倉嶋 洋介
建具を通じて見た日本の歴史、文化、建築から今に活きるアイデアをまとめた話
美術展や建築を巡った記録
木と和紙の椅子【紙木折々-しきおりおり-】のアイデア段階から商品化される過程、取り組みのはなしが詰まった紙木プロジェクトのマガジン。
こんにちは まずはじめに、 「モノを作る人として」という記事は、ボクの考えていることが織り込まれた内容だったので、ずっと固定記事としていました。 しかし、内容が当時綴ったものなので時間的な誤差が生じてきて、このまま放置してても支障がでると思いまして、、 改めて修正を加えさせていただきプロフィール的な固定記事にしました。 初めての方が立ち寄って、noteで綴っている事やボクの事が、ちょっとでも伝わったらいいな、と思っています。 ※今後も定期的に加筆・修正をしていくと思いま
こんにちは 建具の業界には全国建具組合連合会という団体があります。 (有)倉島木工所も埼玉県の建具組合連合会を通じて関わらさせていただいております。 その組合主催の研修事業で、建築空間を見ながら建具を学ぼう、という勉強会が開かれました。 場所は以前noteでも紹介した東京都小金井市の小金井公園内にある江戸東京たてもの園。 講師は、建築の学校時代の恩師「建築史家 最勝寺靖彦氏」(今でも大変お世話になっています。) で、ボクは教え子と建築建具業界にいることもあって、アシスタ
こんにちは 日本の伝統的な建築や歴史・文化を学んでいると「ハレとケ」という言葉に出会います。 ざっくり言ってしまうと、非日常と日常、です。 非日常がハレ、 晴れ姿とか晴れの舞台なんて言いますよね。 反対に、ケは日常です。 普段の生活、人それぞれが送っている毎日が、ケ、と言われています。 ▼さらに詳しくはこちらをご覧ください。 それで、ですね。 今回は、ハレの空間、を作っている要素の一つに建具的なものが関わってるぞ、っていうお話をしていきます。 少しの間、耳を傾けていた
こんにちは 引き続き富山を巡ったお話をしていこうと思います。 これまで何度か富山には訪れていまして、その都度、市街地にある富山県美術館に足を運んでいます。 理由はシンプルに、すごく気持ちが良い、からです。 うん、漠然的、ですよね。 ということで、 気持ちが良い、をもう少し具体的にお伝えしていくのが今回のお話になります。 時間が空いた時にのぞいてもらえたら嬉しいです。 では始めますね。 ■富山県美術館という建築 富山県美術館は建築家内藤廣氏が手掛け、ユニホームは
こんにちは GW、いかがお過ごしでしょうか。 ボクは連休を利用して富山県に行ってきたのですが、5月5日に石川県の能登半島で地震が発生しました。 その時には帰路の途中で北陸から離れていまして、自分には影響はないものの、被害が出た地域、また被害に遭われた方もいらっしゃいます。 被害が最小限に治まることを願うばかりです、、 すみません、急に。 地震が発生する数時間前まで居た北陸地方での地震でしたし、他人事に思えなくて。 その都度ニュースを確認しながら帰ってきた、という感じ
こんにちは 縁側って不思議な場所だなぁ、と思うのですがいかがでしょうか。 外側から見たら屋根の下なので、中。 部屋の中から見たら雨風当たるので、外。 中っぽいし、外っぽい場所。 どちらにも完全に属していないので、曖昧な空間、中間領域、グレーゾーンなど言われたりしています。 急に何?っていう感じですが、縁側から眺めている時間って心地いいなぁと思っていて、ボーッとでもいいし、眺めてるけど頭の中は別の事を考えていてもいいし、良い意味で自由です。 で、前置きが長くなりましたが
こんにちは noteではよく古い街並みやそこから感じ取れる歴史や文化のお話をしています。 確かに古い民家や街並み、または地域に行って学ぶのは好きです。 とはいえ、現代建築や建築家には興味がない、というわけではありません。 歴史的な方に偏ってしまう時もありますが、モダニズム建築や現代建築も好きですし、ちょこちょこ見に行っています。 今回は現在六本木ヒルズ、森美術館の東京シティービュー会場で開催されている、「ヘザウィック・スタジオ展:共感する建築」に行ったお話です。 作品
こんにちは 今年初めに奈良市にある、ならまちに行ってみました。 そこは歴史も古く、古い街並みも寺院も多く残されたエリアです。 東大寺や興福寺等も有名ですが古い街並み好きのボクとしては、行きたい、って思っちゃう場所。 ということで、今回はならまちを歩ってみたらタイムトリップしてるぞ、っていうお話をしていきます。 日々の合間にのぞいてもらえたら嬉しいです。 では始めますね。 ■ならまちって? 仏教の街から始まり、商業の街になり、観光の街という変化をしてきた奈良市の街
