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写真に関するもろもろ

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写真について語っているもの、写真家について語っているもの、写真の充実した記事、写真展の記事など
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#アート

兵庫県立美術館:「描く人、安彦良和」に行って、人の絵を描きたくなったお話

兵庫県立美術館:「描く人、安彦良和」に行って、人の絵を描きたくなったお話

「描く人、安彦良和」は、動画仲間のReiさんからお誘いを受けてました。
Reiさんは、アニメ好きで私と同じガンダムオタク(通称ガンオタ)ということで行く約束をしていました。
雨が降って、有害鳥獣駆除が中止の朝。
Reiさんから、山に行かないのなら暇だろうとお誘いの連絡が来ました。
大の大人に向かって暇だろうとドストレートに言ってくるのはどうかと思いますが、否定出来ないのも事実ではあります。
まぁ美

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東京国立博物館 「近代の美術」

東京国立博物館 「近代の美術」

東京国立博物館 本館1階にある18室「近代の美術」では、日本画の名作が展示されていて、毎回楽しみにしております。

少し前ですが5月に訪問した際にこちらの2作品が並んで展示されてました。

松本楓湖の《牛若》と小林古径の《芥子》。

 帰宅後に、そういえばこの二人の関連って…とググってみたら、松本楓湖の門下の今村紫紅らが発足した紅児会のメンバーが小林古径でした。そして、この時は今村紫紅の《熱国之巻

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【展覧会レポ】東京都美術館「デ・キリコ展」

【展覧会レポ】東京都美術館「デ・キリコ展」

【約4,400文字、写真約30枚】
東京都美術館で「デ・キリコ展」を鑑賞しました。その感想を書きます。

【この投稿で伝えたいこと】
❶世界中から集められたデ・キリコの作品110点をイッキに見ることで、作品や生涯の変遷が分かる、❸楽しい絵が多いことに加え、会場内が凝った造りになっているため、美術館に普段行かない人にもおすすめ、❹値段が2,200円と若干高め。9/14(土)から神戸市立博物館で巡回す

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【美術展2024#35】脅威の細密表現展@横須賀美術館

【美術展2024#35】脅威の細密表現展@横須賀美術館

会期:2024年4月20日 (土) 〜 6月23日 (日)

・初代 宮川 香山

初代宮川香山作品がキービジュアルを飾る。
初代宮川香山といえばやはりこれが思い浮かぶ。↓

これは以前のトーハクでの展示だが、本当にそこに生きているかのような徹底的な細密表現の技術力にため息が出る。
蟹がほぼ実物大ということもあってリアリティが凄いのだが、蟹を取っ払った器を単体で見ても釉薬の色やかかり具合、歪んだ形

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貴重書展示『VISIONAIRE』

貴重書展示『VISIONAIRE』

雑誌の概念を覆すような独創的な装丁と、著名なアーティストやブランドとのコラボレーションで世界的に有名なヴィジュアル・マガジン『VISIONAIRE』(ヴィジョネア)をご存知でしょうか。

実際に着用できる衣服で包まれた号や音・香り・味・手触りといった五感で楽しむことのできる号など、毎号異なるテーマで読者を驚かせてくれます。毎号数千部の限定発売でナンバリングされていることから、コレクターズアイテムと

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【美術館の名作椅子#05】東京国立博物館法隆寺宝物館

【美術館の名作椅子#05】東京国立博物館法隆寺宝物館

東京国立博物館法隆寺宝物館設計:谷口 吉生
開館:1999年

・Cab 413 Chair

デザイナー:マリオ・ベリーニ
発表:1977年
メーカー:Cassina
価格:¥418,000(2024年5月現在)

アームなしの412とともにMoMAにも収蔵されている名作チェア。
この椅子は東京国立近代美術館にも大量に採用されている。
ここ法隆寺宝物館ではエントランスに数脚並ぶが、なんとこの椅子

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現存する最古の公立美術館「京セラ美術館」で村上隆・ジブリ・バンクシー・エジプト展

現存する最古の公立美術館「京セラ美術館」で村上隆・ジブリ・バンクシー・エジプト展

「美術館なんて退屈」
そう思ってました。

子供の頃、興味がなかったのに、大人になって年齢を重ねてくると好きになるものが沢山ありますよね!

