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美術展巡りを数年前に復活。感じたことを気ままに書いてます。ときどき読書と映画の感想。犬…

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美術展巡りを数年前に復活。感じたことを気ままに書いてます。ときどき読書と映画の感想。犬を飼ってますが猫派です。

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鏑木清方 《築地明石町》と竹内栖鳳 《班猫》

2022年の『没後50年 鏑木清方展』に行ったのは偶然で、その前に東京国立近代美術館で開催していた『民藝の100年』を観に行き次回展覧会として案内されていたのがきっかけ。 鏑木清方どころか日本画の展覧会自体が初めてだったわけですが《築地明石町》を観て恥ずかしながら強烈な衝撃を受けました。 こんなに美しい日本画があるのだなと。 左右に展示されてる《新富町》《浜町河岸》も素晴らしいのですが、あくまでも《築地明石町》をもり立てる為にあるような、そこだけ燦然と律している。 釘

    • MOMATコレクション/Family Day こどもまっと 東京国立近代美術館

      土曜日の夕方にMOMATコレクションを見に東京国立近代美術館に行って参りました。 そしたら、たたまたまですが、『Family Daysこどもまっと』の日で、生まれたての赤ちゃんwithベビーカーから小学校低学年くらいのお子さんまで、子供連れのファミリーで、もの凄い賑わい。 9/21.22の両日開催のようでした。  チケット売り場で美術館の人がファミリー以外の人に、『こどもまっと』の日であることを説明してましたが、全然気にすることないのになー、と感じながら入場。とっても良

      • 映画「ナミビアの砂漠」と「ポンヌフの恋人」

        映画「ナミビアの砂漠」を見てきました。 まだ20代の監督がカンヌで賞を取ったり、「不適切にもほどがある!」で一気に知名度が上がった河合優実が主演だったり、予告編も非常にうまく作られていて、以前からかなり気になっておりました。  感想、かなり良かったです。河合優実、凄い。 そして「ポンヌフの恋人」を思い出しました。 以下、ネタバレ含みます。  河合優実が演じる奔放な主人公・カナが恋愛でこじれて、最後やけになってナミビアの砂漠に向かうってオチかなーなどと安直に考えてました

        • Nerhol 水平線を捲る 千葉市美術館

          『Nerhol 水平線を捲る』を見に千葉市美術館に行って参りました。 Nerhol(ネルホルと読みます)はグラフィックデザイナー・田中義久と、彫刻家・飯田竜太のアーティストデュオ。 基本的な作品は、連続写真や映像のキャプチャを時系列にプリントアウトし何百枚と重ね合わせる。そしてそれを彫刻のように彫っていく。 そうすると下層のずれた画が現れるので歪んだような画になる。 インスタレーション的な展示も多く、石や木の枝があると内藤礼ぽく感じてしまう…。 照明の当て方や作品の配

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        鏑木清方 《築地明石町》と竹内栖鳳 《班猫》

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          日本現代美術私感・高橋龍太郎コレクション 東京都現代美術館

          『日本現代美術私感・高橋龍太郎コレクション』を見に 東京都現代美術館に行って参りました。 週末の夕方に時間ができたので1630頃に着いて閉館の1800までにざっと見終わるだろうと見越していたのですが、全然無理でした…。 1階を見終わった段階で1730。地下は駆け足。見逃した作品もあるやもしれず…。とはいえ、自分が好きな作品はしっかり見れたかも。 草間彌生から始まって村上隆、奈良美智、会田誠、山口晃から、後半は若手の作家の作品まで、作品規模も小さな作品から、とんでもなくデ