こんにちは 数年前から倉島木工所のオリジナル製品を発信、販売をしていく場所として「kuramoco」を考え始めてみました。 普段の業務は建設会社さんから木工事、建具、家具工事受注をメインに営業活動をしているのが倉島木工所です。 現状、メインの業務が慌ただしく、kuramocoプロジェクトの方になかなか時間が取れず、これから商品としてスタートさせたい製品の準備も滞っています。 kuramocoプロジェクトはボクが始めたことで、まだまだ小さな活動です。 ということもあり基本
こんにちは いま、桜の風景が各地に広がっていると思います。 桜が咲き始めていくと、あっ咲いた、っていう発見と同時にちょっと嬉しくなりませんか。 春の気配は枯れた色から緑や黄色、ピンクといった彩りのある色の変化からも感じますし、やはり桜が咲くと気持ちが高揚してきます。 ということで、今回は桜はやっぱりいいよね、っていうお話をしていきます。 この時期にしか出来ない話題ってこともあり、なんで桜に心動かされるんだろう、ということも気になります。 それでは早速お話に移っていき
こんにちは WBC優勝の話題で今週は持ちきりになりそうですね。 どんな競技、分野でも日本が世界で一番になった、というのはやっぱりすごいし、嬉しいものです。 と、そんな盛り上がりの最中にボクは腰を痛めてしまいました。 ギックリ腰ってやつです。 なかなか重たい家具を運んでいたところ、不意な身体の動きに家具の全重みが、ドシッと腰に、、 その瞬間、ボクの腰は終わりました。 初めてのギックリ腰でして、ここまで痛いんだ、とか、こんなに不自由なんだ、ってことに現在痛感中です。
こんにちは 皆さんはお気に入りの場所ってありますか? 公園やカフェ、海山川だったり、美術館だったり、街だったり。 そこに行くと一息つけて気分転換になったり、または何度来ても飽きずにやっぱ良いなって思えるようなところ、という意味なのですが、、 ボクはと言うと、小金井公園内にある「江戸東京たてもの園」がその一つ。 建築を学び始めてから今に至るまで、何かふとしたタイミングで行きたくなるところなんです。 ということで今回は、お気に入りの場所のお話をしていこうと思います。 日
こんにちは 冒頭は以前写真家さんと作品展を共同開催した時に考えた展示空間をイメージさせる文章の一つです。 「格子」について前回お話させていただきましたが、その中で格子を木々に見立てた展示空間を作ったよ、ということに少し触れたかと思います。 ボクなりに「格子」というものを考え、生活内における格子の機能ではなく別の捉え方をしてみると新たな発見と面白さがあるのではないだろうか。 そんな試みのような気持もありつつ展示空間を設計したのを記憶しています。 ということで、 今回
こんにちは 日本の各地の古い街並みで目にする「格子」 宿場町だったり京町家だったり、伝統的な建築群が立ち並ぶ通りに面して「格子」が連続している風景を目にするとノスタルジックな何とも言えない気分になります。 なんか良い、的な。 皆さんはいかがでしょうか。 伝統的な街並みと言えば、と聞かれたときに思い浮かぶアイコンの一つではないかなと思っています。 そんな「格子」について、こんな見方や考え方も出来るのかなぁっていうぼんやり思ったことをお話していきます。 合間ができた時
こんにちは 2月が終わりに差し掛かってきていますね。 時間が過ぎるのが早いなぁと感じることが多くなりました。 あれやこれやしているうちに、気づけば月日が経っていて、あれ?もう今月も終わっちゃうな、今年もあと10ヶ月だな、とか思ったりもしちゃいます。 ただ、バタバタっと過ぎてしまうことに、どこか勿体無さも感じたりします。 という感じで、今回は雑感的なお話をダラダラ綴っていきます。 特別何かをお伝えするわけでもない独り言です。 日々の合間にのぞいてもらえたらと思います。
こんにちは 今回は方丈記で名を知られている鴨 長明(かものちょうめい)が晩年に過ごした「方丈庵」のお話です。 ■まずは簡単に 方丈記は、「無常観」を表した作品で古典日本三大随筆といわれています。(他2作品は、「徒然草」「枕草子」) 無常観とは、世の中のあらゆるモノゴトは常に移り変わり、ずっと同じものは無い、という考え方です。 著者は平安時代末期から鎌倉時代前期に生きた歌人・随筆家の「鴨 長明(かものちょうめい)」 方丈記は長明の人生の中で動乱の時代と度重なる災害を経験