そのひとつが美術館。
絵心もないし、特に好きな画家とかがいるわけじゃない。

でも、今はその建築の美しさや歴史にも関心があるし、展示内容に興味があれば足を運ぶようになりました。

でも、同じ美術館に何度も行ったのは京セラ美術館くらいで、3度、行きました。

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【展覧会レポ】皇居三の丸尚蔵館「皇室のみやび ー受け継ぐ美ー 第4期<三の丸尚蔵館の名品>」

【展覧会レポ】皇居三の丸尚蔵館「皇室のみやび ー受け継ぐ美ー 第4期<三の丸尚蔵館の名品>」

【約3,800文字、写真約55枚】
皇居三の丸尚蔵館に初めて行き「皇室のみやび ―受け継ぐ美― 第4期<三の丸尚蔵館の名品>」を鑑賞しました。その感想を書きます。

【この投稿で伝えたいこと】
❶日時指定予約制のため絶対事前web予約が必要!、❷作品数はコンパクト(14)ながら、国宝を3つを含み、どれもめっちゃ「みやび」でありがたさを感じる展覧会、❸皇居に入る良い機会にもなりました。

▶︎訪問の

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【展覧会レポ】練馬区立美術館「三島喜美代―未来への記憶」

【展覧会レポ】練馬区立美術館「三島喜美代―未来への記憶」

【約5,400文字、写真約60枚】
練馬区立美術館で開催されている「三島喜美代―未来への記憶」を鑑賞しました。その感想を書きます。

【この投稿であなたに伝えたい点】
❶大満足の展覧会、❷作品だけでなく、三島喜美代自身の魅力が十分に伝わる内容だった、❸作品や考え方の変遷が分かりやすく、キャッチーな作品が面白いことに加え、メッセージ性もはっきりと伝わった、❹大人も子供も、アートに興味がある人も薄い人

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「木村伊兵衛 写真に生きる」(東京都写真美術館):白黒スナップショットから街歩きスケッチを考える

「木村伊兵衛 写真に生きる」(東京都写真美術館):白黒スナップショットから街歩きスケッチを考える

(長文になります)

はじめに 私のNOTEの記事のテーマは、「線スケッチ」に関連するものです。ですから表題を読まれた方はなのになぜ写真展なのかと疑問に思われるかもしれません。そこで最初にその理由を説明します。

写真と私

 中学、高校時代、私は義理の伯父の家に寄宿していたのですが、伯父はなぜか毎月かなりの数の雑誌を定期購入していました。その中に、今は無き「LIFE」、「アサヒカメラ」があり、毎

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千葉百年後芸術祭・内房総アートフェス(千葉県木更津市・市原市・袖ケ浦市)

千葉百年後芸術祭・内房総アートフェス(千葉県木更津市・市原市・袖ケ浦市)

千葉県を中心に展開しているアートイベントである千葉百年後芸術祭。千葉県が誕生して百五十周年記念事業の一環として、百年後を考えるという芸術祭である。広大な千葉県の各エリアで開催されており、全てを回ろうと思うととても一日では回りきれないボリューム。

専用のHPがあるものの、そこだけは情報がよくわからないので調べてみたところ、百年後芸術祭には全部で以下のエリアがあることがわかる。
・内房総アートフェス

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【アート】日比谷公園でゆったりアートを愛でる休日

【アート】日比谷公園でゆったりアートを愛でる休日

GWに日比谷公園に行きました~。
現在開催中の、Playground Becomes Dark Slowly。
ちょっと初夏のような季節の中、公園でアートを愛でるのは楽しい!

ここで見たかったのは、
大巻伸嗣さんのGravity and Grace。

訪れたのは、午後で少し曇り空。

実は、この作品六本木の国立新美術館で
室内で見た作品だったのです。
野外で、しかも日の光でどうやって見えるのか

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【一人旅レポ】青森の主要4美術館を東京から一泊二日、電車・バスだけで周る

【一人旅レポ】青森の主要4美術館を東京から一泊二日、電車・バスだけで周る

【約6,900文字、写真約60枚】
実体験を基に「青森県の4つの美術館を」「東京から一泊二日」「電車・バスで周った」「一人旅」について、具体的なルート、食べたものとともに、感想などを書きます。

結論から言うと、青森の主要美術館は素晴らしいものばかり!美術館メインで旅行を組む価値は十分にあります。なお、車を使わない場合、2日で5つの美術館は周り切れず、4つが限界でした。注意点は、青森は都内と違い、

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あなたならどの椅子を選びますか?:椅子とめぐる20世紀のデザイン展

あなたならどの椅子を選びますか?:椅子とめぐる20世紀のデザイン展

こんにちは

東京、日本橋にある高島屋にて開催された「椅子とめぐる20世紀のデザイン展」に行ってきました。
会期も3月18日(※現在は終了)までで、ギリギリ滑り込みでの観覧という感じでした。
※今後大阪→名古屋の高島屋へと巡回していきます。

ということで、今回は椅子とめぐる20世紀のデザイン展のお話をしていこうと思います。

日々の合間にのぞいてもらえたら嬉しいです。

|椅子のデザインから見る

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