          日本現代美術私感・高橋龍太郎コレクション 東京都現代美術館

          映画『ルックバック』と『ブルーピリオド』

          遅ればせながら映画『ルックバック』を観てきました。少し前に実写版の映画『ブルーピリオド』も見ていたのですが、この2作品を見て感じたことなどを…。 まず『ルックバック』。 とても素晴らしい作品。これほど余韻の残る映画も久しぶり。遅ればせながらスクリーンで観てよかった。 原作が発表された当時ツイッターで流れてきて一気に読んで、ちょうど「チェンソーマン」のアニメ化が話題だったタイミングだったのですが、その作品性の違いの意外さと、作者の藤本氏が当時まだ20代の若さに驚いたのを覚

          映画『ルックバック』と『ブルーピリオド』

          『田名網敬一 記憶の冒険』国立新美術館

          『田名網敬一 記憶の冒険』を見に国立新美術館に行って参りました。 お正月の日曜美術館で宇野亞喜良氏と共に深く取り上げられていたのが田名網敬一氏。俳優の磯村勇斗が田名網氏のファンということで対談をしていました。 恥ずかしながら田名網氏の事は、この番組で初めて知ったのですが当時の御年87歳。取り上げられていた作品の若々しいこと。ビビットな色使いなど横尾忠則っぽいなー、などと思いながら夏に回顧展があるという事で楽しみにしておりました。 展覧会が始まって少し経ったし、そろそろ行

          『田名網敬一 記憶の冒険』国立新美術館

          東山魁夷と日本の夏 山種美術館

          『東山魁夷と日本の夏』を見に山種美術館に行って参りました。 酷暑な事もあり、いつもは恵比寿駅から徒歩で行くのですが初めてバスで向かいました。おかげで快適に到着。 山種美術館のHPのアクセスのページに時刻表のリンクも貼られていました。 目的地の「広尾高校前」で降りた方8名ほど。バスでいらっしゃってる方結構多いのですね。 14時頃に着いたのですがチケット売り場にかなりの列。前回の『犬派?猫派?』の時と同じ位の混み具合。これくらいの混み具合がスタンダードになっちゃったのでしょ

          東山魁夷と日本の夏 山種美術館

          ポケモン×工芸展 美とわざの大発見 MOA美術館

          POLA美術館の翌日に『ポケモン✕工芸展』を見にMOA美術館に行って参りました。 個人的にはポケモンそれほど詳しくないのですが、金沢での開催中から絶賛の評判を多数拝見していたのと子供たちのOKも出たこともあり訪問。 グーグルマップの指示通りに車を走らせたのですが、いやー道が狭いこと。途中対向車で大型トラックが来てすれ違えず、後続車にもバックしてもらったりして辿り着くまで一苦労でした…。 駐車場が美術館の上と下にありまして、グーグル先生は上をナビってくれるのですが、下の駐

          ポケモン×工芸展 美とわざの大発見 MOA美術館

          『印象派からリヒターまで』 POLA美術館

          夏休みの家族旅行でPOLA美術館に行って参りました。 箱根って魅力的な美術館たくさんありますよね。 子供が小さい頃に彫刻の森美術館に行って以来の箱根の美術館。個人的には岡田美術館に行ってみたかったのですが、日本画に関心が高いのは自分だけなので控えました… 面白そうな企画展『フィリップ・パレーノ この場所、あの空』をやっていたPOLA美術館へ。 それほど詳しく調べずに行ったのですが、POLA美術館て美術館の建築自体が素晴らしいですね。さらに周囲の森にも展示物があり、美術館

          『印象派からリヒターまで』 POLA美術館

          内藤礼 生まれておいで 生きておいで 東京国立博物館

           東京国立博物館で開催中の『内藤礼 生まれておいで 生きておいで』を見に行って参りました。 こちらのポッドキャストで 「普段見ることができない本館特別5室での空間が素晴らしかった」 「入った瞬間に豊島美術館だなと思ったし、内藤さんの空間だと感じた」 と話されており、自分は豊島美術館行ったことありませんが、どれほど素晴らしいのかと期待して訪問。 酷暑のため上野駅からトーハクに着くまでにバテちゃいました…。平成館の休憩所でアイスを食べてから会場に。 個人的に感じたことをつら

