのひとりだと思う。

昨日のobanote「日本企業の『看板』とチーズはどこへ消えた?」では、米国経営者が下した「株主第一主義」という「看板」に対して、日本の経営者が掲げてきた「看板」はそもそも何だったのか?を問

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OODAをじっくり学び・検討するということ~気づく力と自分軸

最近、ビジネスパーソンの間でOODAが賑やかである。今の時代にOODAをじっくり検討することはどれだけの意味があるのだろうか?その思考・行動自体に問題はないだろうか?

機動戦を制す戦闘哲学OODA ビジネスに生かすには|ブック|NIKKEI STYLEビジネス街の書店をめぐりながら、その時々のその街の売れ筋本をウオッチしていくシリーズ。今回は定点観測している八重洲ブックセstyle.nikkei

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RPA導入に必要な「視点」と「起点」

人間が行っていたPC作業を自動化するRPAの導入が進められている。RPAを目先の問題解決の手段としてしか見ていないと、結果的に中長期の問題を抱えることになってしまう。ITをデジタル、DXと言葉を変えても変わらない現状を踏まえ、AIや他のITツール導入にも通ずることをお伝えしてみたい。
#COMEMO #NIKKEI

あらゆる業界が人手不足のなか、企業は生産性の向上と働き方改革と対応を急がされて

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学校を再定義しよう

学校は何のために存在しているのか?少子化で学生を奪い合う、英語やプログラミングという話題性でお茶を濁す、これらはもう限界ではないか?学校に行かなくても学べる時代。DXで企業が再定義を求められているように学校も再定義が必要だと思う。

夏休みも終わりに近づき、いじめや何らかの事情で学校に行きたくない子供たちが不安や悩みで命を絶つことまで考える季節になってきた。

不登校は悪なのか?
学校は行かなけれ

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イノベーションはどうしたら起こせるのか?

イノベーション創出に悩む企業は多い。格差問題の根っこを見ると、そのヒントがわかる。問題の根っこはいつも似ている。欧米の格差問題から日米イノベーションの「格差」を考えてみた。
#COMEMO #NIKKEI

様々な格差の問題は最終的には「情報の格差」に行き当たる。そこには「情報のアクセス」の問題が常にある。個人間の格差も企業間も国家・地域間も。経済も教育も同じだ。

そう考えたとき、GAFAのひ

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その「イノベーション」はどの「イノベーション」ですか?

「我が社に必要なのはイノベーションだ!」と上層部が言っているとき、「そのイノベーションとはどのイノベーションですか?」と尋ねる人は少ないだろう。イノベーションほど独り歩きし、曖昧なまま多頻度に使われている言葉もないのではないか?

およそ言葉というものはその理解や認識に差異が生じるのは当然としても、イノベーション創出を急ぐ企業がその議論の場で曖昧さを残したまま事を進めれば期待する効果はいくばくか。

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台風19号に見る危機感の伝え方

週末甚大な被害をもたらした台風19号。その脅威を予見した専門家は自身が持った危機感をどのように我々に伝えてくれただろうか?未だ経験したことのない、生存を脅かされるような大きな脅威を予見した時、それを他者に伝えることは非常に難しい。それはデジタルが産業構造を変える、今まさにビジネス界で起きているドラスティックな脅威も同じだろう。

災害の都度、専門家の情報の出し方、伝え方が問われることは多い。しかし

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社名から「製品」と「技術」が消える日~製薬業界から考える

社名から「製品」と「技術」が消える日~製薬業界から考える

トヨタ自動車や武田薬品工業など伝統的な製造業では、作っている製品(ex.自動車、薬品)や持っている技術を社名に冠していることが多い。この社名はいつまで続けられるだろう。

テクノロジーの進化、特に情報通信技術(IT、ICT)による大きな変化、昨今でいうDX(デジタル・トランスフォーメーション)がこれまでの業界構造を、産業のあり様を大きく変えているのだから、社名変更が時間の問題になるのは避けられない

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かつてのオザケン現象にみる「異質なもの」の捉え方

かつてのオザケン現象にみる「異質なもの」の捉え方

小沢健二さんが95年に出演した番組「ニュースステーション」をYoutubeでたまたま目にした。ゲストである小沢健二さんとインタビュアーの久米宏さん、小宮悦子さんのやり取り、番組での小沢さんの取り上げられ方を見ていて、「異質なもの」に遭遇した時の人の反応、対象の捉え方を思った。

番組冒頭、小沢さんは「オザケン」「渋谷系」として紹介される。
小沢さんご本人は「渋谷系と言われてもわからない」と話す。こ

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