          内藤礼 生まれておいで 生きておいで 東京国立博物館

          TRIO パリ・東京・大阪 モダンアートコレクション 東京国立近代美術館

          先週はMOMATコレクションだけでしたが、今週は『TRIO』を見に東京国立近代美術館に行って参りました。 キャッチーなタイトル『TRIO』に気を取られてましたが、それに続く『パリ・東京・大阪 モダンアートコレクション』のタイトル通り、まさに東京国立近代美術館=The National Museum of Modern Art, Tokyoに相応しい展覧会でした。 TOKYO.PARIS.OSAKAの綴りに『TORIO』が隠れているのを見つけた時点で、お見事ですし、テーマ別に

          TRIO パリ・東京・大阪 モダンアートコレクション 東京国立近代美術館

          《墨田川舟遊》 MOMATコレクション 東京国立近代美術館

          ということで、鏑木清方記念美術館のあとに東京国立近代美術館に向かいまして、鏑木清方&清方一門の作品を見に行きました。  入ってすぐ、ハイライトのコーナーで、加山又造の《千羽鶴》からの展示替えで、鏑木清方の《墨田川舟遊》が展示中。六曲一双で迫力が凄いです。 《朝涼》が1925年の作品なので、それより10年以上前に描かれたものなのですね。女性の描き方も清方風の美人画ではなく浮世絵風に見えます。 そういえば舟遊びの絵を何処かで見たよなー、と思っていたら、千葉市美術館で見た鳥文

          《墨田川舟遊》 MOMATコレクション 東京国立近代美術館

          『夏の日のきらめき 清方一家の夏休み』 鏑木清方記念美術館

          鎌倉にある鏑木清方記念美術館に行って参りました。 今まで行こう行こうと思っていたのですが、鎌倉ということで、なかなか足が伸びず…。思いきってグリーン車に乗って行ったらメチャクチャ快適で、あっという間に到着。  鎌倉駅から小町通りを真っ直っすぐ進み、10分くらい歩いて左折した閑静な場所にありました。 入館料はなんと300円。 しかも記念館で咲いた紫陽花の栞までいただいてしまいました。作品を見る前から嬉しい😆 入ってぱっと見、展示スペースの場所が分かりにくかったので入場口

          『夏の日のきらめき 清方一家の夏休み』 鏑木清方記念美術館

          岡本秋暉 百花百鳥に挑んだ江戸の絵師 千葉市美術館

          「岡本秋暉 百花百鳥に挑んだ江戸の絵師」を見に千葉市美術館に行って参りました。 お正月の東京国立博物館にて、伊藤若冲の隣に展示されていたのが岡本秋暉(おかもとしゅうき)の《四季花鳥図屏風》。 若冲よりもこっちの方がいいなと思って見ていたのですが、その岡本秋暉の企画展ということで少し前から期待しておりました。 たまに思うのですが、トーハクとか東近美って他の美術館の企画展情報を元に、前振りで展示してたりするのでしょうか? 8階が岡本秋暉、7階が滴水軒(てきすいけん)コレク

          岡本秋暉 百花百鳥に挑んだ江戸の絵師 千葉市美術館

          東京国立博物館 「近代の美術」

          東京国立博物館 本館1階にある18室「近代の美術」では、日本画の名作が展示されていて、毎回楽しみにしております。 少し前ですが5月に訪問した際にこちらの2作品が並んで展示されてました。 松本楓湖の《牛若》と小林古径の《芥子》。  帰宅後に、そういえばこの二人の関連って…とググってみたら、松本楓湖の門下の今村紫紅らが発足した紅児会のメンバーが小林古径でした。そして、この時は今村紫紅の《熱国之巻》も展示されてました。 今まで深く考えずに見ていましたが、近代日本画の流れや作

          東京国立博物館 「近代の美術」